入隊当日と自己紹介

 防衛省の施設、尚且つ猫耳特殊部隊チームシロンの事務所前でミケトは待っていると、白髪のケットシーのお姉さんことシロンが迎えに現れた。


「時間通り来てくれたわねミケト君」

「う、うん」

「あれれ、元気ないわね、ダメよ男の子なんだから」


 ミケトはシロンに膝枕された事を思い出してしまい、多少気恥ずかしい所かあった。


 ミケトはシロンに連れられミーティングルームに向かうが、その途中で人間の姿をちらほら見かけた。


「ケットシーだけじゃないんですね?」

「そうね、一応この建物自体防衛省の施設になるから」

「猫耳特殊部隊で他にもあるんですか?」

「ええ、各省毎に割当てがあるわね。 さあ、着いたわよ、ここがミーティングルーム、ここに他みんながいるからまずはご挨拶よ」


 ミーティングルームの前に着き中に入る前にミケトは他にも自分と同じケットシーが集まっていると思うとドキドキが止まらなかった。


 そして、ミーティングルームに入った瞬間、大きな音がなった。


「ようこそ、チームシロンへ!」


 他のメンバーがクラッカーを鳴らして、ミケト達を待っており、ミケトに駆け寄った。


「ふーん、お前が新人?」

「う、うん」


 黒と茶が混ざった虎模様のショートヘアの女の子トーラが尋ねる。


「あの、あの、三毛なんですか?」

「う、うん」


 鼈甲色の髪で控えめな女の子サビィが尋ねる。


「にゃあ、おかしはすき?」

「う、うん」


 黒髪の小さめな女の子ノワルが尋ねる。


「なるほど可愛い」


 黒い髪と白い髪が混ざった他の子よりも少々年上の女の子が呟く。


 ミケトは質問の応酬にただ頷く事しかできなかった。


 そこで、シロンは事態を収める為に割って入る。


「はい、はい、そこまで。どうせ一員になるのだから、その時また詳しく聞きなさい、それじゃ自己紹介出来るわね」


 シロンに促されて、ミケトは自己紹介をする。


「僕はミケトです。よろしくお願いします……」

「よろしく~ミケト~」


 ミケトが挨拶をすると元気よくメンバーからの声が帰って来た。


 因みに、この時点でミケトが男の子だと言う事をメンバーは気付いていない、何故ならば、三毛で長い髪、ミケト自身かっこいいと思って着飾っている服がどっちかと言うとボーイッシュファッションスタイルであったこととミケト自体、自分が男の子と主張していなかった為、他の子達にとっては可愛い三毛ケットシーがやって来たと言うか認識でおおはしゃぎであった。


「まずは、入隊時のメディカルチェックを行って貰うわね、マダラ、お願い出きるかしら?」


 シロンはミケトをマダラに引き渡した。


「それでは、ミケトちゃん、メディカルルームに行きましょうか」

「う、うん」


 シロンもミーティングルームを去り、マダラもミケトを連れてミーティングルームを去って行った。

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