3 ~無法の少女~ MUHOU
東京
その屋上に二人の少女が立っていた。
昼に吹く遠い
「聞いてよリサせんぱーい。昨日の
「もう聞いてるわよ。
リサ先輩は校内の自販機で売られている紙パックのフルーツ牛乳を飲みながら、
「う~~……。そうだけどそうじゃないの」
「……?
言って、リサ先輩は
この屋上には
それでも周りの近くに誰も居ないのを確かめてからリサ先輩の隣に座る。
「昨日のディザイアーを倒したのは
「え? でも警察が現場に着いた時には
声を落として話す
それでも、卒業した後もしょっちゅう高校の制服で
周りのみんなに何でもないというように手を振ってから、自分の
見つかった時にどうなるのか分からない上、よく一緒にいる
ホント、ひやひやする。
無神経・無自覚・無邪気を
「昨日ディザイアーを倒したのは、別の魔法少女。……なんとなくだけど、半年前に
「なんですって!?」
すかさず
「またあの
「う、うん……多分。……でも、あの時見た子とは
「どんな
リサ先輩はフルーツ牛乳のパックをジュコー、と
「えっと、すごい
「緑色……。
考えながら、リサ先輩は
それは大きく
周囲から「おおー」という声が上がるけど、リサ先輩は気にする様子はない。
「
「うん。私もあの時の
「素手……か。確か昨日の
「へぇ。だとしたらその子、自分自身に
そこでリサ先輩はにやりと笑った。
「これはますます、
「ちょっ、それじゃ
声を
手足の長いリサ先輩は、またも
先輩に比べてちんちくりんな
「あははは。まぁでも、アンタはここらじゃ
実力行使を諦めた
するとリサ先輩はベンチから立ち上がり、
「そういう意味では他の子と区別できてたから
「うぅ~~~……」
そう言われても、自分の
そんな
「大丈夫よ。心配しなくても、魔法少女として契約した時には
そのままリサ先輩はフェンスを登っていき、器用にスカートを押さえて
「それじゃあ。トモナも午後の授業に遅れないようにね。勉強してたらそのうちひょっこり使えるようになるかもよ――」
言い終わるや
はっ、と思い屋上を見渡せば、いつの間にか他の生徒達は姿を消していて、
振り返った先のリサ先輩はひょいっ、とフェンスから外に飛び降り、
そして最後まで屋上に取り残されたのは、
「ちょっ……
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