第11話
もんだいがもんだいになったのはぼくがさんさいにならんとしていたじじいんちょうせんせいにきょうどうされて『ようちえんのせかい』にちんにゅうしたときだった。『こじいんのせかい』には『むげんのこじいん』があって『きょうかいのせかい』には『むげんのきょうかい』があるように『ようちえんのせかい』には『むげんのようちえん』がそんざいしきょむしゅぎてきなるぶっきょうけいのようちえんからきしせんめいたるむしんろんてきなようちえんもしっぴしていた。かとりっくのいんちょうせんせいのいこうでぼくはかとりっくけいのようちえんににゅうえんするよていだったがほかのさんさいぜんごのともだちとともにしょうしゃなるようちえんをけんがくしにいったじじぼくたちはきっきょうした。ようちえんでは『おゆうぎかい』がかいさいされておりぼくたち『ともだち』くらいのこどもたちとともにばんこくの『おとなたち』がそんざいした。かんかこどくのともだちがみなきょくてんせきちとしているなかいんぎんなるいんちょうせんせいはせつめいした。『あれはみなさんのおとうさんとおかあさんですよ』と。こくそくたるともだちがみなこんらんしているなかでぼくはいんちょうせんせいにたずねた。『ぼくのおとうさんとおかあさんはどこにいるの』と。いんちょうせんせいいわく『きみのおとうさんとおかあさんはえらい『たびびと』だからずっと『とびら』のむこうの『きょおくのせかい』をたびしてるんだよ』ということだった。ひっきょう『きょおくのとびら』がそんざいする『とびらのせかい』をちゅうすうとして『きょおくのせかい』はそんざいしているのだが『せかい』はいっせつではむじんぞうにいっせつではゆうげんながらむげんだいにそんざいしており『きょおくのせかい』の『ちず』をへんさんするために『たびびと』たちは『きょおくのせかい』をたびしているのだという。『ぼくも『たびびと』になれば『たびびと』のおとうさんとおかあさんにあえるかもしれない』――。
ぼくはけっきした。
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