第17話結社結成

 貴族令嬢と一晩中ハッスルしまくったので、朝は起きられなかった王。


 今日も神殿から大聖女であるルリナとエルフょぅじょを迎えに来たが、懲りずに悪魔と契約した奴らも悪魔崇拝者も来た。


 悪魔崇拝者と言えば、その辺から攫って来たスラムの幼児を、大型の瓶や容器の中で魔獣と合体させたり、悪魔族の遺伝子とか導入して培養して人造勇者を作ったり「今こそ邪神復活を~~」とかヤリ始める奴らなので、殲滅竜の親父が瓶や容器ごと焼き払ったり、親父について行って現場を見ると、リプリーさんみたいなのがクローン失敗して「コロシテ…… コロシテ……」言ってるようなのを量産しやがるので、トラウマ物なので見付け次第悪即斬。


 大体宗教に凝ってしまうと「現世での出来事は影」とか「素晴らしい来世の為に天に財貨を積み上げる」とかホザき始めて、神殿の奴らまで予算が余剰になると悪魔的な実験を開始して「スラムのゴミなどが神の役に立てるのだ、感謝してこそ歯向かうなど有り得ぬ」と言う悪役ばかりなので悪即斬。



 今日にも騎士団や情報部が神殿に乗り込んで来るので、王都から夜逃げして大聖女二人を攫いに来た。


 監禁して本来の力を発揮できないように阿片漬けにでもするのか、西遊記的に大聖女を食えば千年寿命が延びるとでも言うのか、今回は兵団を率いてやって来た。


「さあ、今日こそ一緒に来てもらうぞっ、小娘共っ!」


 王もいないので楽勝とでも思えたのか、前任者はぶっ殺されて帰って来なかったのに、二人の実力を知らない気の毒な一同。


「いえ、わたくし共は小さな祠で、安価に人々を治療するために遣わされたのです、王都には参れません」


 大分レベルが上がって知能も上がったので、この程度の言い訳と言うか腹芸はできるようになった二人。


「引っ立て~~いっ!」


 今日も脳筋だらけなので大殺陣(おおだて)。それも野殺陣(のだて)なので太秦(うずまさ)のセットの外で開催。


 段取りが分かっている高橋英樹さんか、萬屋金之助さんぐらいでないと不可能な大殺陣だが、子役?なのに役目を果たした。



「この二名を捕らえよっ!」


 もう大僧正だか神殿長の悪魔憑きは死んでるので、下級悪魔の進言とかも無し、相手にしてはいけない二人なんだという鑑定眼も無し、衛兵も子供二人だと思い込んでいるので、大聖女が侍大将と忍者なのだと知らない。


『ムカツク』


「お兄ちゃんをあんなのに……」


 貴族令嬢にヤられてしまったのに、子種放出して嬉しそうに寝ている王が気に食わなかったのか、世界?を手にすることができてゴキゲンな令嬢にムカついていた二人は、実力を発揮してしまった。


 百人規模の大殺陣で野殺陣の開催決定。それも大聖女装束のまま。


 角兵衛獅子装束の真田広之少年が暴れ回るぐらいの大殺陣。


 まずレベル50ぐらいの忍者は、全員を忍術(スキル)で爆破した。


『雷火、八卦衝』


「ぎゃああああっ!」


 本気の爆破なので、衛兵の手足が飛んだり頭が飛んだりして地獄絵図。



 現場保存のためなのか、永劫の呪いの為なのか、侍大将はまた全員に石化の呪文を食らわせた。


「石化」


「足が動かないっ?」


「足が石にいいっ!」


 折角芸術的に石の像を量産してやったのに、アートを理解しない忍者が全身石化を逃れて、ギャーギャー泣き喚いている石像の首をはねた。


 首から血を吹き出して真っ赤な石になり、それはまた別の意味で良かったので納得。


 もう阿鼻叫喚、死山血河の地獄絵図で、付き添いにいたパーティーメンバーが貧血で倒れるほど。


 普通人質を取られたりするはずが、近寄っただけで石にされるか爆破されるので。平民の娘に近寄ることも許されない。


「捕らえよっ、捕らえよっ!」


 もうそんな事自体が不可能なのだが、脳みその容量が足りないのか、知力が低すぎて対応できないのか、神殿での地位の上に胡坐書いてたので、もう頭の中で決めた事を変更もできない。


「石化」


 コカトリスやら石化効果があるリザードとか相手にした方がマシで、三次職なので確実に石化させられる。


 鎧着て馬に乗ってる聖騎士なんか数人で、装甲的にはほぼ裸で、制服着て槍持ってるだけの衛兵なんか、歯牙にもかけず全員撃退した。


『死んだか?』


 へんじがない、ただのしかばねのようだ。



 契約により召喚術者が死ぬ時には魂を頂く契約だったので、悪魔が複数到来して数十人の契約者の魂を回収に来たが?


『はわわわわわ……』


 王と違いルリナには悪魔語が通じないので、ちょっと「シュパアッ!」となっている相手でも「殺さないで」は通じなかった。


「ポンッ!」


 まさか三次職の侍大将がいるとは思わず、物理攻撃無効の悪魔なので聖女職の人間如きに斬られるとも思わず、よもや十二魔将が持っていた魔剣で斬りかかられるとは思っていなかった下級悪魔は、十匹ほどいたが全滅させられた。



 下級悪魔を倒した、悪魔信仰の神殿関係者を倒した、悪魔に魅入られて転向し使役されていた衛兵100人ほども倒した。経験値762000を得た、金貨250枚を得た(武装強盗殺人)。


 聖女に帯同していた平民各種と商人の娘、夜伽をしていなかった貴族令嬢のレベルが上がった。


 目を点にして口をパクパクさせていただけで、村人レベル80とか、商人レベル70とか、貴族令嬢レベル70ぐらいまで急上昇した連中。


 人数分で案分されるので、エルフょぅじょみたいに一気に村人レベル99までは行かなかったが、転職ツリーに大聖女でも忍者でも何でも出た。


 そのエルフょぅじょも、レベル60ぐらいで大体忍者職を極めたので、転職先に三次職の忍者頭領(グランドマスター)が出た。



 虐待跡を治療して貰った令嬢など、神を信仰する気が無いので邪神信仰側。


 世界を呪って生きているので、二次職を一つ挟むか三次職を経ると邪神騎士にでもなれる。


 今日も出世のために悪魔と契約していた、悪魔教徒達が一掃された。


 そういった連中は神殿の中にこそ多数いる。



「さあ、大聖女様、本日もよろしくお願いします」


 今日は平民の復活治療作業など中止されるかと思ったが、冒険者ギルド近くにある簡易な出張所に連れて行かれ、復活や治療はさせられた。


「奇跡の成就を」


「え? ええ……(コイツラもうウザイ)」


 もう大聖女ごっこはタップリ楽しんだので、顔を隠していて誰だか見分けすらつかない、ウザい見習い聖女とか修道女に取り囲まれるのも嫌で、すぐ神殿に招待して来て薬でも盛って奥の院に監禁しようとするのも嫌。


 その上「お兄ちゃん」との接触を断とうとするし、コイツラは処女を失えば奇跡の力を失うと思い込んでいる。


 更に清教徒派やら改革派の連中なので、金貨とか銀貨の実入りがとても少ない。


 王の薬草採取について行って、オーガの群れに支配されたエルフの里解放とか、魔族の駐屯地を壊滅させる方が経験値やら金貨の入金が良く、今の自分の強さも確認できて、冒険者としてなら毎日金貨百枚でも稼げる。


 NHKみたいに組織が肥大化し過ぎて、自分達を食べさせるための献金や賄賂まで肥大して、自浄作用が無いのでどんどん巨大化して行って逆に入金を要求される。


 何より、マスクだか薄布の下をのぞき込むと、いつもの狂信者で瞳孔開いちゃってる、焦点合ってない目をしているので怖い。


 街中でも道行く人に声をかけて「何かお困りの事はありませんか~?」と言い出して「手かざし」とか始めちゃって、健康問題とか解決しなくても神に感謝してるので怖すぎる。


『コイツラ、怖い……』


 治療中…… now loading



 そこに遅ればせながらも、遅い朝飯食った王がやって来た。


「やあ、ルリナちゃん、『野に咲く花ちゃん』遅くなってゴメンゴメン」


 王は来てくれたが、貴族令嬢が正妻面して腕組んで、デカイ乳を押し付けていたので?


「ギリィッ!」


『ギリィッ!』


 両聖女とも「ギリィッ!」案件だったようで、思いっきり顔を顰めて「ギリィッ!」。


「やだなあ、そんな怖い顔しないでよ」


 貴族社会で王であると言えども浮気は浮気。


 さらに、レベル20程度しかない貴族令嬢の方が地位が上。


 ロリ過ぎて余り致して貰えない二人と違って、身体が出来上がっていて子供産める骨盤してるので、一晩に何回も何回も致されて、即妊娠腹ボテ計画が成立した相手の、化粧まで整えた笑顔が憎らしくて、聖女面も捨てて「ギリィッ!」。


(フンッ、どうせノーメイクだと、オークみたいなブサイクなオバハンのくせに)


(ふんっ、どうせノーメイクだと、オーガみたいなブサイクなオバハンのくせに)


 女脳で妙にシンクロしている二人だが、まだ会話が成立しないので理解が及ばない。



 今まで自分達にしたのは「一晩の過ち」「幼い少女ょぅじょにしてしまった間違い」にされそうで、身体出来上がっている令嬢達には今後も毎晩でも致しそうなので、憎しみの炎が燃え上がった。


(あのクソ令嬢、何か薬でも盛ったのか、私達だけ寝かせてお兄ちゃんを……)


 もう三次職の侍大将なので、貴族への恐怖とかは無いルリナ。


 特に薬は盛られていないが、夜明けとともに行動開始して、日が暮れたら寝る生活をしている子供には、夜更かしとか夜遊びの経験はないので寝落ちした。


 操り糸が切れたかのように、グッタリして白目剥いて背中逸らして、グーーグーー言いながらソファーから転げ落ちそうな勢いで寝た。


 王も幼い女の子に思う存分イタズラできる立場にありながら、価値が高い方を放置して、どこにでもいるような貴族令嬢相手に楽しんだ。


 処女は別腹だったのか、下の毛も生えてない子供を相手に出来る立場なのに「世界を豊かにできる方法」を教えてくれる女の言いなりになって一晩中致した。



(エルフ語まで操る令嬢、王を篭絡して、まるでこの世を手に入れたかのような顔までして、許さん)


 こちらも桃太郎侍でも召喚しそうな勢いで「許さん」とか言ってるエルフょぅじょ。


 実年齢では令嬢より上の、合法ロリ25歳なのだが、肉体年齢はどう見ても一桁台の、ミニマムAVに出演できるょぅじょ。


 本人はすぐに初潮開始して腹ボテになれる秘薬とか飲んでるので、妊娠が発覚すれば王でもタイホ。


 ルリナの方も初潮で妊娠させたり、産婆の所に相談に行ったり、役所に母子手帳とか取りに行ったら通報されて即タイホ。



 大勢連れ回している農民や平民の子供とか、いくら選ばれた美人だからと言って手を出してしまい、ょぅじょをニンシンさせてしまうとタイホ案件。


 無理矢理やって来た貴族令嬢とかは成人しているので各種納得済みだが、王家や騎士団やら情報部や暗部やエルフ族にはロリコン認定されている王なので、スカートの下から生えている細いふくらはぎや足首で欲情して致してしまうとタイホ。


 平民で農民も十人以上いて、鎖で繋がれて来たような所を近所にも見られているので、靴を履かせたり綺麗な衣装を着せ始めたり、最後にお腹が膨らんできたりすると逮捕。



「やあ、皆レベルが上がってるね? 転職してみようか?」


「て、てんしょく?」


 全員小学生ぐらいか中学生になったばかりで、アソコに毛も生えてないような、幼すぎるょぅじょ揃いでジョブチェンジ制度とかも知らない。


 全員これから、夜伽の作業と同じく、自分が何をされるのか分かっていない状態で王にイタズラ?される。


 一生を貧しい農民で過ごすか、せいぜい村人レベル20程度で終わり。商人の娘が頑張って商人に転職しても、レベル10程度で人生を終えるのが普通。


 それが全員、村人レベル80になり、絵物語通り「レベルを上げればどうにかなる」で「もう君たちは何にだってなれるっ」で「せ、先生っ!」で感動のエンディングへ。


 少尉任官した瞬間から鬼軍曹が敬語で話し始め、愛と青春の旅立ちしたり、少尉狙いで基地周囲にいる、飲み屋や食べ物屋のチップ以外に収入が無い、体だけで頭空っぽのクソビッチと結ばれて、ゴムに穴開けられて無理矢理子ども作られて結婚されたりもする。


 王も少し涙ぐんだりして、生徒?の成長を喜んで、絵物語の方も思い出し、ストーリー通りになったのを喜ぶ。



「まず君からだ」


「へ、へえ」


 普通の人類はこんなに急成長しないし、王のバフでも掛かっているのか、パーティーメンバーの成長速度が異常。


 冒険者達からは嫌われる「寄生」と言われる行為で、高位冒険者について行って高レベルの敵を倒して貰って後衛で急成長。


 荷物運びとかポーション係などの下積みを一切経験せず、すし屋や天婦羅屋みたいに十年間客の前で握らせて貰えないし揚げさせて貰えないで修行させられるのに、美味しい所だけ食い散らかして成長。


 レベル上げが「作業」でしかなく、筆記能力や「コミュニケーション能力」だけで大手クランに合格した奴だけが受けられる恩恵。


「君は何になりたい?」


「はあ、おら、聖女様になりたかったでぇ」


「ウン、今から君は大聖女だ」


「おらが? 聖女様に?」


 そんな平民が聖女だとか騎士に憧れて、王と問答して希望職種に転職して行った。


 押してはイケナイような場所を、まだ初潮も来ていないょぅじょには決してしてはいけない事を全部されてしまい、ポッチリ押されて転職させられた。


 悪魔族斬り倒したとか、神殿から来た衛兵爆破したとかはキニシナイ。


 神殿関係者とか、自分から入信した修道女とか、大抵アタマイカレテルので相手にしない。



 全員、夜のお仕事と同じで、自分が何をされているのか分からない状態で、気軽に転職させられてしまったょぅじょ達。


 少々希望した職業と違ったり、エルフの里とは希望が違ってもキニシナイ。二三日あれば取り返せる。


 ルリナと同じで大聖女の後は侍大将にされたり、それですら「通過点」なのでタマラナイ。


 毎晩順番に「おら、お客を取らされるのは初めてですだ、旦那様、優しくして下せえ」とか、泣きながらやって来るのと同じで、ガリガリに痩せ過ぎて胸が一ミリも膨らんでない、下の毛も一ミリも生えてない、産毛やすね毛すら生えてない状態で、大聖女とか司教職の二次職から開始。


 浜田理論で「まあ、乳首弄ったりして遊べるから」で、貧乳も可と言うおおらかな意見もあったりする。


 所が世間では「奇乳好き」というジャンルが存在してしまうので、怖いぐらいの奇乳が漫画誌に溢れている。


 咲を初めとして、もう人類じゃないのがウロウロしている。


 どこかの漫画、最弱の兄が実は最強、みたいにバスト62設定のロリキャラのはずが、コミカライズ担当が爆乳奇乳好きのようで、四巻ぐらいからキャラ紹介の絵の方は明らかにバスト100超えでガタイからして凄い。ケツに至っては120cm超え、フトモモ周りも80超えで、ストーリ一切頭に入ってこないほどの大事件。


 レベル99の遊び人は賢者になれるって知ってました? でもヒロインとか登場人物全員が奇乳過ぎて、二巻以降はストーリーどころじゃない大事故。


 単眼の漫画家みたいに、編集から「ヒロインの足太いんですけど」と指摘されても「太くないよ」「いえ……」「太くないよっ!」と言い続け、頑なにヒロインの足は太い方向で保とうとする。


 グリッドマンのヒロイン六花も「デブ専のRD潜脳調査室かよっ!」と思わず突っ込んでしまうぐらいフトモモ太すぎて、ライザのアトリエなんかは太いのが好評で、シリーズ回数重ねるごとに公式絵が調子に乗り過ぎて、ケツとフトモモの太さが人類の限界を超えた。


 ロリ絵の方はもうすぐ単純所持さえ禁止されそうなので、今後も規制されないブットイ方向を極めることになると思われる。



「ははっ、逃げないでも大丈夫だよ、転職するだけだから」


「おらが聖女なんて、貴族様に怒られてしまうだ」


 連れて来られる馬車の中で、貴族に弄られいびられ虐められ、床まで舐めさせられた少女は、エロい人が怖くて転職を嫌がった。


「はい、転職」


「ひいいいいっ!」


 嫌で嫌で仕方ないのに、体の方は正直で受け止めさせられてしまい、王のいいようにオモチャにされて、指でポッチリ押されてニンシン…… いや、転職させられてしまった少女。


 他にも組み敷かれて体重掛けて押さえ付けられ、種付けプレスで中田氏?されてしまったょぅじょに少女が転職させられた。


 治療や復活を行う小さな祠の中では出してはイケナイ声を出して、エッチな悲鳴上げて転職させられたのが数人いた。



 百円工女にあこがれて、口減らしの為にも都会に集団就職してくるような連中なので、「大聖女?ナニソレ美味しいの?」状態。


 本来レベル1でも神殿の奥の院に連れ去られて監禁され、一生外に出して貰えないのが大聖女。


 警備上の問題からも、悪い虫が付いたりしないようにするためにも、大聖女は処女のまま保管されて、暴漢に切りつけられたりしないよう、街でパレードなんか一切させない。


 ましてや汚らしい冒険者に混じって行動し、魔獣相手の大立ち回りなど決して許されない、それが大聖女。


 レベル上げ出来ないが、聖女として神殿で精勤を続けて、まかり間違って大聖女になるともう外には出られない。


 本来50や60のBBAが戴冠する職業で、もう排卵周期も上がってしまい、月経も来ないババアのみが成れる職業。


 食料も栄養も行き渡っていない世界なので、腰が曲がったり杖無しでは歩けない連中に、老後の手慰みに「私は魔法何て一度もまともに使えた事なんてありませんでしたよ、いつも神様が見守って下さって、手助けをして下さったのです、フエッ、ヘッヘッヘッ」と入れ歯飛ばしながら言える、謙虚なババアしかなれない職業。


 それが、まだ初潮も来ていないょぅじょが多数戴冠した。



 初日に夜伽をした貴族令嬢は、一人だけレベル上げに置いて行かれ「奴は四天王の中で最弱の存在」になってしまった。


 本来、周囲全員から白い目で見られ「クスクス」とか「あら嫌だ、一人だけ毛色が違うのが混ざっているわね」とか「オホホホホ」とか笑いさざめかれて、本人も白目剥いて指はグワシポーズでマヤったり「おにいさまへ」心の中で報告しなければならないのだが、何故か壇上に立って仕切り始めた。


「皆様、転職おめでとうございます。本日より皆様は、城にいる衛兵よりも強力な二次職になられました。王の「妻」としても周囲より支え、守り抜いて行かねばなりません」


 もうケッコンカッコカリも済ませて正妻面しているので、「薔薇の花嫁」も手にして「世界を革命する力」も持っているのか、余裕の表情で壇上から二次職の連中を見る。


 コイツからすると、全員兵士か兵隊程度の扱いで、自分が顎で扱える兵団を手にした程度の感覚。


 別に水星の魔女で決闘して勝つと嫁が手に入ったり、ガンダムを没収されずに退学させられない訳でもないが、王と寝て世界を手に入れたつもりでいるのか、態度がデカイ。



「わたくしたちは王の妻というライバルでありながら、同じ志を共にする同胞でもあります。まず我らが王が志した「この世界を豊かにする」これを実行して行かなければなりません」


 意見に賛同しているのもいれば、聞いてないのもイミワカンナイ農民もいる。


 令嬢は王の金を勝手に使い、神殿の改革派や清教徒派に軽く金貨千枚ほど寄付して、毎日炊き出しなどをさせ、貧しい者に施しを与えた。


 アリバイ作り的な偽善的な行為ではあるが、毎日「殲滅竜の王からの施しです」とか「今日は俺の奢りだっ」と言わせると、外見は冒険者なので評判だけは上がった。


 中国の斉の国の田氏が、一国一城の主になった「義を買う」と言う奴である。


 大きい升で米を貸し、小さい升で返して貰う。庶民に金を貸しても取り立てや回収を忘れる。敵国が攻めてきたら火牛角牛で対抗する。


 やがて中国風の歌が流行り「田氏の元に行こう~」となる。


 王の方には野望は無く、絵物語通りの冒険をしたいだけだが、令嬢の方は野望しか持っていない。



「お、お姉さま……」


 ソッチ系の女も混ざっていたのか、虹彩をハート型にしているのまでいた。


 レズ物のコミカライズ版表紙みたいにヒロイン同士が見つめ合い、両手恋人繋ぎまでして目をそらさない状態。


「法の中にも結社の自由と言う物があります、ここに王の妻の連合として、結社の結成を宣言いたします」


 一人で仕切って山百合会だとかユリクマ会が結成された。会社の社宅の中の奥様会みたいなものである?


 貴族令嬢は強制参加、農民の娘も入れられる。


「ギリィッ!」


『ギリイッ!』


 約二名ほど納得できないのがいて「ギリィッ!」。



(長老様、人間界から送られた嫁の中に、国盗りの野望を持った者がおります。お早くエルフの里からも嫁候補をお送り下さい)


 エルフょぅじょからも急かされたので、エルフの里からも選抜されたょぅじょが送られて来た。


 こちらの方は人間国側で「宛がう」ために選ばれたコネ塗れのと違い、結構ガチ目に選抜された新品処女。


 オーガにもヤられていない、頭ぶっ壊れていて「食事の時、テーブルの上に眼鏡置かれたんです、もうそれが我慢できなくって」とか言い出す狭量過ぎてアタマオカシイ婚活四十代は削除された。


 男が選んだので見えている地雷とかも選んでしまったが、里のために尽くして賢者を目指したり、里の危機を救える決意のある者だけが選ばれて人間の里に送られた。



 元から美人揃いなのでソッチでは選ばずに済み、軍隊式行軍もさせられてダレて歩いたのは即削除。


 FUJIのF1トヨタ応援席みたいに、豊田市や現地から社員が休日出勤自腹チケットで入場し、鬼軍曹に「起立~~~~~つッッ!!」とかヤられても、直立不動で起立し続けた者だけを選んだ。


 北朝鮮みたいに人文字書かされて「画像っ! 六番ああああああああああんっ!!!!」と血管切れそうに叫ぶ鬼軍曹に従って画像提示。


 本場北朝鮮でも「金丸先生熱烈歓迎」の巨大人文字見せられると、鬼の金丸幹事長の目にも感動の涙が見えたとか?



 人文字間違うと「そこおおっ! 何をしとるかああああっ!!!!」で鉄拳制裁喰らって交代。子供泣いてても絵文字優先。


 怖すぎてテレビ映像には一瞬しか抜かれないのに、レース見ないで腕プルプルさせながら一日中人文字応援。


 観客トイレ足りずにトイレ前で漏らしても苦情不可。トイレ無いので行き来のバスの中でもウンコ漏らしてしまい、周囲も嘔吐してしまい窓開けて換気する地獄絵図。


 それで別れるカップルとか、本当に「人生が変わる」1ページになるような、地獄の運営を耐え抜いた者だけが選抜された。

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