スカウトの経緯
防衛省の施設尚且つ猫耳特殊部隊チームシロンの事務所前で白黒茶三色の特徴的な長い髪の猫耳、名前はミケトがいた。
これまで、ミケトはケットシーでありながらあまり同族と言うよりか人間寄りの生活をしていたが、数日前の夜、絶賛家出中の最中に猫耳特殊部隊チームシロンのリーダーシロンと出会う事になった。
その日、ミケトは絶賛家出中であった。
理由は、自分の存在により育ての父が酷い目に遭っていると思ったからである。
詳しく説明すると、ミケトはとある政治家の家で何不自由なく、ケットシーながら普通の子として育てられていた。
ところが、ミケトの育ての父が猫妖精族関連法案を巡りいろいろやらかした現状である。
それにより、自分がケットシーだから育ての父が無茶をし非難される、それに気づいてしまった猫耳は家を出て、ケットシーの自治区がある島でも目指そうとしていた。
そんな家出生活が3日過ぎた時、ミケトは呼び止められた。
「そこの三毛ちゃん止まりなさい! 武器も持たないケットシー女子の一人歩きはすごく危険よ!」
ミケトの前に白い髪、同族の特徴である猫耳としっぽがある年上の女性が現れた。
「それを言うなら、あなただって同じですよ……それに僕は男の子だ!」
白黒茶三色の長い髪、傍から見たり、同族から見てもミケトは女の子に見えてもおかしくないが、実際には男の子である。
「男の子……? 三毛ちゃんの男の子なんて珍しいわね」
「大きなお世話ですよ、別に僕みたいなのがいてもおかしくないんじゃないですか?」
「私達の存在が認められているのだからおかしくはないけど……ほんと珍しいわね」
それもそのはずである、只猫でも三毛種の殆どがメスであり、オスはごく稀である。
尚且つ、人型にもなるケットシーともなれは更に珍しく、場合によっては誘拐とかされると面倒な事になる。
「何か用ですか? 用も無ければ僕に関わらないで下さい」
「気を悪くしたら御免なさいね、実はねこういう者だけど」
ミケトは差し出されたシロンの名刺を読み上げる。
「猫耳特殊部隊チームシロン、リーダーシロン」
「ちょっと職務質問いいかな?」
ミケトはこの猫耳特殊部隊のリーダーとされる女性に職務質問されることになってしまったのであった。
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