闇暴き系YouTuberの深夜くんが、ペンギンのマスコットに誘われて、少年少女を救うべく奮闘する物語。
文章とストーリーの疾走感が楽しい、コメディ調の現代ファンタジーです。
深夜のお店、動き出すおもちゃや雑貨との大乱闘。
と、こう書くとなんだか童話のような印象があるのに、でも絵面がどうしても生っぽいのに笑っちゃう……。
伊達にサブカル的な雑貨店を舞台としているわけではなく、ダース・ベイダーやマイケル・ジャクソンなどが大暴れします。
というか、主人公サイドのペンギンからしてもう大型格安量販店のマスコットだったり。
スカッと笑えるコミカルさが魅力のお話で、こういうのはあれこれ細かく説明するものでもないと思うのですけれど、でもそれはそれとしてストーリーそのものが大好きだったりします。
終始徹底して笑えるお話を貫く傍ら、物語の筋自体はジュブナイルファンタジーらしい冒険してくれるところ。
いやでもはっきりそう言い切るには主人公お前、もうちょっとこう、な? というところまで含めて大好き。
本当にコメディという形容のよく似合う、明るく軽快で勢いのある物語。
気軽に頭からっぽにして楽しめるお話でした。