第22話 大嘘・歪の収束

●続・ムライ最終決戦

 ムライは左上半身を失い、もがきながら左腕のようなものを再生しようとしていた。敦子は、いや敦子におりた文殊菩薩様は、再度右手を顏前に構え、真言を唱えようと息を吸われた。だが、何かに気付かれ、唇をお噛みになると右手をぎゅっと握りしめ、ゆっくりと腕をお下げになった。 


「え?」。全員が、敦子に目をやる。敦子の目は、ムライを見据えたまま、左手を自分の下腹部に当て、苦笑いしたように首を横に振った。足がぐらついている。


「わ、若奥様!」と、祥子が後ろから敦子の体を支える。それに気づいた山下も横から敦子を支え、ゆっくりと床に座らせた。


「すまないね。こんなことになるなんて。いえ、畏れ多い…」。敦子のこの言葉が、祥子には何か不思議な会話に聞こえた。


 ムライは、自分が再生する左腕のイメージがつかないようで、ただだらりと太い電線のようなものを生やした。ムライは闇雲にその左腕を振り回した。それはやがて鞭のようにしなり、少しずつ伸びていく。ムライは、タヌキに向かって鞭になった左腕を振り上げた。


 タヌキが身構えようとした時、一号棟に人が現れた。


「なんやほんまに、電気つかへんようになってしもたやないかいな、それに大きい音させて迷惑な…」と捲し立てながら銀が、勢いよくやって来たのだ。後ろには、滝渕と幸子もついてきている。


「し、しもた!!」。タヌキが叫ぶ。


「ば…、ばばあ!!」


 ムライは銀を睨みつけた。そして、自分が亡霊となったことに銀が深く関わっていることをありありと思い出した。混濁していた意識が銀への怒り一つによって、くっきりと焦点を結び、明確になった。ムライは、身を震わせて新たな汚物の兵隊を吐き出し始めた。


「ぎ、銀さ〜ん、来たらいけん!」と翔子が、大声をだす。ところが銀は、その声のする足元にうずくまった敦子を見つけると更に歩を早めた。


 ムライの左腕は、まるでシオマネキの鋏のようにアンバランスな出来上がりになった。


「あ、そや!」。樹はガラスの破片や板切れが散らばった床に這いつくばった。「いつきなにして…」「お札、お札見つけて!」「でもわたしもたぬきさんも…」「ちゃうちゃう、あった!」。樹は転がるように、札を掴むと銀に走った。


「そ、そうか。名案や!」。安井もじりじりと三人に向かって後退りしていく。


「これ、これ持っといて!」と樹は、半ば押し付けるように銀に守り札を渡した。樹は、そのまま春の元に駆け戻る。その間にムライは二体の汚物の兵隊を吐きだしていた。


「おまえら、行けえ!」。ムライは更に吐き出しながら、吐き出すに従って少し縮んだ体を前に進めた。


 タヌキは一人とがっちり組み合い、安井は札を鉄扇のように振り、汚物の兵隊を打った。更に吐き出される兵隊は増える。増えていく兵隊はタヌキを回り込んで樹に襲い掛かろうとする。


「バーン」「バーン」「バーン」。立て続けに三体が消滅した。樹はタヌキに駆け寄ると、組み合っている兵隊も消滅させた。


「バーン」。閃光が消えた後には、雨の中に立つ樹がいた。左手がびりびり痺れている。樹は、恐ろしさで青ざめて震えながら肩で息をして仁王立ちしていた。


「タヌキのお…おっちゃん、僕、村井さんてもう『恨みごと言うていく宛あらへん』で暴れてると思うねん。はあはあ」


「な、なんや。そんなことわかるんかいな!が!」とタヌキは言い終わると、樹に向かって再びつっこんでくる兵隊に体当たりをして食い止めた。樹が駆け寄り消滅させる。「バーン」


「前、安井のおっちゃんが刑事さんに言うててん」


 少し離れたところで、兵隊を食い止めていた安井が叫んだ。


「そうや!。ムライの執着は『宛がない』ことや!」。樹は安井に駆け寄り、兵隊を消滅させた。


「バーン」。樹は、その場によろよろとしゃがみこんだ。「いつき!」春が駆け寄ってくる。タヌキと安井も両側を固めた。


「せやけど、こいつもう自分が誰やとかわからんようなっとんちゃうか」


 ムライは次の汚物の兵隊を吐き出していた。二人、三人と吐き出そうとしている。その時、


「お、おい、村井て、村井の兄貴がどないなんじゃ」と、大声で滝渕が飛び出してきた。


「太……、太一……」。ムライは、動きを止めた。何人もの兵隊を吐き出し、銀の姿、安井の姿、樹の姿を見て、怪物と化した自分の内部に残っていた村井本人の記憶が形を取り戻しつつあった。自分がいたぶり、弄んできた弟分は、皮肉な意味でこの場にいる人間の中で最も自分らしく接していた相手だった。


「ごぶばぁぶばあああ!」。ほぼ反射的にムライは、太一との記憶にあるものを吐き出し始めた。ビールや酒、花札や麻雀卓、村井が連れ回したあらゆるものが吐き出された。


「うああああ」。滝渕が思わず叫び声をあげた。次の瞬間、ムライの顎から、裸体の幸子がぼとりと吐き出された。


「うがあ!」。滝渕は一気に怒りを沸点にあげた。つい先ほど感じた憤りが再度爆発したのだ。ムライはその様を見て、自分のとても自分らしい汚らしい快感を取り戻していた。もっと酷い思いをさせてやりたくなる。ムライは、強くくっきりとした自分を認識した。


 次の瞬間、ついにムライは自分自身を吐き出した。



●村井、汚物の実体化

 バケツをひっくり返したような豪雨の中、高笑いをする村井が肉体を生じて立っている。先ほどまでの怪物ムライは、空気の抜けたアドバルーンのようにべこべこに萎み、そこにへばりつくようにあった目や手、口などの幾多の人間の部位もぐったりと生気を失っていく。


「う、うあ!チコ!あああ、兄貴!」。滝渕は混乱した。死んだはずの村井が目の前に立ち、一緒にいたはずの幸子が忘我の表情で全裸で横たわり、雨に打たれている。


「ほら見てみぃ、こいつはちょっと金握らしたら喜んで股開くパンパンなんや。あの日もお前をほりだしといて、俺にしゃぶりついてきてのぉ。おまえはうまいことこいつに転がされとったんや」。村井は、滝渕が傷つくよう話をすり替えて、滝渕や幸子を貶めようとしていた。


「チ、チコ」。滝渕はがっくりと膝をつく。


「こんな女、どっかに売り飛ばして、もっとええ女食いにいったらええねや」。村井はニヤニヤと笑いながら、滝渕の肩に手を回そうとした。その時、


「太一っちゃん!」と幸子が、二号棟の破れた壁の際に顔を出した。


「ひっ!」


 そこには裸体で恍惚とした表情の自分が横たわっているではないか。泥にまみれた白い肌に大粒の雨がばらばらと当たっては弾けている。幸子はそこに自分が体を売った後の、快楽に委ねて自暴自棄になった、もうどうでもいいような気持ちの自分を見た。


「い、いやああああ」。強い後悔の念や、後ろめたさ、恥ずかしさが幸子に溢れた。


 二人の幸子を交互に見て滝渕は、また「冷たく生臭くて大きなものが、身体の中に、ぬるりと這い込んでくる」感覚になっていた。


 村井は、滝渕の目が暗く鈍い光に包まれていく様を見て、悪人である自分をさらに取り戻し、より生前の姿に近くなっていく。


 タヌキが樹に叫ぶ。


「こいつらに言うたれ!あれ全部ムライの作った都合のええニセモンや!はっきりニセモンや!っちゅうたれ!」


 樹は、勘違いした。タヌキは、撒き散らされたもの全てについて、滝渕や幸子に言えと伝えたつもりだったが、樹は全員が持っている幸子のイメージが偽物だと言えと言われたと思った。樹は、大きく息を吸った。


「タヌキのおっちゃんが言うてますー!『おまえら、全部ニセモンやー!作りもんの都合のええニセモンなんやー!』、こんなんホンマの畠中さんちゃうわ!」。春はすぐそばで首を傾げたが、樹は言い間違いに気づかず、ビシッと幸子を指差した。


「え…!」。幸子は何かに射抜かれたようにビクッと震えた。雨に打たれている自暴自棄な自分も、後悔や後ろめたさに打ちのめされている自分も、全てが偽物で本当の自分自身ではないと喝破されたようだった。次の瞬間吐き出された偽物達は、一斉に色と形を失い、じゅくじゅくと溶け始めた。


「ぅあ!」。滝渕は腰をぬかさんばかりに驚いた。また、ぬるりとした感覚もずるずると体から這い出し、消えていった。


「なんでもそうなんや。勝手にどやこやっちゅうててもあかん。周りのみんながその値打ちを感じてるから、ほんまもんや」。タヌキが言う。勢いでそのままを樹は復唱した。そして、


「あ、あんな兵隊もニセモンや!」と、叫んだ。


 その瞬間、タヌキや安井に組みかかろうとしていた汚物の兵隊は、全員がぐずぐずと形を失い、大きな雨粒に崩れていった。


「がーーーっ!分別臭いわ!」。村井は、真っ直ぐ樹に掴みかかった。タヌキが立ちはだかる。が、実体となった村井を止めることはできない。樹との間に割り込んだ安井が村井の胴体に組み付いた。村井はその腕を上から締め上げ、相撲のかんぬきにして吊り上げる。


「くっ、痛ぅ!」。安井の顔が歪み、右手に持っていた真言の札が落ちた。


「あっ」と樹は、拾い上げようと一瞬身を乗り出したが、自分の腰をギュッと握る春に気付き振り向いた。


 春は、すがるような頑なな何かを伝えたいような顔をした。が、春はその表情のまま、涙を溢れさせ、指を震わせながら開いた。


「は、春ちゃん…」


「うわああああ!」。叫び声に二人が前を見ると、真言の札を左順手に持った滝渕が、右掌で鞘尻を腰に当てて、全身で村井に突っ込んで行くところだった。


「さ、幸子は、そんな女やないんじゃ!」


 村井は、よろよろと後ずさりした。札が刺さった腰の辺りが「ぼこん」と、小さく爆発する。村井は折れるように、雨の中に崩れ落ちた。全身で荒く息をし、徐々に肉眼では見えづらくなろうとしていた。


「お、奥さん大丈夫でんな」。山下がそろりと立ち上がり、ニ号棟の破壊されたところから、雨の中に飛び出した。


「む、村井!……、お、おまえ、洋銀の窃盗未遂、死んでからの一連の襲撃、それに、今日は現行犯や!」


 吹き降りになった雨が容赦なく叩きつける。雨粒の一つ一つが村井を分解していく。


「ぁ……、し、死んだもん……に、手錠で…きんぞ…」と、村井は口の端で笑う。ぐずりと頬骨が崩れる。


「お、おまえの犯罪や!おまえがやったこっちゃ!わしが現認した!お、お前はそういうやっちゃ!認めたるぞ!」


 村井は、山下の真意に気付き、驚いたような悔しそうな顔をした。辛うじて形を保った顔で声もなくしばらく笑った。やがて、しばらく目を閉じ、もう一度ニヤリと笑った。


「……も、物盗り……、した……。ワシの10万……盗った金……や」


 銀と幸子がぎくりとする。何も盗まれてないと申告した金庫の10万円を村井が話しだしたのだ。


 村井は、幸子と安井、そして滝渕を順に見てから言った。


「そ……そこの乞食の金……、脅し盗ったんや……。し、しばいたら川に落ちて……もた」。ふっと、村井の姿がただの汚れた砂の塊に戻った。もう肉体を見せかけておくことができなくなったのだ。樹、春、タヌキだけが、幽霊に戻った村井がじわりと浮くように立ち上がる様を目で追っていた。


「も、もう、ええのん?」


「ふん、アホらしい……、ポリに仕切らしてたまるか」。村井はゆっくりと顔を上げ、斜に構えると、右手を樹に伸ばした。


「え、ええ〜、ほんだら……」


「嘘じゃ……」。村井は、噛み締めるようにもう一回、山下の方を向いてニヤリと呟いた。


「バーーン」


 村井は、一世一代の噓を残して消滅した。





●硫黄の臭い

 マッチの火が、蝋燭に移される。ツンとした硫黄の臭いがする。白い右手が指を鳴らすように動くと、その手で摘まれたマッチ棒が指先で弾かれ、マッチの火は消えた。樹が、この光景を見た次に目が覚めると、母親にギュッと抱きしめられていた。


「Qちゃん、Qちゃん……」。千鶴子の声がする。


「良かった。どこも痛ないのん?」と、さと子の声も聞こえた。


「あれ?」。起き上がろうとした樹の体は、どうしょうもなく重く、考えもぼんやりしている。ゆっくりと頭を起こすと、すぐ傍に、敦子と翔子もいる。樹は、自分が管理人室の奥の間にいて、母に抱かれていることに気付いた。自分が、大きなバスタオルに包まれていて、まるで海の家で昼寝から起きたような気持ちだ。さと子は、脱がせた服を畳み、翔子が持ってきた紙の手提げ袋に詰めている。樹はそれらの様子を虚ろに眺めていた。


「コロン」と、胸元から何かが落ちた。千鶴子の手が伸びてすぐに拾い、樹の膝の上に置いた。


「このお札のおかげやな。安井さん買うてきてくれはってんやろ、よかったなあ」


 落雷はニ号棟に落ち、炊事場の電気系統を突き抜けて窓や壁面にも損傷が及んだとされた。遠くで、点検を終えた瀞と安井が何かを話し合っている声がする。程なく、パッパッパッ…と、明かりが点き、電気が復旧した。さと子が、父に樹が目覚めたことを告げに行った。程なく瀞と安井が奥の間に戻ってくる。


「気ぃついたか」。樹はその声を聞くころには、また、眠ってしまった。




●6月13日(日曜日)

 樹が目覚めたのは日曜の昼間だった。日曜の堺屋は休業日だ。だが瀞は、店の出入り口側のシャッターを上げて、店先でレモン色のラジオを分解していた。


「あ、起きたか。このラジオ、畠中さんが、Qにって持ってきてくれはったで」


「え……、……畠中さんが?なんで……」


 瀞は、手を止めず答えた。


「結婚するっちゅうて、広島の方に引っ越すそうや。よう世話になったから言うて、会いたがっとったで」


「ふうん」


「ふなのおにいちゃんとだね」と春に言われ、樹は、


「あ、鮒の兄ちゃんとやな」と、言葉をつけたした。


「そうか、ほな洋銀の仕事も終いやな」。瀞はそう言いながら、内蔵用のフェライトアンテナとスピーカを取り外し、引き取ってきた中古のオーディオから取り外した、より高性能なものに交換した。回路もいくつかを交換し、他に外付け用ループアンテナを接続するためのピンジャックも追加した。


「あともうちょっと、回路もよしといた(改良・良いものと取り換える)ろ」


「うん!ありがとう!やったー、ナショナルのクルンや!」「ごほうび」「ほんまや。あ、あれ?春ちゃんやん!」と樹は、今更のように春に気付いた。


「うん、おふだはてんじょううらだよ」




●一先ずの収束

 八字文殊の真言の札は、安井が奈良県桜井市の安倍文殊院でもらってきたものだという。それは天井裏の柱に据え付けるものだと安井に勧められるがままに瀞はそのようにした。安井は、昨夕善財童子が体におりた時、樹の事情のあらましを聞いて、善財童子に従っていたのだ。


 神や霊が人におりる場合、大きくは、人を完全に操作するもの、人が操作されていると気づいていて身を任せているもの、神などの教えや導きに従って自らが行動するものに分けられる。前者であるほど神仏は、自由自在だが、人への負担が大きく、その間の意識も途絶えがちになる。また本人の成長や発達に寄与しづらい。また後者であるほどその逆になり、互いの信頼関係や関わる相手、この場合は、樹への気持ちが大きく左右する。尚、安井は、ムライが最後に残した大嘘のおかげで10万円の資金を得た。安井は、普段は堺屋電工舎の仕事をしつつ、堺屋の助力も得ながら自身の得意な配管施工の仕事を生業として続けていくようになった。


 山下は、杉原邸に赴き、洋銀事件の顛末を店舗荒らしと10万円窃盗の上の事故死と伝えた。全身の痣などは、洋銀の祟りらしいとぶち上げ、洋銀には関わらぬが一番、三福荘では文殊院の札一枚で霊異がピタリと鎮まったなどと語った。山下はこの訪問に先立ち、安倍文殊院に参拝し、同じ札を手に入れようと授与所を周ったが、あの時見たものと同じ短剣のような木札に梵字と八字文殊が焼き刻印されたものはついに見当たらなかった。


 洋銀は、一週間後から工事が再開されることになった。奇しくもタヌキが言った、「便所も庭もバンバーンて潰して店にしてまえや」が採用され、図面は引き直しとなった。




 その日の夕方、新たに手にしたラジオを腕に通して、樹と春は、窓から物干し台に出た。街灯が灯り始める商店街をきょろきょろと見下ろしながら、いたずらな顔をして、こそこそと大屋根に登る。熨斗瓦を乗り越えると水銀灯からは陰になる。遠くに見える生駒山上遊園地の照明の瞬きを眺めながら、樹はラジオのスイッチを入れた。ラジオでは今日の巨人対阪神の放送の合間に西宮球場で始まっている阪急ブレーブスの十五連勝をかけた対ロッテ戦についてアナウンサーが熱く語っている。




 熨斗瓦を枕にして樹と春は寝転んだ。


「良かったぁ」「らじお?」


「ラジオもやけど、決めて…良かったわ」「いつきはなにをきめてよかったの」


「う~んと……、難しかったけど、なんか……、決めたら……、みんな手伝うてくれて……、えっと……、目と鼻……」


「『人が難渋するも、迷い進んだ当人の隘路。すぐ傍らの目抜き通りも、それ目と鼻の先』かと」


「あ、ライオンさんや!」「らいおんさん!」。二人は、熨斗瓦に立つ小獅子に抱きついた。




   「Q 編2 終了 令和四年八月五日」

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