29 ~肝姉の少女~ KANSHI
「ところで、私達はいったいどこへ向かっているのかしら」
「えっと、
第二種非常避難命令が出されて
そういえばどこを目指しているのか言ってなかったっけか。と考え口に出す前に、背中から先に質問が返ってくる。
「私達は
「えーっと、他の
説明しようと頭を回すが走りながらだと考えが
「まぁもうすぐで
「はぁ……。すぐに言葉にできないのならそれで
「それは仕方ないよ!」
街路樹や看板などにぶつからないよう前を向きながら、後ろに言葉を投げ掛ける。
「だってルナちゃんは変身してからすぐに
「………………そう」
「わああぁぁあ! ホントに
重心を後ろに
軽く自動車
ルナちゃんの意外なお
「ようやく来たかトモナ。もうリサのヤツは先に行ったぞ」
「はぁ、はぁ。ちょっと、いろいろあって。待たせちゃってごめんなさい、
同じレモン色の二つの
「そんな
「
「アミ……それにリサって、この間あなたが言っていた………?」
地面から
「ん? 誰だ、お前は………いや、確かこの間の
「あなたの
「はっはっは、どうやら野良の魔法少女ってのは
「あら、そのつもりはなかったのだけれど、あなたの方こそ、
「はいはい喧嘩はそこまでだよー、二人
珍しく
まるで犬と猫のような雰囲気を
レモン色の魔法少女、
そんな人が初対面———先週少しだけ一緒に戦っていたけど―――の魔法少女を相手に
いったいどうしたのだろうか。
「あの、レイ―――」
「ふっ。あっはっはっは。フリーの魔法少女が
「はい……?」
「え………?」
けたけたと笑うレモン色の魔法少女は、二振りの
クロスさせた
「いやなに。古い魔法少女達の中には、フリー……
「……………」
「え? え………?」
何がなんだか分からず、オロオロとするしかなかった。
そしてルナちゃんの事は、東京
「あんたの事は近藤のヤツから聞いてるよ。
「………ええ」
「アタシはレイナだ。アタシはあんたの事、信用してるよ。また会いたかった。魚ヤロウの時も
「ここへ………」
どこか落ち着かない様子だったルナちゃんは、そこで思い出したように切り出した。
「そういえば、
「なんだ、
「あ……う、うん。なんかタイミング掴めなくて………」
ルナちゃんの質問に、
それから
「はぁ。アタシは準備をするから、あんたはそれまでに軽く説明しときな」
言って、
それを見て
「え、えっと、ルナちゃん。
「いくぞ!」
「ごめんルナちゃん黙って
「えっ? ちょ――」
返事を聞かずに、顔を引き
その
「——ッ! まさか――――――――――」
ルナちゃんを抱えてその場でジャンプした
ドッゴン!!!
「い
や
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
あ
ぁ
!!!」
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