第18話 カラオケボックスの入口では、シュッシュしましょう!アイドルを目指すJKの、マナーだ!ちな、ひげだんは、ひげ男爵のことではありません。

 コンビニの、イートインコーナーで。

 それは、それは、危険な香り。

 「ねえ、レイカ?」

 「何?」

 「そろそろ、ここ、出ない?」

 「そう?」

 「この前にも、ここで、やばいことがあったんでしょ?」

 「ああ、バブルのじゃまおばさん問題」

 「学習、しなくっちゃね」

 「JKは、強いもんね」

 「くる…」

 「くる…」

 「きっと、くる…」

 「そろそろ、くると思う」

 「バブルのじゃまおばさんに、なるな!」

 「弱い立場の人の悲しみが、わからなくなっちゃう」

 「らしいね」

 「ああいうおばさんには、なるな!」

 「あり得ないし」

 「レイカ?」

 「え?」

 「商店街に、いかない?」

 「あ、良いね!」

 これからの計画が、すんなりと立った。

 目指すは、商店街にある、カラオケボックス!

 アイドルのオーディションなら、歌を、歌わなくっちゃならないかも。カラオケボックスへいって、練習だ!

 「いくぞ!」

 「いってるし」

 「着いたし」

 カラオケボックスまでの道は、近かった。ワクワクしていると、すぐ、目的地に、着いちゃうんだな。

 「あ…」

 「どした、レイカ?」

 「これ、これ。2人とも、待ちなさい」

 「何、何?」

 「アイドルは、マナーの世界!」

 「…何、それ?」

 「入口で、手に、シュッシュしなって」

 「そうだ。忘れてた」

 「さっすが、レイカ」

 「大人になる乙女が、忘れてたよ」

 「それ、セクハラ」

 「レイカは、厳しいなあ」

 「カラオケボックスも、久しぶり」

 「だね」

 「礼儀正しく、入店しよう!大変でがんばっている店に、失礼だよ?」

 「たいへん」

 「へんたい」

 「それな!」

 緊張の、個室。

 「何、歌うの?」

 「ひげだんとか、いく?」

 「ひげ男爵?」

 「それな!」

 「違うから」

 「レイカ?」

 「何?」

 「オーディションじゃあ、皆、新しい歌を歌うと思う」

 「だよね」

 「そこで、逆アピールだ!」

 「レイカの作戦、きた?」





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