山菱達也サイド 好き?スキ?隙?
辞めさせるのはやれば出来るのかもしれない。
だが。
俺達にはそんな権力は無いと思う。
だから俺達は何も言わない事にした。
それに山上は俺達の担当では無い。
吹奏楽部を辞めさせたし.....山上と関わる事は暫くは無い筈だ。
俺は考えながら目の前の嬉しそうに話している美幸と美里を見る。
2人はニコニコしながら3人と楽しそうに会話をしていた。
そして生島が、そういえばアニメとか漫画とかどういうのが好き?、と聞いてくる。
「.....私は.....あまりそういうのは分からないです。.....でも達也さんが知っているかなぁ、って思って入りました」
「私もかな」
「そうなんだね。.....じゃあ美里ちゃんと美幸ちゃんはこの部活に入ったのは良いけど知識は同じぐらいって捉えて良いかな?」
「そうですね」
そんな会話をしている。
俺はその姿を見ながら生島を見る。
すると生島はニヤッとした。
何だコイツ、と思いながら.....。
そして生島が一言。
「.....因みに三菱とはどれぐらいまで進んでいるの?」
と聞いた。
いや。オイ。部活動に関係無いだろ。
思いながらだったが。
その言葉に美里と美幸は目をパチクリしてから。
セッ○ス出来るぐらいには、と回答する。
周りが固まった。
「へ?」
質問者の生島ですら真っ赤になっていく。
だが構わずに美里は切り出した。
昔から子作りは神聖な儀式とされていますので、と答える。
俺は、ストップ!!!!!、と声掛けした。
お前は何を言ってんだ!!!!!、ともツッコミ。
「何って答えているんだよ?関係性を」
「そこまでやってないからな!!!!!誤解を生む様な発言は慎め!!!!!」
「私もフ○ラとか言おうとしました」
「言わんで良いからなぁ!!!!!」
あ、あはは、と真っ赤で苦笑する高貴先輩。
それから夢見さんは真っ赤になって鼻血を噴き出した。
良い感じぃ、と言いながら。
オイ.....。
「と、とにかく。エッチなんだね.....三菱は」
「俺がエッチなんじゃねぇよ!?」
「だってそんな事をさせているって事でしょ?エッチじゃん」
「.....させて無いからな?誤解だ」
ほらな話がややこしくなるだろ。
思いながら生島を見ていると生島は咳払いした。
それから、とにかく部員になるんだったら部員届を出さないとね、と言う。
ああそう言えばそうだった、と思っていると。
ドアが勢い良く開いた。
「.....げ。おね.....じゃなかった。生徒会長.....」
「美晴。そして貴様ら.....予算が必要とは言っているがまた余計な事に使ってないよな?」
「お姉ちゃん?」
その言葉に首を傾げる美里。
ああそう言えば説明してなかった。
生徒会長は生島のお姉ちゃんだ。
現生徒会長の生島御子(いくしまみこ)である。
3年生の.....怖い人物だ。
「.....とにかく。今回の申請は却下する。貴様らは何にお金を使っているか分からんしな。部費は却下だ」
「じゃあ私達が出しますよ」
「.....ファ?」
「幾らですか?1億円ですか?」
「.....」
話が拗れそうだ。
思いながら生島は目をパチクリして爆笑した。
アッハッハ!!!!!、と言いながら、だ。
こりゃ面白い部員が入って来たね!、と言いながら。
生島先輩は何の事か分からず?を浮かべている。
「まあ.....出してくれるのは有り難いけど折角の部費なんだからお姉ちゃんからせしめないとね」
「.....美晴。一円たりとも出さんぞ。良い加減にしろ」
「またまたぁ。お姉ちゃんのけちぃ」
「.....貴様は反省しろ」
「.....貴様とか言っちゃってぇ?知っているんだからね?私」
何を知っているのだ、と生島先輩が聞くと。
生島はニヤッとしてから。
高貴先輩が好きなの、と答えた。
その事にボッと赤面する生島先輩。
「.....へ?」
「.....え?」
「.....」
真っ赤に染まった。
そして涙目になって飛び出して行った。
うわーん!!!!!、と言いながら、だ。
ああそれで.....何時もこの部室に足を運んでいたのか、と思う。
「後で謝るとして。先ずは大丈夫そうだね」
「クズかな?お前は」
「クズでも何でも。.....でも美里ちゃん。美幸ちゃん。お金持ちなんだね」
「私達には10億円のお小遣い資金がありますので」
「.....お、おう」
それって会社買えるくね?桁が違いすぎてぶっ飛んでんな。
俺は考えながら顔を引き攣らせる。
すると、それにしてもよく知っていたね。その。御子ちゃんが俺を好きだって事、と高貴先輩が話した。
すると、噂ですよ、と回答する生島。
「.....でもまさか本当だったとは思いませんでした」
「.....そうなんだな」
「.....ね、ねえ。高貴」
「?.....何だ。夢子」
「その.....えっと」
赤くなって不安そうになっている夢子。
俺は?を浮かべてその姿を見る。
何だろうか、と思いながら。
すると夢子は歯がゆい感じで、何でもない、と俯いてしまう。
俺はその様子に???を浮かべたが。
何かあるのだろうと特に気にはしなかった。
「まあでもこれで部費も出ますし!派手にパーリーピーポーしましょう!」
「.....良いのかなぁ.....これで」
俺は額に手を添えながら考える。
しかしまぁ.....事が進むので仕方がないか。
思いながら俺はリーダーを見る。
ゴールデンウィークにどっか出よう!、と言っているリーダーを。
今日も部活は大賑わいだ。
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