【31:読者選考は善か? 悪か?】

 当初からカクヨムが開催する一部のコンテストには、読者による選考があります。

 批判的な意見もあると思いますが、全てのコンテストに適用されているわけでは無いですから、概ね機能しているのではと見ています。

 ただ公平性が疑問視されても、それは仕方のないことと思いますし、これから先も課題として残っていくことでしょう。


 この選考システム。

 作者とファンの関係性で、ある程度の勝負が決してしまうのではないでしょうか?

 わかりやすく言えば、より読者に推された作家さんの作品が予選通過するシステムです。

 もちろんそうした関係性のない作家さんのコンテスト参加作品が、多くの読者のかたがたの目に留まり、★を積み重ねることもあるでしょう。

 けどどちらが有利かと言えば、既にある程度つながりの強い関係性を築き上げた作家さんの方に決まっています。

 ただそこまでの関係性が構築されているということは、それまでの作品が読者を惹きつける作品であったことの証明でもあります。


 このシステム利点として、ある程度の人気とある程度の読者数が、最初から付属してくること。

 出版社から見れば、少しでも利益に近づくだけ合理的な方法です。

 ただし実際に商品化までこぎつけた場合、本当にその本が売れるかどうかは違う話となりますが。

 必ずしも全員が本を購入する世の中ではないということです(私だったらWEBだけでも十分と感じてしまう)。

 

 もう一つ感じたことは、逆アンケートのようなもの。

 現在、どんなジャンルでどんな内容が人気が高いのか。

 わざわざアンケートを取って集計することもなく、これによっておよその状況を推測するだけのサンプルにはなると思います。

 

 ただどんなに目を光らせていても、常に八百長の危険はついて回ります。

 今の時代は、複数のメールアドレス、複数のデバイスなんて、当たり前に持っていますから、その数だけIDを取得すればやりようはあります。

 いわゆる組織票も可能です。

 もっとずる賢い方法もあるのかも知れません。

 その辺り、運営側はきちんと押さえこんでいるのかは、わたしにはわかりませんけど。


 私見となりますが、コンテストは時間をかけても主催者側の人間が、公平に選考するものだけにした方が良いと思います。

 ジャッジは素人に任せるのではなく、プロが行うべきなのです。

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