第3話 ノストラダムスの大予言の大王は異世界転生の大王だった件

その人、霊視で未来も見えるらしいの。


「ユーチューブでも霊視で未来を予知しますって人、何人もいるよ」


「実際にいくつも当たったんだって。」呼春こはるが言う。


 鈴はユーチューブを見てみる、呆れた。


 霊視というのに霊の話が全く出てこないのだ、ここにどんな霊がいるからここを通る人はどうなるとか、せめてそんなのだろうと思っていたら全然違った。


 光のイメージとか赤いイメージとか食料がピンチになるとか。。。

 何を言っているのかさっぱりわからないが、視聴者が理由を付けてこれのことだったんだ、当たりましたと理由をつけて騒いでくれるらしい。。

 

 『ノストラダムスの大予言』 鈴が呟く。。

 「ノストラダムスの大予言?」 呼春が呟きに返す。


 『ノストラダムスの大予言よ、昭和の時代に流行ったの。

1999年に恐怖の大王がおりてきて世界は滅亡するって大騒ぎになったのよ。』


「あはは恐怖の大王って、異世界転生じゃないんだしあるわけないじゃん。そんなこと信じた人たちいるの?

昭和の時代から異世界転生ってあったんだ。あはは」


 『実際に今、呼春も信じてしまっているじゃない、ノストラダムスと同じやり方に、あやふやな言い方で何とでもとれる言い方で、相手が起こったことを、このことだと勝手に思ってくれるような言い方に。』


 『ほんとに未来が見えるなら回りくどい言い方はせずに、何時何分何秒に何が起こるかを明確に答えて見せてよ。大雨が来るかも災害が来るかも原料が足らないとか普通にニュースや天気予報でやってるじゃない。』


「ほんとだ。。」呼春が気づく。


『もちろん正しいことが報道されずに、報道されたことが正しくなることもあるんだろうけどね。。』鈴は呟く。


レベルの低い未来予知ならニュースや天気予報のほうがまだまし。

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