仲間たちの本音
その日、渡瀬は家の用事で早く帰る必要があった。渡瀬がいち早く生徒会室を去った後、まだ残っていた生徒会メンバーが集まり出す。そのうちの一人岡田が口を開く。
「最近、会長の様子がおかしくないか?」
メンバー全員そのことは何となく感じていた。それが高世が生徒会室を訪れた後、起こり始めていることも。
「やはり、彼と関係があるんじゃない?」
別のメンバー水野が言う。
「その彼だけど、あれから色々渡瀬さんについて聞いて回って、渡瀬さんの過去とか今回の裏とか全て把握したらしいよ。」
事務局長磯上が高世の行動経緯について知っていることを全てメンバー全員と共有する。しばらく沈黙が続いた。
「会長、心のどこかで無理してるんじゃないかな?」と水野。
気まずい雰囲気になって水野が慌てて「あ、ごめん…」と言いかけた時、
「いや、俺もそうだと思う。」
岡田が突如言った。
「俺たちはメンバーなんだから会長一人に背負わせるべきじゃないよな。会長と共に考え、決めないと。そうだろ? みんな!!」
メンバー全員力強く頷く。早速彼らによる話し合いが始まり、そして…
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