山菱達也サイド 部活の部員

美幸と仁が帰ってから。

俺はゆずはと飯を食ってから。

そのまま二階に上がる。

それから勉強をし始めた。

もう負けてはいられないな、と思いながら。


「.....折角、仁とアイツがくれたチャンスだ。.....精一杯頑張りたいもんだ」


思いながら俺はテストに向けて準備をする。

それから試験勉強を重ねていく。

4月の小テストで良い点を取ってから。

それなりに.....全てを、と思う。

すると.....俺のスマホに電話が掛かってきた。


何だ?この時間に、と思う。

今の時間は20時だ。

遅い時間である。

なのに何だ?、と思いながら電話に出る。

すると、三菱ー、とハキハキした声がした。


「.....ああ。お前か」


『テスト勉強進んでっか?』


「まあそこそこにな。.....何の用事だ?」


『うんにゃ。用ってほどじゃ無いけど。.....ただ気になったから電話した』


何だそりゃ。

あ、そうだコイツは生島美晴。

何というか俺の通っている部活の同級生。

ボブヘア?っぽい髪に八重歯が特徴的な女の子だが。

まあその。

運動系の美少女と言えるかもな。


え?俺の部活は何の部活かって?

そうだな見た目は文芸部だが。

中身を開くとあらビックリラノベばっかり読んでいるじゃあーりませんか、的な部活である。

生徒会長からラノベ用に部費をふんだくって食っている部活だ。


『三菱は真面目だね』


「あのな。俺は三菱じゃねぇ。.....何処ぞの機械メーカーと一緒にすな!」


『だって三菱は三菱でしょ。日本メーカー』


「やかましいわ!」


マジに何の用事だよ。

思いながら聞いてみると生島は、えっとねぇ。今度ゴールデンウィーク来るじゃん?、という言葉を言い出した。

俺は?を浮かべて、まあそうだな、と答える。

すると、だから先輩達も誘って私達でどっか行かない?、言ってきた。

いや良いけど.....。


「.....その旅費はどうするんだよ」


『勿論ブヒブヒ』


「.....最悪だ.....」


それで良いのかうちの部活は。

俺は考えながら額に手を添えながら盛大に溜息を吐く。

そうしていると生島が、ねぇ。それは良いけどさ。部員補う必要があるんだよね、と言ってきた。

何の話だ、と思っていたがハッとする。


「.....あー。そういや3年生が卒業したもんな」


『そうそう。だから補わないと。今3人でしょ?何とかして』


「.....そうか.....後3人は要るな。どうしたものか」


『だから三菱。頼んだよ』


「お前はっ倒すぞコラ!!!!!俺に責任を押し付けんな!!!!!そもそも俺だって嫌で入部したんだぞ!」


『.....だめ?』


子犬がクゥーンと鳴くような声で言ってくる。

この野郎絶対に許さん。

俺は考えながらも、生島。申し訳無いけどアテがないんだよ、と答える。

これはマジな話だ。

アテが無さすぎて.....うん?


「.....なあ」


『何?』


「例えば俺の幼馴染でも良いか?後友人」


『大歓迎だけど。.....え?三菱って幼馴染居たの?』


「ああ。千羽姉妹だな」


『.....ウェ!!!!?あの千羽姉妹っすか!!!!?』


生島は愕然としながら聞いてくる。

俺は、ああ。その千羽だ。俺の幼馴染で姉妹だ、と答える。

すると生島は、それって誘って良いの?逆に、と言う。

今なら入ってくれるんじゃないか?

そう答えながら俺は外を見る。


『じゃあ三菱。是非是非説得してほしい』


「.....分かった。後は俺の友人の栗林仁な。頼む」


『分かった〜』


「.....お前って何だか本当に良い奴だよな。こういうの.....なんていうか」


『つまりは私がどんな身分でも気軽に誰でも受け入れる良い人って事かな?』


「それが言いたかった。でも出なかったわ」


だって同じ人間だしねぇ、と言ってくる生島。

俺も見習わないとな、と思いながら俺はスピーカーにしてから。

2人、美里と美幸にメッセージを飛ばす。

すると美幸から即座に返信のメッセージが来た。

そこにはこう書かれている。


(私も部員にして下さい。達也さんと一緒が良いです)


「.....こやつ.....」


俺は赤くなりながらそのメッセージを読む。

クソッタレだな.....恥ずかしい。

思いながら見ていると。

美里からもメッセージが来た。

そこにはこう書かれている。


(気軽にセッ◯ス出来る場所?)


「お前ぇ!!!!!」


絶叫しながら頭を抱える。

コイツは何を考えてんだこのすけべ!

俺は思いながら見つめる。

すると、ど、どうした!?、と声がした。

しまった電話を繋いだままだったのを忘れていたではないか。


「何でもねぇ。その.....ぶちのめしたくなった。.....色々」


『うん?情緒不安定かな?三菱』


「.....違うからな。俺は至って正常だ。.....で、ああその。2人とも入るって。部活に」


『マジで!!!!?有難う三菱!!!!!エアコン!!!!!洗濯機!!!!!』


「俺は三菱じゃねぇ!!!!!インスパイアードネクストでもねぇし!」


あ、それはナシ○ナルか.....。

そんな感じでその日は過ぎていく。

後はこのまま仁を説得だな。

その様な事を考えながら。

俺は翌日を迎えた。

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