第3話強者
都内 港 昼頃
「ここが日本か」
金髪のスーツ姿の男性、身長180センチは有に越える体格、サングラス越しながら端正な顔立ちがうかがえる
「ようこそガウェイン郷、日本に着いた感想はどうかな?」
逞しい体格の日本人が話しかける
「とても嬉しいよ
宮本武蔵殿」
微笑むガウェイン
武蔵も微笑み返す
「仕事でなければ観光案内をしたいところだが、そうもいかないのだろ?」
「ああ、今回は私情もあるからね」
「まぁ、時間も時間だ
仕事は明日にして、旅の疲れをとると良い
太陽の騎士の力、期待してるよ」
都内 足軽高校 帰宅時間
異空 浄は珍しく三人で帰る準備をしていた
塚原 朴伝とペリノアとである
ペリノアは、上機嫌である
「なぁ、帰りにマックに行こうぜ」
朴伝は無表情だが頷く
浄は訝しげに
「お前、朝俺を絞め殺そうとしてたよな?」
「してたよ?」
他の生徒は足早に教室を出る
第2Rが開始するのを恐れてだ
担任が浄たちに向かって
「異空くん達、転校生さんのこと宜しくお願いしますね」
都内 マック店内
ペリノアはビッグマックを3つとポテト、コーラを注文
朴伝はチキンフィレオと牛乳
浄はペリノアを見て
「この女、めちゃ食うな」
「お前に言われたくねぇよ⁉️」
浄はフィッシュフィレオ5つにポテト2つ、牛乳にサラダとチョコサンデーを頼んでいた
「しかし、日本には英雄でもないのに強い奴がいるんだな‼️」
ペリノアが嬉しそうに話す
「明らかに動きは武術じゃないのに、オレが引き分けるなんてビックリだわ‼️」
「誉められて良かったな
喧嘩入道」
朴伝が浄をみて言う
お互いに無表情である
ペリノアは不思議そうに
「喧嘩入道?」
「浄は周りからそう呼ばれている」
「二つ名持ちかよ⁉️」
浄が食べる手を止め
「闘ってる時もそうだが、何がそんなに嬉しいんだお前?」
「そりゃ強い奴と闘うのは、楽しいだろ?浄は違うのかよ?」
「俺にはそんな余裕ねぇよ
毎回必死だ」
「そうなのか?オレはあんなに熱くて鋭い瞳みたことないぜ⁉️」
朴伝は牛乳を飲みながら
(戦闘強と戦闘狂の会話か)
ペリノアの声は弾む
「オレは円卓の中でもかなり強いほうなんだぜ?日本の強者と闘うためにこの国に来たんだ‼️いきなり大当たり引くとは、運が良い‼️」
「それならうちの高校にきて正解だ
うちは、戦闘特化の劣等の集まりだからな
俺に限らず、他と闘え」
「でも、お前が一番強いんだろ?」
ペリノアは獰猛に微笑む
「オレは血湧き肉踊る人生を求めてるんだ
そのためなら、泥水だってすすってきた
だから、またオレは浄と闘いたい」
深夜 異空宅
浄はテレビを観ていた
「今日、異能力対戦都大会が開催され、絶氷のシャルロット選手が優勝しました
能力者界のホープとして期待通りの結果です‼️」
浄は思う
(英雄も異能力も俺には無縁だな)
テレビの中の女子がインタビューに答える
「優勝出来て嬉しいです
でも異能力者じゃなくてもワタシより強い人はいるのでこれからも精進します」
浄はテレビを消す
就寝のため布団に入る
(強い人か)
いつからだろうと浄は思う
自分が他人より賢くなく、目付きも威圧的で争いに巻き込まれやすい
そして、負けたくなくて強くなった
髪型やアクセサリーで武装し、他人をちかづけなくした
ペリノアは闘いたいと言っていた
しかし、自分は闘いたいのではなく、負けたくないだけなどだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます