第7話 エピローグ~翌朝~

桜「……」

桜「……んん……」

桜「あ、おはよ……」

桜「……」

桜「……え、あ、あれ、どうしてきみが……?」

桜「……」

桜「……あ、そ、そっか、昨日はあのまま寝ちゃったんだね……」

桜「ぎゅーってしてて、トントンしてたらそのまんま……」

桜「あはは、起きたら隣にきみの顔があるって、なんか変な感じ……」

桜「……うん、でも新鮮でいいと思うな……」

桜「……」

桜「あの、さ……昨日の夜は、私……だいぶ酔ってたかも」

桜「ていうか酔ってた……よね?」

桜「う、やっぱり……」

桜「あんなに酔っぱらっちゃったのはひさしぶりだったから、だいぶ見苦しいところを見せちゃったかもしれないけど……」

桜「……」

桜「あ……で、でもね?」

桜「お酒は入ってたけど、でも言ったことは……ほんとだよ?」

桜「その、一番大事なのは『飲む相手』で」

桜「それで、ええと、きみと飲んでる時が一番楽しくて一番しあわせで……」

桜「それは、きみが……、だからで……」

桜「……」

桜「う、あらためて言うと、な、なんか恥ずかしいね、これ……」

桜「で、でも……そういうことだから……っ……」

桜「……」

桜「それで、今日は……どうしよっか?」

桜「私はバイトもなくて一日ヒマだけど……あ、きみもだいじょうぶ?」

桜「じゃ、じゃあ……お昼ごろまでは、こうしてぎゅーってしながらごろごろしてよっか?」

桜「で、夕方になったら、今日も飲みにいくの」

桜「あのね、こないだ見つけたいいお店があるんだー。絶対きみを連れていきたいって思ってて」

桜「生牡蠣がすっごくおいしかったから、日本酒に合わせていっしょに食べよ?」

桜「ふふ、楽しみ」

桜「……」

桜「あ、そうだ」

桜「えっと……」

桜「あのさ、まだ飲むまでには時間があるけど……いいかな?」

桜「いつもの……あれ」

桜「その、今のうちに、言っておきたくって」

桜「いい? ありがと」

桜「……」

桜「それじゃ、んんっ……」

桜「んー、えっとね……」



桜「今日も……良い水、良い米、良い酵母」

桜「そして……

桜「二人いっしょに心ゆくまで楽しんじゃいましょう、おいしい日本酒。おー♪」

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日本酒彼女~かわいくてちょっと吞兵衛な彼女と過ごす癒しのふわふわ時間~ 五十嵐雄策 @syaruruu

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