第3話

 大文字は名探偵、但馬渉を頼ることにした。大文字はかつて茨城県警で働いていた。そのとき難事件が起きて、渉のおかげで解決することが出来たのだ。

 スマホで渉にかけたらスグに出た。

 渉は今、失業中で大変らしい。テレフォンアポインターやフォーク作業員などの面接を受けたがダメだったらしい。

「それじゃ神奈川になんか来れないよな?」

「別に大丈夫ですよ。仕事があるわけじゃないし……」

 

 1月25日  

 昼過ぎに渉は大文字と殺人現場にやって来た。

 渉は大文字から写真を見せられた。  

 吐き気を覚えた。

「なっ、生首!!」

 渉はモンスターを2匹殺してるので、ヒントは2回だ。被害者の名前が服部将暉であって、将暉を殺した人間は会津にゆかりがあるということだ。

 ガードレールと道路の隙間に人の顔が浮かんでいたので渉は腰を抜かした。

 大文字の運転する覆面パトカーで逃げたが、肌色の丸い物体が追いかけてくる。

 渉はパイロキネシスを使ってモンスターを倒した。

「平家を倒さないといけねーな!」

 助手席で突然、渉が叫んだので大文字はビックリした。

「どっ、どーしたんだ!?」

 幽霊を倒したことで明らかになったことがある。

「服部ってのは平家にゆかりがある人物のようだ」

「渉、服部は平家の末裔なのか?」

「誰だそりゃ?俺は義経だ」

「よっ、義経!?気は確かか?」

「末裔じゃなくて服部は鎌倉時代から来たんだ」

「わっ、わけが分からんよ!」

「江ノ島まで送ってくれないか?」

「いいけど、何する気だ?」

「虚ろ舟に乗って鎌倉時代に行く」

「けど、あれは限られた人間でないと乗れないはず」

「怪物3匹も倒したんだ。認めてくれるだろう」

 江ノ島にある基地にやってきたものの、ガードマンに通行許可証がないとダメと拒否された。

「だから言っただろ?」

 通行許可証は財前って奴が発行してくれるらしい。

 

 翌日、大文字は風邪で休んだ。  

 食欲がなく、熱も少しある。布団にうつ伏せになり考え事をした。服部を殺した人間は会津に関わりがあるらしい。会津っていや鶴ヶ城、白虎隊、おきあがりこぼし、野口英世などが有名だ。丁度、大河ドラマがやってる。会津に行ってみたい。

 

 翌々日、渉は東京に趣き財前に会った。

 🏢巨大なビルだ。「君のことはテレビで拝見しましたよ」財前は草刈正雄に似ていた。

 許可書が出来上がるまで1ヶ月かかると言われた。愕然とした。

 今日は1月27日だ。

 政府の情報収集衛星レーダー4号機が種子島宇宙センターから打ち上げられた。

 

 大相撲で人気力士だった高見盛が現役引退。年寄振分を襲名。


 1月28日 - 通常国会(第183回国会)召集。


 1月31日 - 2012年(平成24年)の懲戒処分を受けた警察官や警察職員が458人(内免職は62人)に上ったことが明らかになった。


 2月1日 - 福島復興再生総局が発足。復興庁福島復興局、環境省東北地方環境事務所福島環境再生事務所、原子力災害現地対策本部を統括する。


 2月8日 - 笹子トンネル上り線復旧、対面通行規制解除。


 2月17日 - JR浜松工場内の不発弾処理により東海道新幹線と東海道本線が浜松市内で一時運転を見合わせとなる。


 2月19日 - 実業之日本社から刊行の漫画雑誌「漫画サンデー」(1959年創刊)が同日発売の2013年第5号で休刊、54年と通巻2795号に亘る歴史に幕。


 2月20日 - 2001年(平成13年)に起きた明石花火大会歩道橋事故で神戸地方裁判所は強制起訴された元副署長に時効で免訴の判決を言い渡した。


 大文字は会津に覆面パトカーで向かった。

 芦ノ牧温泉に向かった。「会津芦ノ牧温泉」と呼ばれることもある。阿賀川を見下ろす高台、国道118号が阿賀川を横断する辺りに温泉街が広がる。


 旅館、ホテルは8軒存在。共同浴場などはなく、日帰り入浴は各旅館の日帰り受付を利用することになる。


 温泉街の中心部には足湯が存在する。また、子宝に恵まれるとされることから、金精様を祀った金精神社があり、その前にも足湯が存在する。


 温泉街周辺の自然を楽しめる散策路も整備されている。何の収穫もなかった。

 宿に泊まった。熟睡できた。大文字は寮に住んでるがイビキや歯ぎしりで熟睡したことはあまりない。


 2月21日 - 第2次安倍内閣発足後、初の死刑執行(3人執行)。

 大文字は会津村にやってきた。福島県会津若松市にある寺院。また施設内は広大な日本庭園が広がっており観光地となっている。

 施設内にある高さ57 mの大観音像は圧巻だった。

 観音像の内部は237段の螺旋階段が設置され、胸の位置に当たる地上40m地点まで上がって参拝でき、設置された展望窓から会津の街並みを一望することもできる。

 会津村から出ようとしたとき、とんでもない奴の姿が見えた。浅井貴一、神戸で詐欺事件を起こして捕まった奴だ。何でコイツがこんなところに?

 大文字は浅井を追ったが途中で見失った。


 2月22日 - 愛知県東浦町の当時の副町長が2010年(平成22年)の国勢調査で人口水増をした容疑で逮捕された。

 昨日は鶴ヶ城を見た。塩を保管する蔵があった。

 大文字は郡山に宿をとっていた。ラーメンを食べに喜多方に出かけたが豪雪で列車がなかなか来なかった。会津までは戻れたが、そこから先は進めなかった。駅前でオロオロしていたら中年男性に声をかけられた。

「どうされました?」

 大文字は理由を話した。男性は家に泊めてくれるらしい。

 🏚

 男性は若狭というらしい。

 酒を一緒に酌み交わした。🍶

「どこから来られたのですか?」

「神奈川から」

「そうですか、会津は蒲生氏郷が作った街です。秀吉の家臣だったのですが……」

 大文字はそのまま寝入ってしまった。

 

 2月25日 - 元横綱大鵬、故納谷幸喜(享年72)の国民栄誉賞の授賞式(受取は夫人)。

 財前から電話があった。許可書を受け取りに出かけた。


 3月1日

 虚ろ舟に乗りたくて乗りたくてつらいよ〜!

 鎌倉に行けば謎が解ける。が、スマホが鳴った。

 財前が撃たれたらしい。

 義経は病院にかけつけたが手遅れだった。

 真犯人は蒲生って奴で、財前から毎回パワハラを受けていたらしい。服部を殺したのは肩がぶつかってきたのに謝らなかったって理由だ。


 翌日、虚ろ舟に乗り込み鎌倉時代に旅立った。

 義経は顔は但馬だ。頼朝に気づかれる心配はない。

 頼朝は実に残忍な人間だった。

 

 

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源義経の事件簿⑧ そんな理由で殺すなよ! 鷹山トシキ @1982

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