第3話 三日目

今日の目覚めは最悪だった、昨日見た化け物が夢の中に出てきて起こされてしまった。


空腹なので袋麺をそのまま食べた、パリパリとした食感で美味しかったのだが、これが最悪の選択だった。喉が乾く!

喉の渇きは我慢できない、最後の飲料水である缶コーヒーを飲んだ。

もう手軽に飲めるものは何も無くなってしまった。


方針は決まった。

まずは水を手に入れる手段を探さなければ。

昨日、林で水音を聞いた気がする、川があるのだろうか。二度と足を踏み入れたくなかったが、もう一度行ってみることにした。


水を持って帰れるよう、水筒と空のペットボトルをリュックにいれた。それと役に立つかはわからないが、包丁を持っていくことにした。丸腰よりはあの化け物が出てきた時に安心できるだろうか。


林は静かだった。日差しが遮られているので少し涼しくも感じる。


昨日訪れた場所の近くに池を見つけた。水は澄んでいて綺麗だ。もしかするとあの化け物も水を飲みに来ていたのだろうか。

しかし助かった!喉が乾いていたのでその場で少し飲んでみる。

「美味い!」

今までで一番美味しいと感じた水だった。


喉の渇きを潤して一息ついたあと、水筒とペットボトルにも汲んでおいた。

こんなに早く水を見つけられたことは幸運だった、目的は達成だ。


付近を見回してみると、さっきまで気付かなかったが地面の盛り上がった部分に木の枝が集まっていて鳥の巣のようなものができている。中に卵があるようだ。食べられるかもしれない、取ってみることにした。

卵は大きかった、片手でギリギリ持てるくらいの大きさだ。巣にあった3つを全てリュックに入れた。


帰り道に、いくらか落ちていた乾いた枝を拾っておいた。火を起こす時に使えるだろう。

卵が予想通りの品物なら、茹で卵でも卵焼きでも楽しめるはずだ。


無事に家に帰ることができたが、少し問題が発生した。最悪だ、腹が痛い。

寒気がするので熱も出ているかもしれない。

どうしてこんな目に。


池の水を飲んだのが悪かったのだろうか。

思考がまとまらず何もできそうにないので、腹痛に耐えながらそのまま眠りにつくことにした。

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