【58:いつまで『無料で利用・無償で提供』が続けられるのか?】
本来何事においても『無料で利用・無償で提供』の関係はありえないと考えます。社会の仕組みから考えると、その恩恵を受けているとは言え、とてもおかしなことなのだと思っています。
物事にはそれなりの対価が必要なのですよ。誰もが不満を持つ社会保険料であっても、実際はこの関係です。高すぎるとは思いますけど、健保や雇用保険なんて、とてもありがたいですよ。
二十世紀末くらいからネットに関係することを中心に、このような考え方が広がったと思います。筆者もその時代、無料HPや無料メアド、無料プロバイダ(CDを入れて接続したと思うが、当時の電話代は自己負担)も利用しました。
ネットの一般的な普及を促進するための戦略だったのかも知れませんが、その概念だけが今もおかしな形で残っているのだと思います。
余談ですが、1995年前後の角川書店(当時)のアニメ映画は、何故か無料招待券を配りまくっていて、『スレイヤーズ』や『クリスタニア』は、申し込んでチケットを貰って、タダで見に行きましたっけ。何であの時代はそんなことやっていたのか、今じゃ考えられませんけど(これ、ホントの話ですよ?)。
2023年現在、前年から続く物価高の直撃は続いていて、更に過剰攻撃状態になってきています。
保護者さんのもとで生活している若い人たちには、まだ時間が薄い(感じているだろうけれど、それはまだまだですよ)と思いますけれど、大抵の大人たちは日々、相当なダメージを食らっているはずです。ボディブローのようにジワジワと来るのです。
これ、関係ないように考えているかもですが、WEB投稿サイトだって、そのための維持・運営費がかなり上がっているんじゃないでしょうか? 物事は連鎖していますからね。
当然電気代や保守メンテ代、機器代、設置場所代、人件費など、まだあるだろうと思いますけれど、ユーザーが知らないところで頭を悩ませることが増えたのではないでしょうか。
そう考えると、前回の話に少し繋がりますが、広告費の分配率を減らして、その多くをカクヨムが得るというのはおかしなことではありません。懐に入れるのではなく、運営費に回すわけです。
でもこんな社会情勢が続いたなら、そのうちどこも『有料サイト』になってもおかしくないと考えます。例えば一年間で一万円。一種のライセンス契約です(読者ユーザーは無料)。そうなればある程度のゾンビ作家さんやそれに近い作家さんはいなくなるでしょう。
現状がどうなっているのかはわかりませんが、今の『無料・無償』のシステムが続いていくならば、いずれどこかで限界になるのではないか。そんなことを危惧しています。
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