第75話 息子たちの育児 第2章 2

どっと疲れた。



着ている服はびちょ濡れだ。

まだ夕方だが先にお風呂に入ってしまおう。

……緊張した、、、。

まだ心臓がバクバクして苦しい。

いつもより早く湯船から出る。



明日から幼稚園。

長男には歩いてもらって次男はバギーに乗せて歩いて通園する予定だ。

次男の胸の傷が落ち着いたら電動ママチャリを買って自転車送迎にしよう。



次男は2歳になってやっと夜泣きが落ち着いてきた。その代わりと言っては何だが、寝ている間に鼻をゴシゴシこすっているようで鼻血を頻繁に出していた。

私は相変わらずの不眠に加え、長男と次男がちゃんと【生きて】いるか不安で夜中に度々目が覚めては安否確認をしている。

そんな中、次男の顔の下が事件性があるのかと思うくらい血だらけになっているのを初めて見た時は本当に顔が真っ青になった。

飲んでいる薬に血栓が出来にくくするものがあり、その薬の影響で血が止まりにくい。

鼻血を出しながらでも寝られるようになってくれたのは嬉しいが、どう見ても喉にまわった鼻血を飲んでいる。

なので、仕方なく寝ている次男を何とか起こし止血するのだが軽く3時間は止まらない。

そして血を飲んでいるので嘔吐する。


無理やり起こされてすこぶる機嫌が悪く、私はもう見飽きたアンパンマンやおかあさんといっしょのDVDを観ながら止血する。

夜中の2時や3時から朝方の4時や5時まで鼻を押さえ続ける。

やっと止まる頃にはもう寝ても仕方の無い中途半端な時間のため、朝ごはんや長男のお弁当作りにとりかかる。

ヘロヘロだ。


幼稚園は火曜日と金曜日がお弁当の日。

……今日は冷凍食品多めでお願いします、、、。

寝起きの悪い長男を起こし、朝ごはんを食べさせて身支度を終わらせ次男をバギーに乗せて

幼稚園へ送る。

ママと離れたくなくてグズっているクラスメイトに関係なく元気にいってきまぁす!と教室に入っていく。

……手のかからない子だ。


家に戻ったら先ず事件性のある子供布団から手をつけていく。

鼻血対策として、おねしょシーツを頭側にも敷いているので布団本体にダメージは無い。

ただ、破滅的に寝相が悪いので夜中起きた時に正ポジションに度々戻さなくてはならない。

シーツとおねしょシーツをお風呂場で手洗いしてから洗濯機にかけて、先に干しておく。

洗濯の合間に朝食で使った食器などを洗ったり掃除機をかける。

鼻血の出過ぎで貧血気味の次男は唇に少しチアノーゼが出ている。

そういう日はなるべく安静にさせ(してくれないけど)食べ物や飲み物で体力を回復させる。


一通りの家事が終わりやっと自分の昼食の時間。大抵いつもお弁当を作った時に残った卵焼きとトーストで済ます。


ギリギリ乾いた洗濯物を取り込み、畳んで、元の場所にしまう。

次男が出した絵本やおもちゃを片付ける。


そんなこんなでお迎えの時間。

次男も寝不足なので昼寝をしている。

私は昼寝をする間もなかった。

再び起こされてグズる。

暴れ狂う子牛をバギーに乗せて幼稚園に向かい

幼稚園に着いてしまえば次男の機嫌はあっという間に良くなる。

これがウィリアムズ症候群のいいところ。

外交的社交的、人懐っこいので聴覚過敏が落ち着いてからは長男のクラスだけではなく知らないクラスや学年の子達が次男の所に集まってきて次男を可愛がってくれる。

あと、兄弟揃ってグリングリンの天パというのも良い特徴なのかもしれない。


私がクラス委員に立候補したこともあり、私は知らないけど相手のお母さんは私を知っているということが度々あって、そんな時はそのお母さんとお子さんをセットで覚えられるように見た目の特徴などを元に必死に記憶した。


お迎えの帰り道でスーパーマーケットに寄って

夕飯を何にするか長男と相談する。


家に帰りさっき片付けたおもちゃを今度は長男が片っ端から出してプラレールトミカごっこが始まる。子牛がハイハイで突進する。

トミカもそうだが、部分的に鋭利なおもちゃを踏んでしまったときの痛みと怒りに関しては、

「ア゙ア゙ア゙!!」と一瞬だけ大きな声を出してからソファーにもたれかかり耐える。

そんな時は決まって長男が心配して来てくれるから優しいな、って思うけど通行人役として置かれていたレゴの人間への恨みは消えない。


リクエストされた食事が卵を使う場合、卵を使わずにどうやって作るか考える。オムライスをリクエストされた時は薄焼き卵がないのはオムライスと言えないので、先にチキンライスを作り次男用に分けて、卵を使う用のフライパンに変えて薄焼き卵を長男のチキンライスにだけ乗せてあげる。可哀想だが、次男のオムライスは卵が無い代わりに好きなだけお弁当用のピックをぶっ刺しまくらせてあげる。


わちゃわちゃしながら3人でお風呂に入り、裸で走り回りながら追いかけてパジャマを着せる。

次男はまだハイハイがメインなのですぐにとっ捕まえることが出来る。


わちゃわちゃしながら歯磨きをさせて、布団を敷くのをお邪魔されて、わちゃわちゃ2人で遊んでいるうちに寝ている。



……ぐ、グハァッ!!疲れた!!



カツオに夕飯あたためて食べてとメモを残して自分も横になる。



育児って、つら。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る