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第1話 デスタ・ノイチ?

 ソノラ・チワワ砂漠の道なき道を進む。


 向かうは、冒険者の街、ルモシージョシティ


 VRMMO『シークレタート・フォーラ』(SA)。

 背から照らすバーチャルな日差しがHPをじわじわ削っていく。


 ちんまりした日傘が、日差しから首筋を少し守ってくれてはいるが。


 日傘の主は俺の左肩に座る人形少女ドルフィーナ

 女神フェムトナの依代よりしろだ。


 コスパ第一の俺。

 砂漠を強化歩行してのルモシージョ行きを選んだのは一番安上がりだから。


 幸運を招く契約神ミトラとして、女神フェムトナを選んだのもお得感があったから。


 その依代よりしろである人形少女ドルフィーナが持つ日傘が、日差しのダメージを半減してくれる。さらに状態異常の熱射病にもなりにくくなる。


 一方、初回特典での女神との仮契約は、回復ポーション1回分のお値段。

 ルモシージョシティまでの砂漠行では状態異常がなくても回復ポーションが2回は必要となる計算だから、契約費用は実質ゼロ円。


 それでいて、お得イベントに遭遇したりラッキーアイテムをもらえるかもしれない。女神フェムトナは、一番お得そうな契約神ミトラだった。


 もっさい戦士僧侶ウォリアーモンク姿の俺が、ゴスロリな人形少女ドルフィーナを肩に載せて歩くのは絵的にナシだろうが……

 どうせ誰もいない砂漠を一人歩くだけだ。



『サボテンが見えるよ』


 突然、幼ない声が耳に入った。

 ビクリとして、人形少女ドルフィーナを見る。


 左手前を向いて指さしている。

「オアシスってこと?」


 コクリと頷きが返ってきた。


「よし、向かうとするか」

 俺は左手の方に向きを変えた。



 サボテンの方角を指さした後、人形少女ドルフィーナは眼を瞑った肩のせ人形に戻った。


 宣託せんたく特約を結べば、契約神ミトラはいろいろ助言をしてくれる。が、わざわざお金をかけてまでお役立ち情報を得たいとは思えない。おしゃべりな人形少女ドルフィーナなんてのは微妙だしね。


「……オアシスで、HP全回復できるな」

 

 ひたすら歩み続る俺は、女神フェムトナがオアシスを見つけてくれただけで満足だ……人形少女ドルフィーナが一言喋ったことで話し相手がいる気分となったのか、独り言が増えた気はするが。


「人生、お得が第一」

スローガンを唱えてみたり。


 ✧


 無事、柱サボテンのオアシスにたどり着いた。

 柱サボテンはSA内の破壊不能オブジェクト。


 その日陰で体温が下がるとHPは回復する。

 俺は日陰にごろりと横になり、砂漠の強烈な日差しによるダメージの修復を待つ。


 セーフティポイントであるオアシスには、幾つもの出店がある。

 まずは、アイテムスーパーで水を購入。


 残りの待ち時間も出店めぐりだろう。

 適当に検索ワードを入れてめぼしいものを探してもいいのだが、ここは女神からアドバイスしてもらうところだ。


 仮契約中の契約神ミトラには、初回お試し特典がある。


 女神フェムトナの場合は、5分間のフリートークタイム。



 せっかくだ。

 俺は、肩から人形少女ドルフィーナを外し、正面に座らせた。


 「女神様、お得な出店を見つけてください」と、お願いするのだ。

 きちんと相対して話さなくては。



 俺は正座をし、ゴスロリ少女ドルフィーナ平伏へいふくする。

 次いで、幾度も耳にしている上間久里かみまくり流で祝詞のりとを唱える。


〈掛ケマクモ~カシコ伊邪那岐大神イザナギノオオカミ~……〉

 

 そして、人形少女ドルフィーナの頭をでる。

 女神召喚の合図だ。


「神トーク・スタート」

 なんとなく言ってみる。


 女神フェムトナが化体し、人形少女ドルフィーナの眼が開く。


『やぁ、モンクロア君、はじめまして』


「はじめまして」


 ✧


 プレイヤーの脳波や脈拍も入力となるSAだ。

 かしこまり気分が高めるとお得イベントが起こやすいはず。


 そう願って、祝詞のりとまで唱えた。


 が、得られた神託オラクルは、ルモシージョシティでのお勧めは護衛仕事、との占い(?)のみ……


 ✧


『そうだ。これを君にあげるよ』


 神託オラクルを終えたフェムトナは、人形少女ドルフィーナの首に掛かったネックレスを微笑みながら外し、差し出した。


 プロンプトが表示される。

 ◆ ネックレス「姉妹の絆シスターフッド」を受け取りますか? Yes or No.


 無料フリーアイテムらしい。

 Yesを選ぶ。

 

『えへへ。私には姉も妹も、た~くさんいるのですよ』


 女神フェムトナは少し自慢げに言った。


『私の姉妹が勢ぞろいすると、すごいことが起きるかも』


 彼女の依代よりしろ人形少女ドルフィーナは、ハトくらいのサイズ。


 神社の境内に、ハト代わりに人形少女ドルフィーナの姉妹がたくさん群れている様を想像した。

 ……なんか、すごい光景だ。


『私達の助けが必要な時は、「姉妹の絆シスターフッド」を触れて、今宵限リデスタ・ノイチと唱えてね』


「デスタ、ノイチ?」


 思わずオウム返しをした。気になる。


『そう。今晩限りって意味のテンペール語。私達は忘れっぽくってね。本気の力を出せるのは一晩だけなんだよ』


 ポップアップに、天北瑠テンペール語とヘルプが出た。

 SA内の神聖言語だろうか?


 

『んっ?どうやら、モンクロア君は、私と今宵限リデスタ・ノイチ契約を結んだことがあるみたい……だね』

 

「あれ、今は初回お試しキャンペーン中ですよね?」

 追加課金とか言わないよな?


『忘れていたのは私だもん。今回のお代は、初回仮契約分でいいよ』

 良かった。


『それじゃぁ。また会おうね』

 人形少女ドルフィーナは最後に手を振ると、無表情な肩のせ人形に戻った。


 女神とのトークタイムは終わった。




 しばらくして、思い出した。


 デスタ・ノイチとは、親父が、病院で最後に呟いた言葉だった。


 SAの俺のアカウント、モンクロアは元々、親父がプレイしていたもの。

 親父の人生最後の言葉が、VRMMO用語とは……


 なんだか微妙な気分だが、姉妹の絆シスターフッドは左手の腕輪ブレスレットにしておこう。



 しかし、最後は良くわからない話だったな。

 まぁ、私と契約するとお得だよ、みたいな宣伝はたいてい怪しいところあるもんだろうが。



 ともあれ、フェムトナの神託オラクルに従って護衛仕事を探してみようかな。

 ルモシージョシティの冒険者ギルドの出店で、俺は護衛仕事の求人を探す。


 

第2話 早朝アルバイト


 午前2時を知らせるアラームが響いた。

 間もなくバイト先に向かう時間だ。


 セーフティポイントであるオアシスでは、ペナルティ課金なくログアウトできる。

 少し早いが、SAをログアウトする。



 冷蔵庫にあった低脂肪牛乳をコップに入れて、一気に飲んだ。

 いつものように味気無い。


 今どき、1リットル百円なので、今後も飲み続けるが。

 それからお米をといで炊飯器を午前6時炊き上げにセット。


 着ていたジャージの上にウインドブレーカーを羽織ると、玄関の扉を開ける。


 電動付自転車エレコサイクルにまたがった。

 アルバイト先の新聞配達ステーションから借り受けている自転車だ。


 中学を出ると共に、新聞配達バイトを始めた。

 稼ぎは、俺と妹2人の食費となっている。


 俺たちは一軒家に住んでいる。

 生前の親父が家のローンを完済してくれていたことはありがたい。


 新聞配達だけで家計が維持できるのは幸いだ。

 16歳の俺に身体にはある程度の運動と日光浴が必要。それが3時間ちょいのアルバイトで完結できるのだから、コスパは最高。



 もう新聞を購読する人なんてほとんどいないはず、と思っている奴は多いだろう。確かに購読数は減り続けている。

 けれども、25万人以上が住む越谷市には、そこそこの購読者はまだいらっしゃる。もっとも、市には、地元の新聞紙と全国紙と経済紙が合同で設置した配達ステーションが1つあるだけだけ。


 常勤の配達員は6人。


 おばちゃんトリオが徒歩で街中を配達し、おっちゃんデュオがバイクで郊外に配達し、俺が自転車で中間を配達する。



 いつもより少し早くに家を出た。

 ちょっと遠回りで向かおうかと旧街道に入る。


 まだ2月。

 はじめは肌寒かったが、梅林公園が見える頃には身体は温まってきた。


 道路を挟んだ公園は真っ暗だが、街灯が照らす白い花は見える。


 ふと、モンクロアが肩に乗せていた時に目に入った人形少女ドルフィーナのゴスロリなスカートを思い出す。


 黒地を基調にぶわっとしたスカートに白地で天使やらお城やらがこちゃっと装飾されていた中に、花咲く樹もあった。


 

 ✧


 北越谷の配達ステーションの入り口に自転車を停める。


 「おはようございます」


 「おう、おはよう」

 「おはよう、暢気のんき君。今朝も寒いわねぇ」


 そう返してくれた斎藤夫妻は既に第一便分の各紙に広告を挟み終え、小休止していた。

 この道35年。プロの挟み技だ。


 一便の各紙を詰め終え、ガイドグラスをかけた俺は、まずは南東へ向かう。


 だいたい数十メートルから数百メートル進むごとに新聞を投函する。

 多いのは一軒家だけれども、アパートもマンションもある。


 ガイドグラスが次の配達先と配る新聞紙名とを教えてくれる。


 月に何度かは配達先に変更がある

 毎日配達している先は自然に覚えるものだけれども、ガイドグラスは欠かせない。


 一方で、どれくらい配達が進んでいるかを知る目印もある。

 主に、コンビニと神社。


 表通りを進む間はコンビニが目印となる。新聞を投函せずに2軒続けてコンビニを通過するのは、二便の終わりだけ。


 そして、配達ステーションに戻り三便各紙を受け取ると、住宅街の裏道を通りながらの配達となる。裏道には小さな神社が多い。

 俺の配達ルートに一番多いのは、香取神宮系の神社。刀剣の神、伊波比主命イワイヌシノミコトを祀っており、武徳が得られるらしい。


 毎日通っているうちにSAの俺のアカウントのモンクロアに加護が得られないかとたまに期待する。

 職種は戦士僧侶ウォリアーモンクだしね。



 三便の終わりは、上間久里天神かみまくりてんじん社。天神あまつかみと併せ、香取神宮系の伊波比主命イワイヌシノミコトも祀られている。


 全国紙と地元紙とを1部ずつ社務所に配るため、一礼して薄明かりの境内に入る。


 今日は金曜日。

 真由美さんが境内を掃き清めている。


 「真由美さん、おはようございます。朝刊です」

 「おはよう、暢気のんき君。ご苦労様です」


 楚々とした笑みと共に、挨拶を返してくれる。



 上間久里天神かみまくりてんじん社は俺ん家のお隣さん。代々の宮司を天神家あまかみけが務めてきた。


 長女の真由美さんは、俺の2つ年上の18歳。

 4月からは近隣の県立大学に通う予定とのこと。



 日の出の頃の境内の掃き清めは、天神あまかみ家内で週の七日それぞれの担当が決まっている。金曜日は真由美さんが掃き清める。春分の日の前と秋分の日の後しばらくは、俺の配達時間と重なる。


 梅の花が咲いてから桜の花が咲く頃までの金曜日は、真由美さんと朝の挨拶ができるハナキンなのだった


第3話 ルモシージョへ

 俺が玄関に入るなり、暢乃華ののかは慌ただしく外に出ていった。薙刀部の朝練だ。

 ジャージを脱ぎ、シャワーを浴びる。

 台所で、ジューサーにバナナに低脂肪乳、そしてハチミツを少し入れ、シェイクする。ガガーッ。


 音が止まると、リビングに華音かのんが入ってきた。

「飲む?」


「飲んであげる」

 華音かのんが答えた。舌足らずながらませた口調だ。


 上の妹、暢乃華ののかの影響だろうか。 

 

暢気のんき、代わりにこれ教えて」


 何の代わりか知らないが、華音かのんは、そう言ってダイニングテーブルの上に置いたプリントを指さした。


 《江戸と明治の桜井村さくらいむら(今は越谷市)の歴史》と書かれている。

 お家の人に聞いてみよう的な奴だな。


 地元史か……小3の華音かのんには少し早い気がするが、9月入学となった今は3年と4年が合同授業だもんな。

 担当欄が「かのん」となっているところを見ると、明治時代の災害と人々の暮らしとある。


〈むかしの桜井村さくらいむらにおこった 「すいがい」 について、写真を見ながら考えてみましょう〉

大雨おおあめがつづくと、かわから(①)を越えて水があふれることがあります。そうした時、むらの人々は、電報でんぽうで、周りの町や村に(②)を手配してくれるよう頼むのでした。〉


 ①は「ていぼう」だとして、②は何だろう?


華音かのんちゃん。このプリント、今日使うの?」

「ううん、来週」


 俺は、日曜日までに調べるよと言いつつ、白菜味噌汁の加熱を止めた。半熟卵と納豆ごはんを併せ、原価は百円弱だ。


「う~、納豆」

 華音かのんは嫌がりはするが、以前よりは納豆を食べられるようになっている。俺と暢乃華ののかが受けた山田家の納豆食育は、今は俺の担当。


 ✧

 

 自動運転スクールバスで華音かのんは桜井小に向かい、部屋は静まった。

 

 いつものように新聞各紙を眺めはじめる。

 今どき、新聞の読み比べをしている高校生は俺くらいではないだろうか。


 三便から直帰後、予備の新聞は古紙回収に出すことになっている。

 実のとこ新聞にさして興味はないが、もったいないと思いついつい読んでしまう。まぁ、何かの役に立つかもしれないし。

 寝る前の儀式みたいなもの……ほどなく眠気が襲ってくる。


 午前9時。いつもの眠りの時間。


 ✧ 

 

 目が覚めた。午後2時前だ。

 華音かのんが学童から戻るまでの間に砂漠を踏破しておこう、と、SAに早速ログイン。


 オアシスを出て人形少女ドルフィーナを肩に載せてひたすら歩く。

 歩歩歩歩歩……全くの単純作業だが、日差しによりHPは削られていく。

 そのうち、砂漠らしく(?)毒サソリに刺されてまい。解毒のためMPも削られた。


 が、日傘のお陰でか、幻覚などの状態異常は起きていない。なので、元いた町を出てからの方位確認は大丈夫なははず。

 総踏破距離トラバースドレングスを見るに、目的地のルモシージョシティはまもなくのはず。


 ハイポーションを使いHP,MPを回復させる。


 ルモシージョシティのような大都市の近場では、トラブルに巻きこまれやすいと聞く。野犬の群れみたいなNPCに追いかけられたり、カルマお構いなしのPKマフィアに襲われたり……そしてお亡くなりなんて事は絶対にダメだ。


 あらゆる事柄にさまざまな課金イベントが設定されているSAの中でも死亡ペナルティは特に高い。今のレベル20だと、死後に完全復活するには10万円ほどが必要。


 あと、超覚醒聖水ハイパーアウェーク・ヴォータも使っておこう。


 千円ほどの課金アイテムで、全ての感覚が研ぎ澄まされる。

 これで、俺が先に周囲の怪しい動きに気づけるはず。相手が特別な検知阻害魔法などを使ってこない限り。

 

 ✧

 

 超覚醒ハイパーアウェーク状態では思念も遠くに飛ばせるようになる。

 せっかくなのでと念話可能なプレイヤーを探してみると、高位忍者職の陽忍、銀華ギンカがいた。

 

 彼女によびかけてみる。


「銀華さん、お久しぶりです」

 

「おぉ。モンクロ~君、ていうか、暢気のんき君、お久しぶりぃ」


 本名で呼び返されてしまった。

 銀華ギンカの中の人な陽子さんは、お隣の真由美さんの同級生。


 リアルなつながりの中で数少ないSAのコアプレイヤーだ。そして、前プレイヤー、つまりは親父の山田元気がプレイしていた頃のモンクロアを知っている。

 そのためか今も本名で呼びかけられてしまいがち。MMO的にはマナー違反なのだが、まぁ無名アカのモンクロアを中の人なんて誰も気にしないだろうし今更だ。

 

「今日の暢気のんき君、いいねぇ。ロマンス・グレーな僧侶服に肩のせゴスロリ人形なんて~」

 銀華ギンカさんは念話相手に千里眼を使えるらしい。俺の方からは銀華ギンカさんは見えない。

 魔法耐性をコーティングした僧侶服にロマンス・グレーなんて名をつけたのもそれを銀華ギンカさんに自慢したのも親父なのだけど、今更言う事じゃない。


「この人形少女ドルフィーナは、契約神ミトラですよ。お買い得価格で仮契約できたので」

「へぇっ。で、お得なゴスロリちゃんとどこを歩いてるの?」


 砂漠を強化歩行中、と答えると

「背景がなんか砂だらけだから、千里眼バグってるかなと思ったわ。それがまさかぁ……」

 と、銀華ギンカさんは笑い出す。


何故なにゆえに砂漠を歩いてるの」と聞かれたので、 旅費の節約のため、目的地まで3日間歩いてきた移動中は説明していると、さらに大笑いされた。


「徒歩移動が一番安かったんですよ」

と、合理的な判断の結果と説明してみるが、聞いていなそう。


 まぁ、彼女にイジられるのは良くあること。

 諦めて笑いが収まるのを待とう。



 程なくして、ルモシージョシティに入ったら護衛仕事をしたい、と銀華ギンカさんに本題を伝えることができた。

「女神フェムトナの神託オラクルなんです」

と、言った俺に、銀華ギンカさんは


「じゃあ、護衛特化パーティを紹介するよ。私の渡航領域テリトリーにルモシージョは含まれるしね」

と答えてくれた。

 

 俺は素直にお礼を言って、念話を終えた。

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躯界 Å 今宵限リノ女神ハ最強ナノカ?(プロット:親父の趣味アカ継いで妹二人を養う俺は少しは楽ができると思ったのだが) 十夜永ソフィア零 @e-a-st

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