第20話 『一蓮托生』の裏話 その8 食べ物の話、翡翠の話
『一蓮托生』本編では食べ物の描写も重要な要素だった。
もちろん冷蔵庫はないので、夏場の食べ物の保存には気を遣う。ご飯は梅干しを入れてからおひつに入れていただろう。11月の
もう一つ、『一蓮托生』では季節の果物の描写も多かった。そのきっかけとなったのは第1話で
果物はほとんどヤミ市での購入という設定だったので、季節に合わせて登場する果物を考えるのは楽しかった。最終回のスイカできれいに閉められたのも良かった。
新年会の準備で、隆が戦友である
浜高家の名前は
かつらの母親、
戦時中は「ぜいたくは敵だ」と言われ、貴重品や金属製品を国に供出することもあったので、隠し持ちやすい大きさで、火にも強い翡翠の帯玉はうってつけだった。
『一蓮托生』執筆後に思ったのだが、戦後横澤家が父親の恩給停止で困窮した時、かつらはこの翡翠も金策に手放すか悩んだのではないだろうか。機会があればこの時の横澤家について短編作品を書いてみたいと思っている。
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