ぼくのかぞく




ぼくのかぞく  2ねん2くみ  

ひなとりゆうすけ



ぼくのおうちはアンティークショップです。

古いものがたくさんあります。

中でもいちばん多いのはほう石です。

とてもきれいですが、さわるとおこられます。

おうちにはおきゃくさんがよく来ます。

つきのみやさんがいちばん多いです。

来るとお父さんとよく言いあっていますが、

かえる時にはお父さんはいつもなにかをわたしています。

あいつは小さくてカワイイものがすきなんだと言います。

つぎに多いのはすねろうさんです。

すごいおじいちゃんですがとても元気でいっしょにあそんでくれます。

やさしいおじいちゃんでぼくは大すきです。

ときどきしろかわさんが来ます。

すごくきれいな人です。

でもお母さんとおさけをのむとおもしろくなります。

あたしぐらいのめるのはうつぎちゃんだけねと言います。

ふたりですごくのみます。

おもとさんという人のこともお父さんとお母さんはよくはなしていますが、

ぼくはいちどもあったことがありません。

お父さんとお母さんはなかよしです。

ときどきソファーでいっしょにねています。

大きなソファーなのでぼくもはいります。

でもおちそうになるのでみんなでおちないゲームをします。

とてもたのしいです。

ぼくたちはときどきみんなでお山にいきます。

お母さんがそだったところだそうです。

お母さんは行くとかならずお花をそえます。

だいじな人たちがいるそうです。

だからぼくもみんなも手をあわせます。

おうちにはいろいろほう石がありますが、

いちどお父さんが大きなものを見せてくれました。

いちばんだいじなほう石だそうです。

ぼくはほう石がきれいなので大すきです。

大きくなったらお父さんといっしょにしごとがしたいです。









その日は授業参観。

空木とヒナトリは当然後ろで見ていた。

その心中察して余りあるものがあった。


「宝石、宝石と言っていたからまずいなと思ったけど、

まあうちに泥棒に入ってもとてつもないさいくだるからな。」


雄介が眠った後ヒナトリは言う。


空木は思う。

そうじゃない。

ソファーで一緒に寝ていますの事だ。

顔が赤くなる。

当然あの卵なのだが、

きっと聞いていた人は違う意味で取る。


だが実際は小柄な空木を見て周りの人は、

この人ウワバミなのね、と思っていた。


そんなものである。


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