7 ~出撃の少女~ SHUTSUGEKI
「遅い!」
小動物
「だって……
「あの
「うぅー。そうだけど……」
その厳しさは頼もしさの証でもあるんだけど。
ただ、そうはいってもやっぱり、
「グダグダと言っていないでさっさと始めんか」
「はーい。……いくよ。テリヤキ!」
「その
「だってテリヤキ、ホントの名前教えてくんないじゃん」
「
「じゃあテリヤキでいいでしょ」
「名付け方がずさんだと言っとるんだ」
「はいはい。分かったからいくよ」
「キサマっ」
テリヤキの
「まったくこの小娘はッ」
テリヤキはそう言いながらも、
光が
ドレスから
最後に、光は
それを手に取り、変身は終わりだ。
「ふん、いつもより遅いな」
「いいでしょ別に。
実体から魔力体へと変態し、
「その一瞬の中の
「あー! そうだ忘れてた」
「最後まで聞かんかこの小娘!」
テリヤキの忠告もそこそこに、慌てて渡り廊下へ出て校舎に飛び込むと廊下を
体育館から出てからテリヤキの元へ向かう前に連絡端末の情報を見たとき、
急がないと。
用務倉庫、生徒指導室、資料室、第二資料室を一息で駆け抜け、保健室のドアを潜る。
「せんせー!」
「あらトモナさん。今日も変身してから来ちゃったの」
人の良いおばさん。といった
関係者と言っても学校側との関係を取り持ってくれているだけのもので、
「あ、うん。
「
「ごめんなさーい」
魔法少女は、原則的にその正体を知られてはいけない。
日本政府から
魔法少女が通う学校の生徒や家族を、第三者の一般人や、
政府が取り組んでいるそのシステムの一つが、さっき
学校も特定されないよう、魔法少女が所属していない学校でもこの措置は行われているらしい。
どこかしらの学校に通う魔法少女は、
そしてこの学校の
今回はこの学校も危険区域だから、庇護担当者が全員保健室に来て、
さっき校舎に入る前に、
変身する少し前から遠く、
まだ戦闘はおろかディザイアー本体を目にしてもいないのに、得体のしれない不安がドアのサッシを
湯呑みが机の上にコト、と置かれる音が
振り向いた先の
「トモナさん。——気を付けて、ね」
「ッ!」
そんな笑顔を
「……うん、行ってきます!!」
満面の笑みを浮かべて飛び出していく彼女。あんなに小さいのに、心配で
廊下に響かせる
その時、何か硬い物が倒されたような音が鳴り渡り、「あでっ、わったっ。
そこへ、他の庇護担当者の子たちが保健室に入ってくる。
「あれ? さとちゃん先生どうしたの?」
「はぁ。……やっぱり、少し心配だわ」
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