間食その2 一二二でカッツかつ:クックファン大洗出張所
一月二十二日の零時過ぎの事であった。
書き手がSNSを眺めていると、トレンドに「#カレーから日本を考える」というタグが上がっていたのだ。
カレーというワードを見ては、書き手に看過できる分けがない。
トレンド化の理由は、この日、一月二十二日が〈カレーの日〉だかららしい。
しかし何故に?
こうした記念日の場合、音、あるいは、漢数字やアラビア数字の形を捩っているケースが多いので、〈イチ・ニ・ニ〉、〈ワン・ツー・ツー〉、〈122〉、〈一二二〉といったように、自分でも記念日化の理由を考えてみたのだが、結局、どれもピンとこなかった書き手は、答えを検索してみる事にした。
幾つかのサイトを参照し、それらの内容をまとめてみると、つまり、こうゆう事らしかった。
一月二十二日がカレーの日として、日本記念日協会によって登録されたのは、今から七年前〈二〇一六年〉の事であるそうだ。
それは、一九八二年一月二十二日に、「社団法人全国学校栄養士協議会」が、全国の学校に一斉に「学校給食にカレーを提供しよう」と呼びかけた事が記念日制定の由来であるらしい。
とゆう事は、この一月二十二日は、厳密に言うと、〈給食〉カレーの日と考える方が適切なのかもしれない。
今日は日曜日で、小中学校は休みなのだが、この日が平日に当たっている年には、二十二日の献立は全国的にカレーなのかどうか書き手は気になってしまった。
とまれ、ツイッターのトレンドに〈カレー〉が上がっている今日、この波に乗らない手はないであろう。
そういった次第で、この一月二十二日に、書き手はカレー・エッセイを、このエピソードも含めて三本〈も〉アップする事にしたのであった。
さらに、である。
今日カレーを食べずにいつ喰らう、とばかりに、書き手は、夕方、カレーを食べに行く事にしたのであった。
この週末、取材も兼ねて〈大洗〉に来ており、東京にいなかったので、書き手が向かったのは、茨城の〈クックファン大洗出張所〉であった。この店は、本店を水戸に構えるとんかつ店で、大洗の店舗は、旧アウトレット、大洗シーサイドステーションの二階に入っている。
実は、この店、クックファンは、二〇二二年に十周年を迎えたアニメ作品『ガールズ&パンツァー』の第十話の後半のBパートにおいて展開しているシーケンス、すなわち、決勝の前夜に、勝利を祈願した三年生の生徒会のメンバー達が、景気付けにとんかつを食べるために訪れた店として登場している。
物語の中では、その〈クックファン〉は、水戸でも大洗でもなく、大洗女子学園が在る、架空の学園艦上で運営している店として出てきているのだが、とまれ、一月二十二日に茨城に来ていた書き手は、大洗のクックファンで〈かつカレー〉を食し、神田カレー街を題材にしたカレー・エッセイの出張版として、このクックファンを題材に何か書いてみる事にした分けなのだ。
とんかつ屋であるクックファンは、茨城県産を中心とした国産豚肉を使用し、やわらかく、うまく仕上げている、との事で、どのようなかつなのか期待感を抱きながら、書き手は海の方に足を向けたのであった。
かくして、大洗のクックファンを訪れた書き手が注文したのは、当然、かつカレーであった。
そして今、カレーが波々とかかったかつを、書き手は、生徒会の三人のように「カッツかつ」と食さんとしているのである。
〈訪問データ〉
CookFan大洗出張所:茨城県・大洗町
二〇二三年一月二十二日・日曜日・十八時
とんかつ屋の満足かつカレー:一四一〇円(現金)
〈参考資料〉
〈WEB〉
「1月22日はカレーの日」、『ハウス食品株式会社』、二〇二二年一月二十二日閲覧。
「とんかつレストランCookFan大洗出張所」、『大洗シーサイトステーション』、二〇二二年一月二十二日閲覧。
〈アニメ〉
第十話「クラスメイトです!」、『ガールズ&パンツァー』、二〇一二年十二月二十五日初回放映。
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