第20話 「女子力」それって、考えようによっては、危ない言葉かな。だって…。「女子力って、どういう意味ですか?」っていうアンケートをしたらさ。

 うーん。

 させていただくの言い方から、こんな感想をもつ人だって、いるかな?

 「私には、高ビーっていうのか、何かに反発している感じに思える。この、日本の生活に、負けませんよ!みたいな…」

 女性は、どうですか?

 女性の気持ちは、見えない空気への、抵抗力だ。

 こうした、女性の気持ちの変化が良く現れているなあって思われるのが、20 00年代に使われた、この言葉かな?

 「女子力」

 考えようによっては、危ない言葉。

 だって…。

 「女子力って、どういう意味ですか?」

 アンケートをとれば、女子をしばる、きつい感覚があったと、わかっちゃったから。

 「女子力?それって、女性の気配り度?」

 「それか、料理とか、お洒落とかの力?」

 「女性への、決めつけじゃないのかな?」

 こりゃ、きついな。

 女性をしばる、保守的な意味の言葉に、聞こえていたようで。

 「女子力?結婚で有利になる、力?」

 「それから、恋愛にも」

 「そうそ」

 女性は、これからも、まわりに、どう思われていくんだろう?そして、どう、ふるまっていければ、良いんだろう?

 「させていただきます」

 その言い方、広まりすぎました。

 「私、歌わさせていただきます!」

 フツーに、なってきた。誰かがそう言うのを耳にしても、ほぼほぼ、もう、誰も、突っ込まないでしょ。

 人と人とをつなげる言葉が、新しく、できていく。

 面白いじゃあ、ないか。

 文法的に正しいかどうかじゃなくって、人と人とのつながりを求めた言い方が、心地良いっていうことなのかな?

 さあ、カラオケボックスに、戻ろう!

 選曲して…。

 「レイカ、いけ!」

 「何、歌うの?」

 「アユに、してみた」

 「そっか」

 「いけ、アユ!じゃなかった、レイカ!」

 歌い出した。

 「けど、難しいかな」

 「そうだ、レイカ?」

 「身体だ!」

 「ゆれた方が、面白いんじゃない?」






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