第8話けふよりは いま来む年の きのふをぞ

やうかの日よめる

壬生忠岑


けふよりは いま来む年の きのふをぞ いつしかとのみ まちわたるべき

                           (秋歌上183)

七月八日に詠んだ歌


今日からは、次に来る年の昨日のような日(七月七日)が、早く来て欲しいと、待ち続けなければならないのだろうか。


織姫と彦星、両方の立場で詠んだ歌。

織姫と彦星にとって、一年の希望と楽しみは、七夕の一日だけのためにある。

今日の七月八日からは、幸せな昨日を思い出に浸りながら、来年の昨日が来るのを待ち続けるしかないのである。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る