第13話 困惑しかない

「都会よりも田舎のほうが、人と人との繋がりが強いので、話が聞きやすいんですよ。で、ちょうど小織君がいいところを知っているということでここに」

うん。ナルホドソウナノカー。タイヘンダナー。

って。全くわからん。何言ってるんだめぐーは?

「道」? 「首」?

それって、どこの言葉だ? 道路って意味じゃないよなぁ。

「うん。で? 『道』ってなに?」

「…………は?」

あり得ないことを聞かれたみたいに、きっと萌には珍しい驚き顔で聞き返してきた。

「『道』。知らないんですか……?」

「道路になら今立っているけど、そういうことじゃないんだろ?」

「……そうですね、小織君。どういうことですか?」

「私もびっくりしてる。倖……冗談じゃないんだよね?」

「えっなに。知ってなきゃまずいことなの?常識?」

「「……」」

その沈黙が雄弁に語っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る