36 ~決断の少女~ KETSUDAN
「うぁぁあああああああああああああああああああああ!!!!」
魔法少女達の魔力を吸収し、
彼女が振りかぶる同じく
私も遅ればせながら、
全ては活路を開くため。
大切なあの人達を、トモナの覚悟を、守るために。
―――――――――――――
あまりにも
「……え?」
「この状況を
飛ばされないようトモナの頭に
「そ、そりゃあ力を貰えるなら欲しいけど、なんでそんな
「貴様らが
「わざわざ合わさなくていいよ!?
ふん。と
私も思うところがあるので、一つこの魔法猫を
「なかなかノリの良い猫ね。ついでにこの風にも乗ってみるかしら」
「貴様ワタシを殺す気か
「それを回避するのに、という話でしょう。どうすればトモナに
「ぐ、ぬ……まあ、よかろう」
「……あの
「それは全員理解しているわ。
「ええい、気の早い小娘め。
テリヤキはトモナの
「まったくこれだから
「あ、
話の流れからすれば、
「そうだ。
「け、けう?」
「
「ああ」
私の簡単な推測に、
「この
「え? で、でも相手は魔力そのものを吸い取っちゃうやつだよ? そもそも魔力を使った攻撃は
「そこは
「その早くて半端ではない一撃とやら。私の攻撃では、
彼(?)―――声質からしてそう考える―――の
「
その通りだ。
本当は、トモナに
自分の無力さを。
そして、その無力さを、ここにいる魔法少女全員の
私の守るべきものを、今はトモナに
「………そのとおりね。私の認識と、
「うむ。あの広大な
「
「
「気長にもう一度発現させられるまで気張るのも良いが、それを待ってくれる
その時、
トモナや、他の国家魔法少女達から吸い上げた魔力で強化しているのだ。
「く……っ。まったく、気の短い奴め。最後くらい、もう少し言葉を
「え? 最後って………」
トモナの言葉も待たず、焦げ茶色の魔法猫はひょい、と彼女の頭を飛び降りた。
「ちょっ、テリヤ―――」
しかし、身を投げたテリヤキは、影の怪物に吸い込まれることなく、
「……キ?」
「ふん。
「て、テリや―――」
「レオだ」
トモナの声に
「ワタシの
「へ―――? な、なんでそれを今? 名前なんてどうでもいいじゃない」
「大切なことだ。魔法を
「ま、待って――」
「ならばワタシが!
「………っ」
彼がトモナに声を掛け、状況を整理できた時点で、おおよそは
トモナは、あまり頭が良いと言えはしないだろう。だが、
「待って……ど、どういう、こと」
「小娘。ワタシを
そこで、
それが可能であれば、
「だが、一度魔法少女と魔法精霊獣が
「待って……テリヤキ―――」
「ヤツは先日の
「でも………そんな、てりやきが………」
「ふん。
その鼻息は、今までとは違う、
そして、焦げ茶色の毛並みに浮かぶ、小さなピンク色の鼻は強く息を吸い込む。
「選べ小娘!! 事態にもう
「ッッッ――――――――――!!!」
答えは、決められていた。
いや、
一瞬、
「トモナ。この理不尽な嵐を食い止めたら、一度
「え……? でもルナちゃん、そんなことしたら魔力が……」
確かに、私の魔力では、この
足手まといになるのは言われなくても自分で分かっている。
けれど、それは彼女一人で戦わせる理由にはならない。
でも、私が足手まといであるということは
なら、どうするか。
足手まといを演じきればいい。
「大丈夫よ。魔力切れは起こさない。ダメージを伴わない攻撃なら、
他の
そんな中で、まだ動ける私が黙って見ているわけがない。
「ううん。ルナちゃんも一緒に戦ってくれるなら、
言って、彼女は
その杖の先、
右足を出し、続いて左足。一歩また一歩と踏み出し、
「………よし。いくよ!!」
赤い炎を
「ええ」
「うぁぁあああああああああああああああああああああ!!!!」
私もそれに連なるようにビルの
杖に
――よいかトモナ。小娘共の魔法と精霊獣の魔法はやや異なる。今後、貴様のことを知る者以外に、自身の名は名乗るな。先程も言うたが、名を呼ぶということは魔法に強い意味を持つ。ワタシの魔法の
火の粉への
そして、
「
魔法少女フレアだ!!!!!!!!!!!
指を鳴らしたくなったのは、秘密の話だ。
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