第15話 「あなたは…!」あの人と、再会。SNSで友達にラインを送れる目をもつ、あなたよりも。本当の友だちって、どういう人のことなんだろう?

 母親の姿、心、気持ち、言葉を、思い出した。

 何度でも。

 「視力を落としてでも、工夫をして、生きていくこと。不便ではあるかもしれないけれども、かわいそうじゃ、ないんだから。状況を認めて、努力をしていきなさい。お母さんは、SNSで友達にラインを送れる目をもつあなたよりも、努力のできる目をもつあなたのほうが、好きだからね?」

 母親には、感謝だ。

 そして、これからは、感謝されるのは、私のほうでなければならない。

 皆に、生きる希望を与えられる存在でありたい!

 でも、悩んじゃうんだな。

 「誰かの、希望になる。偶像の、希望に。これからも…。私に…、できるのかな?」

 すると、秒で、背中から、言葉が返ってきた。

 「できるよ」

 え…!

 え…!

 振り返ると、どこかで見た人が、立っていた。

 「あ…。あなたは…!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る