第110話玉鬘 はふ木あまたに なりぬれば
題知らず
よみびとしらず
玉鬘 はふ木あまたに なりぬれば 絶えぬ心の うれしげもなし
(恋歌四709)
玉鬘のようにまとわりつく木が多くなっておきながら、「あなたへの思いは絶えることはない」などとおっしゃる貴方のお気持ちは、なにもうれしくはありません。
浮気相手が多い男への恨み歌。
「誠実さ」を疑っている。
そんな男に、「あなたへの思いは絶えることはない」などと言われても、「あてになりません」「騙されません」「うれしくもありません」となるのは、当然か。
ただ、一夫多妻の時代でしかも婿取り婚の時代である。
魅力のある男は、いろんな有力な家から、求婚されたのである。
そうなると、女自身が、よほどの努力をしないと、男は寄り付かなくなる。
「恨み言や、文句を言ったところで」、それは、難しい。
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