第4話 バトル2 青いホットハッチ

流石にオレも、誰彼構わずにバトルをしたりはしない。

自分の愛車の限界を知っているし、もし無理をして事故を起こして、国内に僅か 600台しかないこの車の数を減らす事はしたくないからだ。


オレの愛車が対等にバトル出来るのは国産1.6lクラスまでで、国産2l 4WD車だとカーブでは何とか付いていけるが、直線では遥かに離されていった。

ヨーロッパのスポーツ車だと全然歯が立たなっかった。

オレの愛車もヨーロッパのスポーツ車だが・・・


今、オレの後ろに縋り付いているのは”最後の国産ホットハッチ”と呼ばれる車だ。

オレの愛車の倍以上の排気量でオレの愛車を追い詰めてくる。

ただ、後ろの車のドライバーは初心者なのか?オレの愛車と同じラインでカーブに入ってくる。RRのオレの愛車とFFの後ろの車では取るべきラインが違っている、それぞれに適正なラインが有るのだ。


やがてタイヤに無理が出たのか、後方で大きなスキール音がして姿が見えなくなった。幸い衝突音がしなかったので、車は無事であろう。

「今度は上手くなって、オレをぶち抜いてくれよ」

オレは、そう呟いてい愛車を加速していった・・・



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