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20__年 4月 __日
今日は、入学しきだ!かわいいおよう
ふくを、おかあさんが用意してくれた
から、それをきて、学校に行くの!
大きいランドセルをせなかにせおうと、
ちょっとふらふらしちゃうけど、
がんばるぞ。
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「小学校の入学式の日だ!これが初めて私がつけた日記かぁ…。」
純粋な気持ちで学校に行くのを楽しみにしていたであろう、私の気持ちが伝わってくる。
入学祝いに、と買ってもらった小さいノートに書いているのにも初々しさを感じる。
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20__年 10月 __日
今日は、えんそくがあった!1ねん2くみ
のみんなとバスにのって、ちかくのお山
まで行ったんだ。
おかあさんが用意してくれた、おべん当
を食べて、すごくたのしかった!!
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「遠足かぁ。全然覚えてないや。」
小学校の時の記憶なんか覚えていたら逆に怖いまであるけどね。
「でも、お母さんのお弁当が美味しかったのは覚えてるかも!高校生の時まで作ってもらってたけど、すごく美味しかったし!」
「って、こんなペースで見てたら本当に日が暮れちゃうよ。」
少しペースを上げて、日記をめくった。
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20__年 4月 __日
今日から、3年生だ!この日記もけっこう
うまってきちゃった。
きょ年までなかよしだった莉亜ちゃんと、
クラスがちがくて悲しいなあ。
でも、新しい友達がいっぱいできるよう
にがんばるぞ!!
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「3年生の時、仲のいい子とクラス離れちゃって、すごい悲しかったの覚えてるわ…。」
ペースを上げたはずなのに、3年生の入学式のページで少し、シミジミとしてしまった。
「でも、いっぱい仲の良い子ができて、残りの3年間もすごい楽しかった!」
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20__年 3月 __日
今日は、卒業式だった。ほとんど皆、同じ
中学校に進むけど、何人か違う学校に行っ
ちゃうんだって。寂しいなぁ。
でも来月からは、制服が着れる!すごく
わくわくする!!!
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「あ、小学生の日記終わっちゃった。」
何度も読んだようなボロボロの日記帳を閉じ、同じぐらい古びているもう1冊の日記帳を、私は手に取った。
「中学生の頃は流石にちょっと覚えてるかも。」
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