【114:相変わらず都合よく使われる『死』】

 変なタイトルですみません。相変わらず『死』が都合よく、物語に使われていますね。

 異世界転生、いまだ頻繁に目にします。小説、コミック、アニメなど多数。

 そうですね・・・。客観的に言えば、一種の『転生教』みたいな宗教にとりつかれているようにも感じます。悪く言えば狂信です。


 本来は非常に重たいはずの『死』が、ただのイベントになり下がっています。最近見たアニメでも意外と簡単に生き返る設定なんだなと、思ったことがあります(アニメそのものは面白いけど)。

 RPGにしても何らかの形で復活する方法がありますから、余計に身近に感じられないのでしょうかね。

 あくまでもお話の世界ですから、説教することではありませんけれど、『死』の概念を軽んじたまま社会が成長をしていくことを懸念しています。

 

 日々、多くの方々が何らかの理由で亡くなられています。突然訪れる不幸な死に方もあります。

 そうした死に方を物語の導入に、安易に利用しているとも感じています。

 書いている方が、実際にそうした場面を経験したことがないから出来ること。ある意味怖いもの知らずだから可能な書き方です。

 恐らく実際にその場面を本人が目の当りにしたら、そのショックの大きさでとても書けないと思います。それくらい人の『死』とは心に重くのしかかるものなのですから。

 

 異世界転生モノで、面白い作品も多くありますし、私も少なからず触れています。

 それでもやはり『死』を『利用』するのであれば、それなりの責任と覚悟をお持ちになった方が良いと思います。

 そうでないと、間違った『死』の概念を流布するようになりかねないと考えています。

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