第82話 息子たちの育児 第3章 3
事件が起きた。
それは月曜日から金曜日まで幼稚園と療育センターの通園を終えヘロヘロの土曜日の昼過ぎ。
子供は何をするかわからないので危ない物は手の届かない所に全て収納し、必要に応じていくつかの扉はチャイルドロックを付けていた。
卵を使わないクッキーを作ろうとしてキッチン下の戸棚を開けたとき2回目の洗濯機が鳴ったので一旦扉を閉めて洗濯物をカゴに移しベランダで洗濯物を干していた。
干し終わって部屋に入ると、全身白い粉まみれの長男と次男がいる。
「君たち...あの...それは...」
「じなんがさきにやったの!」
「.......」
次男が小麦粉をバラまき全身に浴びせていた。
長男も便乗し砂遊びの如く遊んでいた。
と、いうのもお菓子作りをするときに私は電子計りではなくてローカルな方の計りを使っていて次男はそのローカルな方の計りを自分で持ってきて椅子替わりにそれに座りNHKを観るのが気に入っていた。
その計りのすぐ横に開封したての小麦粉を収納していたのだ。
……小麦粉爆弾、、、。
……甦る梅シロップ事件、、、。
……小麦粉は危険じゃないという先入観。
とりあえず長男には食べ物で遊んではいけない理由を懇切丁寧にお伝えする。
次男は無言で確保する。
長男も連れ玄関を出て駐車場の端っこの方で粉落としをする。
……茹でてやろうか!
子供は本当に何をするかわからない。
いつもある小麦粉がなぜ今日気になったのか。
ここももうチャイルドロック決定だ。
昼から風呂に入れなくてはならなくなった。
床の小麦粉は勿体ないが掃除機で粗方吸って、残りはひたすら拭き掃除をした。
水と混ざりネバネバして大変だし、目詰まりした掃除機の掃除をしなくてはならなかった。
こうして貴重な私の土曜日の殆が終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます