第16話 アイドルの戦い、アイドルのアオハルって、何なんだろう?高校の中退を決めたのは、早かったんだろうか…?レイカ、悩みの中。

 「あなたを、アイドルにします!」

 …って、就活に、似ているのかな?

 オンライン面接ルールの就活とか、いつまで、続くんだろう?

 「就職には、責任感が伴わなければならないっていうのに」

 「その責任が、今どき世代にはない」

 そう言われちゃうのも、わかる気が、しませんか? 

 だからこそ…。

 結局、こう、言われちゃうわけ。

 「18歳や19歳を成人扱いするのは、無茶」

 もちろん、大人にも、責任があるけれど。

 「日本は、やり直した方が、良いですよ」

 誰かが、言うたびに、震えるよ。

 やり直す…?

 総選挙?

 やっぱり、アイドルみたいじゃないか。

 私、レイカも、18歳。

 私も、気を付けろ!逃げられないままに、成人扱いされちゃうわけで。

 成人扱いといっても、酒とかタバコ、ギャンブル関係については、20歳になってからじゃないと、やっちゃダメだけれどさ。

 ほんと、やっちゃダメだよ?

 「大人扱いされる子、たちへ!自分たちの生き方は、自分たちで決めること!選挙にいって、責任感ある選択をしよう!」

 選挙、選挙…。

 アイドルの言葉かと思っていた人は、もう、いないよね?

 学校では、選挙の勉強が、はじまっていたけれど…。

 「学校の友達は、どうしているのかな?」

 高校の中退を決めたのは、早かったのかなあ…?

 考え直したほうが、良かったのか…?

 わからないまま。

 退学届けを見つめる、日々。

 「いつか、学校にいって、正式に、退学になるのかなあ?」

 こういう、やる気の起きない生活なんて、アオハルじゃないよ…。

 親には、ちくちく、言われるだけだし。「レイカ?」

 「…」

 「退学は、あなた自身で、決めたことでしょう?」

 「…やりたいことが、見つからない」

 「じゃあ、もう1つの夢は、どうなの?」

 「…え?」

 「アイドルに、なりたかったんでしょ?」

 「応募したのは、お母さんじゃないか」

 「…」

 「生きにくいなあ」

 「そんなこと、言わないで」





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