第90話夢路には あしもやすめず かよへども
題知らず
小野小町
夢路には あしもやすめず かよへども うつつにひとめ 見しごとはあらず
(恋歌三659)
夢の中の逢瀬の通い路では、足を休めることはしません。
ただひたすらに逢いに通いますが、いくら夢でお逢いできても、現実に一目お逢いした時にはかないません。
実態のない夢で何度も逢っても、現実の一回の逢瀬が勝る。
夜離れが続く男君への哀願のような歌。
男は、関係を結ぶまでは熱心。
しかし、一度関係を結んでしまうと、しだいに冷淡になり、夜離れが多くなったのだろう。
通い婚の時代、待つだけの女の苦しさを詠む歌である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます