第30話地獄の蓋が開く時

 王都では、早々とエルフ奴隷禁止令が出されていて、もちろん獣人亜人の取引も禁止されていて、騎士団出動案件にされていたため、大半の奴隷は解放されていた。


 王宮の中には一人も存在しない程に清潔にされていたため、王城は焼かれずに済み、高齢の王様と護衛の兵士は一旦行方不明になったが、現場で陣頭指揮を執っていた結構高齢の王太子は燃やされずに済んだ。


 各貴族家でもエルフの奴隷を抱えていると、聖国と同じく脂肪案件だったので、金を渡して住処も与えたり、一生安楽に暮らせるように月々の給金まで出し、金を持ち逃げされないよう人間の奴隷まで付けて貰い、急遽楽な生活ができるようになっていた。


 王の指令を守っていた貴族家は生き残ったが、手放すのが惜しかった家や、ラフタリア狸さんの同室の子みたいに骨になっていたり、鞭でシバかれ続けてた家にはエルフの兵団?が突入し、姉竜が「コロシテ…… コロシテ……」言ってる連中は全員殺してしまったので、結構な貴族家がブレス喰らって滅びた。


 先王は小さな小屋の中で、木箱に入っている所を発見されて「セルフしまっちゃうおじさん」と化して、小声でドナドナ系の歌やタイガーマスクのエンディング系の、精神に来る系統の歌を歌っている所を見付かったが、以後使い物にならなくなっていて「病により退位」として次の王子が戴冠した。



 ついでに、いつも通り教会か神殿の地下では不死の兵士製作実験が行われていて、邪神復活のための生贄も捧げられていたので、巨大試験管の中で「コロシテ…… コロシテ……」言っていて、魔獣や魔族と合体させられていたスラムの子供達は、もう元には戻せないので実験室と錬金術師や修道士と一緒に、神殿丸ごと命を絶ってやった。


 聖国同様、国家滅亡案件だったが、王家まで滅ぼす理由にはならなかったので見逃されたが、今度は王家が復讐の為に兵を出して、とはならなかった。


 邪神騎士の段階で怖すぎて手が出せず、姉竜に手出しすると文字通り殲滅されるので、厳重注意だとか何もできない。


 弟の方だけならトンチを効かせて、情報部とか公安で幼女レイプでタイホできたが、それでも「もりのなかまたち」が救出に出動してしまい、もう少しで城砦ごと更地にされる所だったので二度と不可能。



 王の屋敷


「やあ、今日も晴れたねえ、いい天気だ」


 ご本人様は国家破滅寸前に追い込んだのは気にしていないのか、各貴族家を消滅させたのも「コロシテ…… コロシテ……」言ってたのを全員殺したのは姉竜で、夜会会場や実家をダークネスファイア(動詞)したのも、奥さん一人の犯行なので他人事。


「タップリ嫌な殺しをしたから気分が悪い」


 姉竜の方はゴキゲンではなかったようだが、朝食の席でも椅子を弟の席に寄せて、腕を組んだり「アーン」したり、「アーン」を要求してチョップを食らったり、結構イチャイチャラブラブキャッキャウフフして楽しんでいた。


「王よ、昨夜はありがとうございました、これにて本懐を遂げて何も思い残すことはありません」


 邪神騎士も王家から捕縛に来られたり、指名手配されて獄死させられるのを覚悟していたが、魔王が忠誠を誓いに来るような奴なので王国としてもアンタッチャブルな存在。


 この世の最後の思い出にと、昨夜は結構アンアンアヘアへ鳴いて王に縋り、だいしゅきホールドまでしたので、猫背で牛乳瓶の底みたいな眼鏡かけて震えていた頃とは、ほぼ別人の体で結構お楽しみ。


(コイツ、あれだけやらかして置いて、ふざけんじゃねえぞ)


 ルリナも、鈍臭子で眼鏡地味子だった貴族令嬢に、嫌がらせの為にわざと体当たりして、持っている物を落とさせて「アラ、ゴメンナサイ」ぐらいの、コッテリした嫌がらせをしてしまったので、何時燃やされるかガクガクブルブルして待った。


 本来三次職の侍大将をほぼカンスト、耐火能力もあってダークネスファイアぐらいならレジストできるのだが、パワーレベリングの果ての結果なので、ご本人でも自分の能力は知らない。


 王からも「うちのお嫁さんとか従業員は許してやってよ」と言われているので、ルリナや情報部のクソ女からも虐められていたのは除外。でも後日必ず仕返しされる。


『多くのエルフ達の、魂だけでも解放できました、ありがとうございました』


 野に咲く花とエルフの兵団?は嫌がらせなどはしなかった上、王都のエルフ奴隷解放にも尽力して貰ったので感謝している。


 以前からカタコトの人間語や、エルフ語で意思疎通しようとしたが、向こうもエルフ語はカタコトだったので断念。


 と言うかボッチコミュ障アスペだったので、やっと今回から何言ってるのか理解できて意思疎通ができる。


 邪神騎士の能力で、バベルの塔の下での言語の混乱が取り払われ、エルフ語でも何でも翻訳された状態で会話ができる。


 以前なら翻訳されても「何言ってんのコイツ?」状態で理解不能。



 更に魔国から使者や手紙が来て何度も先触れがあり、邪神騎士の来歴まで調べて来た奴が「騎士様の出身家は何処でしたかな?」「ほほう、子爵程度の家柄で、魔国の公爵である我に指示しようと言うのか?」と言い出すマヌケが来てしまい、すぐさま使者全員がダークネスファイヤで着火されて転げ回って泣き叫ぶ羽目になり、次の使者には「魔国全土が我の経験値となることが決定した、燃えている馬鹿も持ち帰って全員死ね」と令嬢から言い渡されて、即座に土下座謝罪。


 カノッサの屈辱が行われて「騎士様、どうか、どうか魔王の忠誠をお受けください」と言われて、邪神騎士の地位や身分を矮小化しておき、逆に魔王に屈服させ忠誠を誓わせて、魔王から褒めて貰おうとする馬鹿者はもう来なくなった。


 このまま経験値を積むと、自然に悪魔貴族、邪神へと進化する相手には逆らえずにいると「我が身よりも尊き者、神に近き者、我よりも先に我が王に忠誠を誓え」と言い渡されて、使者は王にも絶対の忠誠を誓わされた。



 ついでにケモミミ王国からも、王から「獣人王国継承の証」を貰っていたケモミミ少女までが嫁入りしに来ていて、王に忠誠を誓っていた。


「王よ、せめて私を一夜の妻として、抱卵の機会をお与え下さいませ。それ以外に国を保つ手段は無く、尊き方の子を成す以外に我の使命は無く、この身の命と心の全てを捧げさせてくださいませ」


 ケモミミ少女は、エルフの宰相とか他の連中から色々と録音されているようで、若い身でありながら礼儀作法とか無理矢理教え込まれていた。


 これまた色々とケモミミ少女を隷属させようとして「薬を使ったな?」みたいなことになって、カリオストロの城のクラリスさんか、未来少年コナンのラナちゃんみたいにされ、ロリコン野郎の伯爵とか宮崎監督とかムスカみたいな「よくばりセット」は、全員王に窓外投棄か星外投棄されていた。


「え~? でも君まだ若すぎるじゃん、確か三歳だっけ?」


「はい、ですが既に子を産む準備は出来ております」


「三歳児はさすがに勘弁してよ」


 ロリコン判定されている王と言えど、三歳児を妊娠させるほどの鬼畜ロリコンではなかったので辞退した。


「それでは将来的には、この身を妻としてお受け取り下さいますか?」


 基本、エルフの里からも人間国の貴族家からも、政治的取引で無理矢理命懸けで嫁入りさせられている連中なので、ケモミミ少女も嫁入りさせるのはやぶさかではないが、また公安に逮捕されてしまう。


「う~ん、せめて十二歳ぐらいは欲しいなあ?(殺生丸様的と前田利家的に)」


 ルリナ年齢にならないと骨盤が小さすぎて、三歳児に妊娠させると殺人事件か殺人未遂になるので「十年早いんだよっ」と言ってやった。


「いえ、獣人でその年になると老化が始まります」


「え? そうなの?」


 カクカクシカジカで説明されると、獣人は三歳ぐらいが出産適齢期で、いま出産しておかないと卵子が老化すると言われたので、ロリコン?の王も納得、良~い体してる獣人なので、すぐにイタダキ男子して妊娠させて産卵させた、らしい。



「え~、王様、何でも獣人国からも嫁を取られたそうでオメデトウゴザイマス、その~、宜しかったらわたくしも貰って頂けませんでしょうか?」


 さらに国の西の方で暴れていて降伏した、レベル99元受付嬢@暗黒騎士までやって来て、無理矢理嫁入りしようとしていた。


「え~? 受付嬢さんに手出しすると、大物冒険者から睨まれるんじゃなかったっけ?」


 王の方は三十路女でも暗黒騎士装備で痩せた相手なので、ユルユルでデッブデブの橋本環奈の腹を脱して、多少と言うか大分ブサイクでも、人間の顔は見分けが付かないので守備範囲だったが、絵物語内でも受付嬢と言えば高根の花で、全冒険者から口説かれたり求婚されるような相手なので、大物冒険者(竜より強い奴なんか居ません)に睨まれるんだと記憶されているので固辞した。


「いえ、竜より強い冒険者とかいませんので、汚嫁?に貰って頂けると、うちの国の値打ちもググーンと上がりますのでどうにか(但しイケメンに限る)」


 邪神騎士がいるだけで魔王軍に勝利して、その上の神に近い者である王がいると、自動的に魔国とは停戦して戦争が終わるんだと、カクカクシカジカで解説すると「政治的に」結婚は了解して貰えた元受付嬢。


「ギリイッ!」


「倍の歳で嫁入りしようとしてんじぇねえよっ!」


 でもユルユルの腹や中古使用済みでは、激おこぷんぷん丸の姉竜や、ムカチャッカファイアしているルリナや従業員的に夜のお勤めの方には入れて貰えなかったのか、卵子が老化し始めているので妊娠には至らなかった模様。



 後日吉日


 そして、ついに魔王が上陸して来て、大陸側から飛竜移動。


 でも滅ぼされたペジテ市の王子だとか色々な奴が決死の攻撃を仕掛けて来て、飛竜の群れにガンシップで突っ込んできたり、元受付嬢の配下が勝手に魔王を殺すために襲撃したり、出士の表を描いて壮士立って再び帰らずとか、恨み骨髄とか不倶戴天の奴らが次々に襲撃して来て、飛竜千羽の大部隊でも結構討ち取られた。


 王国やらケモミミ王国に近付くと、王に忠誠を誓って入る者が多くなったが、ウクライナ上空を通ってしまったマレーシア航空みたいに、ロシアからの地対空ミサイルで撃墜されたりもした。


 城砦前に千羽の飛竜部隊と、お迎えの地上兵力二万近くが配置された。


 攻城の為ではなく、邪神騎士に忠誠を誓うためにやって来たのだが、ノブナガ様みたいに少数の兵で本能寺に駐屯すると明智光秀に討ち取られてしまうので、弥助のアームストロング砲をケツに撃ち込まれてヒーヒー言わされてメスイキさせられている時か、蘭丸のケツにノブナガ様のちょいマグをぶち込んでお楽しみの所を邪魔されてしまうので、攻めも受けも万全の体制で、余程の大兵力に攻め込まれない限り安心な部隊を集結させた。


 事前に折衝して「これこれの部隊を配備するが占拠が目的ではなく、邪神騎士様に忠誠を誓うための、失礼が無い程度の兵力である」と王国には了解を貰っている。


 城内には大量の魔国兵は入れられないのだが、警護の為に軍楽隊とかできるだけ引き連れて入城。


 ほぼパレード状態でも、ブッシュ大統領ジュニアみたいに市民にも腐った卵を大量に投げつけられるので、装甲馬車に収まったまま王の屋敷まで直行。


 天皇家御一家沖縄御行幸の時みたいに、火炎びんは投擲され、手榴弾のような金属製の武具か魔道具も投擲されたがそれでも入城。


 ロシア皇太子が日本に来た時みたいに、警察官と言うか衛兵の一人がトチ狂って剣を抜いて、有らぬことを叫びながら突入したが人間側の警護でどうにか阻止。


 セルビアみたいに皇太子夫妻が来たからと言って、工作員か活動家が発砲したが、ソイツの方も阻止。


 中東みたいにシャヒード(自爆攻撃)した奴もいて、ベトナム戦争みたいに花売りの少女が爆発したりしたが阻止。


 関門海峡を中国軍艦が通行したり、津軽海峡をロシア軍艦が通行した時、体当たりするため釣り船の船長や乗り合わせたお客さん全員を撲殺して船を乗っ取って、追突すると事前に殺しておいた船長や乗客も海に放り込んで「中国軍に殺された~、ロシア船に全員殺された~」とやって自爆したりしてロシアの老朽艦を沈め、報復に札幌とか福岡をミサイルで爆撃させて「自民党が悪い~、政権担当能力がない~」とヤるはずだったサヨク活動家なんかもいたらしいが、ソッチの方も阻止。


 ハワイ沖の学生船の事故も、なだしお号の事故も、衝突コースを狙って待機していた左翼教師や活動家の成果かも知れない。



「俺の故郷の村は一人残らず殺されたっ! 魔王軍に略奪されて燃やされたからだっ! 殺せ~~~っ! 家族の元に行かせろ~~~!」


 多数のテロリストが逮捕され、魔王を恨んでいる人民の多さを思い知らされたが、それも今日で終わり。


 上下関係だと、王>邪神騎士>龍>下級悪魔>超えられない壁>魔王になる。


 邪神騎士と言う職(ジョブ)は、本来地獄の住人で地獄の戦士にしかなれない。


 魔王だとか勇者だとか、いつも在住していたり、人間の歴史ではポコポコ生えてくる連中と違い、神話戦争が起こる時に龍や下級悪魔、それ以下の邪神側の軍勢を率いて戦う者。


 天命を受けた人物とか、王の嫁は例外的になれる。



 王の屋敷


「今日は五月蠅いなあ」


 未だに王の屋敷の外ではドッカンドッカン鳴っていて、全世界から魔王を殺すために活動家とか勇者とか賢者が集結していたが、元聖国とか教会は魔国に乗っ取られていて、邪神崇拝者で悪魔教徒、下位の修道士以外は闇魔法使いで悪魔の使いに宗旨替えしているので手出しはしない。


 情報部も騎士団も王家暗部も警備上の問題を抱えまくっていてガクブルのまま、青い顔色で角まで生えてる魔王を屋敷に迎えたが、自分の所の王様も来ていて、邪神騎士に膝を屈して忠誠を誓うと自動的に敗北が決定して、処刑されないはずだが誰かが失礼をしたり仕出かしていると脂肪案件。


『魔王陛下、御入来です』


 王や邪神騎士の前で「陛下」を名乗るのは不敬だが、これ以外の呼び名が無いので、王や騎士側に上位の名で呼ぶしかない。


 謁見会場のような物が作られ、中央の玉座に王、その隣に邪神騎士である令嬢、逆の方に姉竜がドレスを着込んで正妻面して座っていた。


 ルリナ以下エルフの兵団は護衛の騎士扱い。他の令嬢も文官として控えている。


 芝居好きの令嬢は、本日も王を説教して折伏しようとする聖女の扮装。


『面を上げよ』


 命令している方が令嬢で邪神騎士、声が聞こえる程度の距離で膝を屈して下を向かされている方が魔王。


『第二十五代魔王に御座います、本日は尊きお方に拝謁でき光栄に御座います。邪神騎士様に忠誠を誓うべく参りました』


 通常なら忠義を認められ、いつもの「精勤せよ」のお言葉でも賜れば終了なのだが、ほんの少しお茶目なジョークが出た。


『最初の使者がな「子爵程度の家柄で、魔国の公爵家である我に指示しようと言うのか?」と申したのでな、すぐに燃やしてやった。魔国の住人全員は我の経験値となって死ぬことが決定した。お前も燃えてみるか?』


『ご、御冗談を……』


 冗談にしておかなければ、悪魔の島の全員がダークネスファイア(動詞)されて燃え上る羽目になる。


 次の使者がカノッサの屈辱(動詞)して許しを得たはずなのだが、京都風のイケズで「京都は薄味やさかい、お口にあいまへんやろ、ソース持って来まひょか?」と嫌味を言われた。


『お前の命令によるものか? それなら許さん』


『いえ…… その者の考えで、有利に交渉を進めようとしたのかと……』


 普通の外交行事で、ひん曲がった口から嘘とか出まかせを並べて、とにかく強く出ればいいと思い込んだ奴のせいで脂肪案件。


『下がれ、その顔見とうない』


『は? ははあっ』


 まさかの忠誠拒否、魔国全員ぶっ殺せる実力もあるのだが、顔を潰された魔王は控室で周囲の者に、やっぱり当時の三木首相みたいに「オマエラのせいだ~~~! オ、マ、エ、ラが悪い~~~~!」と激怒して罵り倒して暴れ回って、周囲の物を破壊してセキニンの所在を求めようとした。


 自分が暗に言い含めて、アスペ発達の小娘に頭を下げないで済むように知恵を出せと言ったのだが、そちらは言わなかったことに脳内で書き変わっていて、スッパリサッパリなかった事になっていた。


 魔国全体に危機を齎したので、偉そうにした公爵家ごと滅ぼされて、一族郎党まで滅された。


 燃え続けていた者の首も持ち込まれていたが「殺してどうする、苦しめるために燃やしたのだ」と更に拒否。



 結局「国を豊かにする方法」で王を洗脳?していた、ガチレズの令嬢の仕切りにより、集まっていたケモミミ王国の王女と、元受付嬢の王女?、王国の新王などと面会することになった。


 元受付嬢までトチ狂って「両親の仇~~っ!」とか言い出して魔王に襲い掛からないように距離を取って、間にケモミミ王国の姫まで入れて隔離?


 本人にも情報部から「今日だけ耐えてくれたら、魔王は邪神騎士の臣下で諸侯に成り下がるから、この場だけ耐えてくれたら、明日からは「自殺しろ」でも「処刑する」でも、どんな命令でもできるようになる」と言い聞かせておいたので、血の涙流して耐えている。


 レベル的にもレベル10暗黒騎士程度なので、パワーレベリングしてあるケモミミ王女以下、邪神騎士にもエルフ兵団にも遠く及ばない。


「え~と、俺の希望では国を豊かにして、餓える人を減らしたいんだけどどうかな? こちらの娘が説明してくれるよ」


 紹介されたガチレズの令嬢が、演壇に上がってプレゼン開始。


「本日はお集まり頂きありがとうございます。まずは和平条約を結んで頂き、軍事予算を削減して税率を下げてみたり、王の神気を当てた作物などを増産して、国を豊かにしようというご提案でございます」


 まあ、サヨクの活動家が「戦争になっても、酒でも酌み交わせば分かり合える」みたいなの寝言なのだが、王からの提案なので飲むしかない。


 神か邪神相手から「オマエラ、和平結んで軍事費減らせヤ。俺と姉のションベンとクソ掛けた野菜食え」と言われているので逆らえない。


 現実に姉竜と王の便器はボットン便所で、下水に捨てるのは勿体なさすぎるので、汲み取りして肥え桶で担いで肥溜めに入れて、藁などを投入して発酵させてから堆肥として畑に撒くと、エリクサーになる雑草みたいに神気に当てられた野菜がググーンと成長するので捨てられない。


 便器の下で巨大ゴキとかネズとかムカデも急成長するので、汲み取り業者が巨大ネズミや巨大虫に食われそうになる被害が出るがキニシナイ。


 軍事費削減の方も「強制執行」なので、逆らうのがムリ。


 王国も魔国も元受付嬢の新国家も「オマエラ終戦な、弟君に逆らうと殺す」と姉竜から睨まれているので「ゎたぁしぃ、もぅむぅりぃ」。


 何処かの習近平みたいに「戦争の開始だ、準備をせよ」とかビデオで字幕付けられて、軍かアメリカの操り人形がホザいてるのとは逆。


 軍事費増強をアメリカから命令されている日本みたいに、定価の数倍で無理矢理にでもトマホークミサイル購入。ウクライナへの「協賛金」も大量に出資させられるので「よし、増税だ!」な~んて財務省の言いなりで消費税増税する総理みたいに、アメリカ様には決して逆らえないのと同じ。


 口に拳銃突っ込まれておフェラさせられて、首にナイフ当てられてギコギコ斬られてる状態なので、質問は許可されても反抗は許されない。



「以上です、宜しいでしょうか? ご質問など有りましたらどうぞ」


 出席者全員、目が死んだ状態でプレゼンを聞かされ、以後実行させられる。


 ケモミミ王国の姫と宰相は、国の成り立ちからして一切逆らえないので歯向かったりしない。


 お貴族様のお花畑の理論で、お公家集団の馬鹿話が披露された。


 国境の開放だとか通貨の統合だとかホザいているので、EU地域みたいに金利の変更は独自でできない上に、資本の移動は自由でも人員の移動は不可能。イギリスにポーランド移民の店とかできると襲撃されて燃やされる。


 イタリアの北側でどれだけ商業で儲けようとも、マフィア経済の南側ではトマト栽培農家に膨大な補助金が出されて破滅。日本人がイタリアで商店を出すと、マフィアがみかじめ料を要求してくるので、経済なんか一切発展しない。


 通貨統合までに、輪転機が焼き付くまで旧通貨を印刷しまくって、新通貨と換金しようとするゴミ国家も出るのに何も考えていない。


 シェンゲン条約で国境通過まで自由なので、貧しい国からフランスドイツに移民難民が流れ込んで、アフリカからも貧困難民が大量に流れ込んで、マットレス一枚路上に敷いて売春とか始めるので、治安維持とかゴミ回収程度も不可能。


 右翼系の住民が「我が国の少女が移民共にレイプされた」と本当なのか嘘なのか、よくわからない情報で移民のキャンプ襲撃、何処かの不安定化工作にまんまと嵌ったような状況が生み出される。


 これからは戦争の代わりに、貧民街やスラムのクズや浮浪者が、ウヨクやクソガキに襲撃されて焼かれて殺される。



「え~? 執行の開始は何時ごろからでしょうか?」


 元受付嬢が、地獄の蓋が開くのは何時なのかと聞いたが、ガチレズで脳内お花畑の令嬢は笑顔で言った。


「はい、可能な限り早めに」


 執行開始が「今から」と言われたので、東ドイツの検問所が夜中に解放されてしまった。


 それまではハンガリー国境を経由して「旅行計画」を立てれば西側に亡命できていたのが、今から執行されて地獄の蓋が開いた。


 後ろで控えていた側近だとか大臣全員が、地獄の底から響くような声で「いえああああああ~~」とか鳴いて、新ドクトリンだか新体制の中では、綺麗だった市街は貧しい国からの難民で溢れ、海岸沿いに大量に到着した手漕ぎボート程度で海を渡って来た連中の土座衛門で浜部が埋め尽くされて、ガリガリに痩せた少女が蹲っている後ろで、ハゲタカが見ていて死ぬのを待っている写真がピュリツァー賞を取っても、写真撮った奴が攻め立てられ自殺「させられる」状況になるんだと思い知らされた。


 宗教が違う国の難民が次世代になると、就職も不可能なのでイスラム武装組織に身を投じて、シャヒード(自爆)するのが大流行。壁に肖像画を描いてもらうためには、外国人になら誰にでも処刑宣告が出される暗愚な宗教なので、中村医師のようなノーベル平和賞寸前の人間にでも銃撃襲撃爆破殺害。


 無能すぎる実行犯が事実を教えられた後でも「殺すつもりは無かった」と馬鹿丸出しの言い訳を開始するが「逮捕も拘束もされいない無罪放免状態」の笑い話。


 イスラム宗教系指導者からは「よくやった」と褒められる程度。仲間内で盛り上がって「あいつを殺せ」「奴は異教徒でアフガニスタンを手に入れようとしている悪魔だっ」「そうだっ、悪魔を殺せっ!」と盛り上がっている狂信者の集まり。


 全員小学校にも碌に行っていない、ギリギリ読み書きができるかどうかの、ハイジに出てくるペーター君程度の知識と無能力。偏りまくった新聞すら読めない低能。



 パレスチナとかシリアの難民キャンプでは、国連職員とかWFP国連食糧計画の職員とか、イスラムの赤新月社の職員でも口汚く罵って投石してくる子供や少年で溢れ、パレスチナの学校が終わる時間には「おい、イスラエル軍に投石しに行こうぜ!」と子供達で気軽に誘い合い、来なかった奴は裏切者として処刑される。


 相手が子供でも投石すれば銃撃されて間引かれ、怒ったテロ組織で政府のヒズボラがロケット弾発射してもアイアンドームで撃墜され、その仕返しにイスラム寺院とかが爆撃されて大量死させられる地獄。


 アメリカ様が不安定工作を成功させた、どの地域でも力がある組織が勃興しないよう処理され殺し合う、相手が例えロシアでも中国でも、クソマヌケが出世して自滅政策を開始するような、面白過ぎるディストピアの建設が約束された。

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