第五章 国王会議 第二話 ケモナー国王(気持ちが悪いです)

翌日、昨日の夜の記憶が全く無い。気が付いたらローズに裸で抱き付かれたまま添い寝していたんだ。しかも、体全体が変な匂いでいっぱいだ。しかも、ローズはなんか顔が真っ赤だし…はぁ、今は大体日が昇ったばかりだからまだ早朝といった所か…だったら、あともう少し寝よう…俺は再び目を閉じた時だった─




「はぁ~むっ!」


「きゃいぃん!?」




なんと、寝惚けたローズが俺の犬耳にしゃぶり付いたのだ。ヤバい、これは非常にヤバい!昨日の記憶が少しずつ戻ってきた!確かいきなり全裸にされてセ〇クスやレ〇プ、マ〇〇テープとかしたんだった!マズい、という事は…まだローズからムラムラが抜けていないという事!つまり…




「あぁ~ん♡」


「ちょっ…うはあぁあん!?」


「今日は長い夜になりそうですね?」


「いぃぃぃやぁぁぁぁ!?」




こうして俺は一日の体力の4分の3を失ったのだった。




 よろよろになりながら俺とローズはフルーリー国王と待ち合わせした場所へと向かった。俺達を見た国王は終始驚きを隠しきれていなかった。




「お、お主達!?よろよろではないか、何があったのだ!?」


「じ、実は…ローズの○○○に俺の○○○を○れて○○○してビクビクってなって、ゾクゾクしたら第二波がやってきてまた○○○して、結局セ〇クスを二回したんです…」


「大事な会議の前日になんて事してんだよ、我がムラムラしてもそんな卑猥な事はせぬぞ!?そんな事に体力を費やすとはどういう思考回路持ってるんだよ、同じ生き物として恥ずかしわ!」




そ、そう言いますよね?俺も全く同じ事考えていたもん、あり得ないよね、護衛役がヤリ〇ン野郎だったとは考えたくもないよね?




「まぁ、もう起こった話だ。水に流すとしよう…では、会議が行われる会場へと向かおう。無論、馬車を使ってな?」




あのぉ~?王族の人って歩くのが苦手なんですか?まぁ、時間にはだいぶ余裕があるし、ゆっくりと移動するのも良いだろうが…あまり乗り物ばかりに頼っていると体が鈍るぞ?俺は国王様と共に会議場まで向かった。




 ここが「国王会議」の開催地…人がいっぱい居るし、建物の高さが尋常じゃないくらい高い!俺の村とは月と鼈だ…こうして、俺は貴族の世界に足を踏み入れたのだった。




「おいおい?何で小汚い獣人族なんか連れて来てるんだ、フルーリーよ?」


「おやおや?これはリーブル国王、久し振りだな?」


「そんな事はどうでも良い、私の質問に答えろ」


「こやつ等の事か…言っておくが、この青年は特に敵に回さない方が良いぞ?」




やはり獣人族は嫌悪される対象なのか。いや、元々は俺人間族だからねぇー!なんか俺が生まれた頃から獣人族みたいな説明で話が進んでいる気がするけど、俺は人間族と獣人族のハーフなのぉー!そこは勘違いしないで下さぁーい!!ていうか、この人は誰だ?恰好から見るにフルーリー国王と同じ立場の人間に見えるが、絵に描いた様な権力に呑まれた王様だな、おい?しかも、「万里眼」で見て分かったけど、人間族至上主義を掲げているみたいだし…この人とは関わらない方が良いのかもしれない。




「国王様、早く会場へ向かいましょう?」


「そう焦るな?まだ猶予はたくさんある…お主、リーブル国王を人間族至上主義家だと思っておるな?」


「え、違うんですか?」


「あぁ。私は…『ケモナー』でな?お前達みたいに可愛い獣人族を見ると…つい冷たくしてしまうんだ、すまない!」


「い、良いんですよ?ていうか、ローズは可愛いですが…男である俺も可愛いと思っているんですか!?」


「勿論だ、男でも可愛い者は可愛い、それだけで十分だ!」


「マ、マジかよ…見た目的には厳格な国王にしか見えないのに、中身は生粋のケモナーだったとは…」


「しかし、フルーリーの言っている事がイマイチ理解出来ない…そこの男の娘よ?」


「はい?」


「この会議が終わったら私の国へ来ないか?」


「え?良いですけど、俺は店で働いていますので…」


「だったらその店の仲間達全員で来るが良い、私は歓迎するぞ?」




新しい国へ行く事は非常に有意義な事だが、ここで俺の中に一つ疑問が生まれた。




「しかし、何故俺を名指しで招待するのですか?」




すると、リーブル国王は質問にこう答えた。




「お前からは途轍もない量のオーラを感じる。レベルは化け物級とフルーリーから聞いているし、あの男の良い練習相手になるかもしれないからな…だから招待するんだ、それに、お前は見た所故郷から出て来たばかりに見える。良い体験になるんじゃないか?」


「そ、その男って何者なんですか?」


「名前を『ロデオン・ルラリアル』と言ってな?私の国で一番強い剣士兼騎士団長だ。アイツはいつも口にしてるな、『強い奴と戦いたい』とな?」




そんなに強い奴が存在しているならライアナにもその男の情報が届いているはずだが、そんな男の名前は一回も聞いた事がない。まさか、国の機密戦力なのか?そうだとしたら面白い。もしかしたら本気の戦いを楽しめるかもしれないのだからな?しかも、相手も強い奴と戦いたいと言っているのだから好都合だ。今度手合わせ願おうじゃないか?




「はい、俺の同僚や先輩達は無礼な人しか居ませんが、よろしくお願いします!」


「そんな固くならないで良いぞ?俺は庶民出身の王だからな?」


「し、庶民出身の王…どういう意味ですか?」


「お前と同じ元・庶民という事だ」




し、庶民でも国王にまで昇り詰める事が出来るんですねぇー!俺にも少しばかり将来の希望が生まれましたよ、ありがとうございます!




「さて、そうこうしている間に随分な時間を使ってしまったな?早く会場へ行くぞ?」


「おう、そうだな!皆が私達を待っているかもしれないし!」


「さて、俺達も行くぞ…って、初対面の人を前にすると緊張で動けなくなるんだったな?ローズ、お兄ちゃんが居るから安心しな?」


「う、うん…」


『マ、マズいな…朝と昨晩にあんな事したから視線を合わせ難い…恥と羞恥心で心が満タンだよぉ…』


「同じ意味じゃん?」


『好きになりそうだし、性的に興味も持っちゃったし…』


「それも同じ意味じゃん?」


『でも、俺みたいなクソ○貞オ〇ニー中毒者なんかと一緒に番になるなんて…言語道断!ローズには相応の男と結ばれて欲しい!』


「お兄ちゃん…いつからそんなにスケベみたいな心に生まれ変わったんですかぁ?」


「さっきからてめぇ俺の心を読んでるな?せっかく作者がカギカッコ変えて編集した意味皆無になるじゃねぇか?」


「メタ発言止めてよ、お兄ちゃん」


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