【28:カクヨムのカテゴリー分けで感じたこと】

 カクヨムのトップページに表示されるカテゴリー。

 スマホとPCでは若干違う印象があるのですが、概ね似たようなものであるとして話を進めていきます。

 

 カクヨムに限らずどのWEB投稿サイトもカテゴリー分けがされています。

 本来は案内板的な役割ですが、どこのサイトも結構ざっくり分けられていると感じます。

 あまり細かく分けてしまうと管理も面倒になりますし、特に大きな影響を与えるランキングも乱立する形になって、はっきりとした人気の傾向が掴みづらくなるのかも知れません。

 ただどのカテゴリーにも当てはまらない系統が、一緒くたに『その他』に扱われてしまうのは、ちょっと残念な感じもします。

 かといって、無理やりどこかにカテゴリーに突っ込んでみても、それも違う感じもするのです。

 この辺りの仕分けが難しいところです。


 カクヨムもPC上から見ると12のカテゴリーに分けられています。

 その中で一番疑問を感じるのが『現代ドラマ』のカテゴリーです。

 異世界ではなく、普通の社会の普通の生活の中で描かれる物語は、全てここになるのでしょうかね・・・と。

 このカテゴリーだと、例えばガチの大人のハードボイルドから、高校生が織り成すのドタバタコメディまで、ここになってしまいます。

 現代ドラマでもジャンルが大きく違いますよね?

 それくらい、カクヨム(更にはKADOKAWA)ならわかるはずだと思うのですが?

 

 同様に『エッセイ・ノンフィクション』も同じことです。

 手軽に書ける日々の日記などから、中身の重いガチな体験談まで。

 エッセイ・ノンフィクションはあらゆる出来事が題材になりますので、一番幅広いと思いますけれど、だからと言ってそれらが全部一つのカテゴリーで良いのかな・・・と疑問も覚えます。

 もう少しここは工夫をして欲しいです。


 またファンタジーは異世界と現代に分かれているものの、もう少し系統を分けてみてはと思います。

 よそ様の真似事になってしまいますが、単純にライトノベルと呼ばれる『異世界転生・転移』と『そうじゃない異世界』。

 やはり『異世界転生・転移』はその世界にとっての異物混入なので、ちょっと違う感じがするのです。

 加えて、ライトノベルに含まれない純ファンタジーの異世界(例として、指輪物語、はてしない物語、ゲド戦記などでしょうか?)。

 せめてこれくらいのわけかたがあって欲しいです。


 あとあのカテゴリーの順番で思ったこと。

 これはあくまで私の推測になりますが、KADOKAWAが現在求めているジャンルの優先順位そのものではないでしょうか?

 なので、『異世界ファンタジー』が一番となります。

 これはアニメ化・コミカライズ・グッズ化など、成功すれば幅広い展開が期待されるジャンルです。

 それこそ作者さんは一攫千金ですし、出版社から見れば正に『金の生る木』なのです。

 ただ、現在ではあまりにもそれに偏り過ぎてしまい、他が埋もれてしまう弊害が生まれていると感じています。

 悪く言えば、下に行くほど『どうでもいい』ジャンルなのです。

 本来カクヨムの役目は、幅広い作家としての人材育成と発掘であるはずでは?

 ここに矛盾を感じています。


 私が子どもだった頃、『角川書店』は敷居が高く、文芸の王道を突き進むまさに王者の風格がありました。

 それがいつの頃からかこちらの路線になり、とても不思議でした(話題になった90年代転換期がその要因の一つでしょうけど)。

 『この機会』にかつての『角川書店』の風格を取り戻して欲しいと思うのが、私の正直なところです。

 執筆を始めた頃からずっと、三十年以上変わらず最高の憧れですので。

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