第14話 番外編
2月。椿が咲き乱れる寒空の下、椿は雪と手を繋いで街を歩いていた。
「なぁ椿、未来ではこうして2人で出歩くことをなんと言うんだ?」
雪は、椿が未来から来た人間だと知った日から何かとそんな質問をしてくる。正直、椿からしてもなんと言えばいいのか分からない場面もしばしば。
けれど今回の質問は、自信を持って答えた。
「これはデートです!」
「でえと。不思議な響きだな」
感心しながらも握っている椿の手をにぎにぎしている雪は、新しいことを発見した子供のよう。
「あ、椿、見ろよ。椿だ」
「あ、雪も積もってる!」
2月の風物詩の椿と、冬の代名詞の雪。
白い雪が積もる赤い椿を背に、2人は口付けをした。
「…大好き」
「俺は愛してる」
白い雪と赤い椿 にの @Asanago
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