メディカルチェックは大事
入隊初日、ミケトはメディカルチェックの為に白黒髪のケットシーマダラに連れられメディカルルームへ来た。
「楽にしてていいわ、因みに私の名前はマダラ、チームメンバーでもありこの施設のメディックも担当してるわ」
「よろしくお願いします」
これからお世話になる先輩に挨拶をしたミケトはマダラにある質問をした。
「あのーマダラさんにちょっと聞きたいのですが、このチームは女の子しかいないんですか?」
「そーね、みんなシロンが連れてきたけどみんな女の子ね」
「はぁ」
となると男の子は僕ひとりか、と考えるミケト。
すると、マダラはとんでもない事を言い出す。
「君もそうでしょ? 若干御胸の発育が悪そうだけど」
マダラは、ミケトの無い胸をみる。
そもそも、ミケトは男の子なのである訳がない。
「さて、ミケトちゃん、まずはお洋服を脱いでもらえるかな?」
「え、えー」
「脱げないなら手伝うけど」
「いえ、自分で脱げますから……」
ミケトは、一枚ずつ脱いで行き、上半身裸の状態になった。
「み、ミケトちゃん? なにもそこまで脱がなくていいのよ」
「え、でも脱いでって」
「いや、下着は着けて大丈夫と言うか、御胸のアレまで脱いじゃ」
「えっと、そんなのないよ?」
ミケトが、女の子用の胸の下着を着けてなどいないと説明すると、マダラはミケトに対して注意をした。
「ミケトちゃん、さすがにそれはよろしく無いから、隊員服を作る時に発注するから! とりあえずサイズを計らせて!」
ミケトはマダラに言われるがままサイズを計らされる。
「一応、隊員服やインナースーツはサイズに応じて伸縮設定をするのケットシーによっては人型を保つ際に色々あるから」
「えっと、只猫モード発動?」
「緊急避難モードね、あと体質によって朝と夜のバランスが変わる子も居るわね」
書類にミケトとサイズが書き加えられる。
「ミケトちゃん、あと名前と生年月日、それと野暮なことだけど性別に丸を書いてね」
ミケトは、名前と生年月日を記入、そして性別に丸を書いて、マダラに提出するが、書類を確認したマダラが書類の不備を指摘する。
「ミケトちゃん、ここ間違ってるわよ」
マダラが指摘したのは性別の欄。
ミケト自身間違っていないと主張するが雄じゃないでしょと言われる始末。
「あの、僕、男の子なんだけど」
ミケトは本当の性別をマダラに告げてみた。
「ええ? あなた三毛よね?」
ミケト自身、この流れは何度も通っている道であり、最近はシロンも通っている。
「ですから、僕、珍しい三毛種の雄なんです」
「まさか、君みたいな可愛い子が男の子の筈がない!」
「いや、ですから」
ミケトの発言によりマダラのお姉さんは暴走し、過激な事を言う始末。
「それに、もし男の娘だったら、こんな貴重なサンプルもっと調べなくては……じゃあ下も脱いで……」
「なな、何をするんですか!」
「恥ずかしがる事は無いわ、女の子だったら別に問題ないし、それに男の子だったとしても確認しないと信用できないわ」
もはや、言っている事が滅茶苦茶である。
ミケトはこのお姉さんを投げ飛ばそうかと考えた矢先、メディカルルームの扉が開き虎模様のショートヘアが入ってきた。
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