Sec 2 - 第20話
――――――『お前らは
我々が普段、訓練で使う
このシミュレータでは現実のように発現ができる
あの窓からも景色が見えるだろう?
まだ
今回の
私たちはこのロビースペースで
さっきあの窓から見えると言ったが、
実を言えばこの
そうだな。
楽しそうだ。
やってみようか?
これらも
――――――頭の上から聞こえてくる、そのスピーカーの声を耳に入れながら、ミリアは
その
とりあえず、さっきまで自分たちがいたロビースペースが
しかも、あっちはあっちで楽しんでいるような
えっと、それよりも。
この『
周りのスタッフの彼らがその辺りのストックの
この
彼らも、同じようにこの部屋へ案内されてきているらしい。
この部屋はかなり広い。
一度見まわすだけで機械的なものだらけとわかる。
よく見れば、いくつかの大がかりな機材ごとに区切られていて、
ちなみに、さっき
ここでは同じような
それは、ミリアもなんとなく知っている
けれど、まだ
そうやって歩いているうちに、
今も、ミリアがまた見回すと、周りのスタッフの人たちは
本当に
「何が始まるんだろうな?」
ガイがそこで立っていて、ちょっと、わくわくしているようだ。
ふむ。
ただシミュレータ訓練をやるだけじゃなさそうなのは、みんな
見ているだけだと、何かの機械、
「・・・」
そんな
知らない場所に来て落ち着かない、まるで
リースは
「パっとやって終わりじゃねぇのか?これ、・・・」
そんな事を一人
さっきも私が手を上げた時、
って、ふと、こっちを見たケイジと目が合った。
ケイジが
「まだ言ってる、」
ミリアは肩をすくめて、やれやれと言わんばかりに、というか、はっきり言ったけど。
ケイジは、口をひきつらせたように笑って、というか、
そんな・・・、・・ふと、顔を向けたミリアは。
横顔はその向こうで、なにか
・・なにかを話し合うような、向こうがちょっとばかり、メカニックの音とかじゃなく、別の声が聞こえるような気がして。
スタッフの彼らがちらほら、向こうを気にしているようなのも。
ガイがこっちを少し振り返って、目が合った。
そしたら、小さく肩をすくめるような仕草をしてきたのは、ガイは
なので、とりあえず。
ミリアは立ち上がった。
気になったので。
歩き出すミリアは。
向こうを見ていたケイジも、こっちに気が付いてるようで。
「やるからにはやろうぜ、」
って、ガイが笑いながら、ちょっと
ケイジは、・・歩き出す私とガイを見てたみたいだけど。
リースとちょっと目を合わせたら。
そしたら、軽い
―――――向こうの様子が見えるところまで、ミリアが足を止めたその場所からの
そして、その中央、この大部屋の中央の辺りに、少し大きめのテーブルが置いてある。
周りでは、『誰か』が少しばかり声を
ただ、『誰か?』というか、それは参加する同じチームのメンバーのようだった。
スタッフの人たちの目も集め始めている中で、少しヒートアップしてきているのか。
「・・・あいつらなにやってんだ・・?」
ふと耳に入って気が付いた、ミリアは、通りかかったそこで作業していたメカニックらしい彼かが、
そしたら、たぶん、こっちに気が付いた彼が、ちょっと顔を
―――――な~にやってんだあいつら・・?」
急に、今度は
ミリアが振り返った、その横顔、『
ニヤついているような、眉を
「なんだあいつら、意外とやる気じゃんかー」
『C』の仲間の彼らも、声を掛けられ歩き向かっている――――――自分を
―――――その彼の目が、私と確実に合ったけれど―――――彼は、通り過ぎていった。
――――同じように、
―――
「ミモ、勝手に行くな・・・」
―――――ミモと呼ばれてた彼、ミリュモ・ル・サラマンも。
彼らが、先頭のミモと呼ばれた彼を追いかけるように
瞬間に見れた彼らの横顔と、すれ違う目と。
さっきは遠くてよく見えはしなかったから。
こちらを見る目とが合っても、彼らがなにか
彼らは、アイフェリアさんたちと最初に・・、ケンカ
さっき、私たちの参加にも、文句をアイフェリアさんたちへ少し言っていたようだった。
でも、今はこちらに言うことが無いようだ。
その
「お、よろしくなー」
って、前のガイが遅れて気が付いて、彼らの横顔へ
「・・・・、」
むしろ、ちょっと
それはでも、気のせいかもしれなくもない、たぶん。
わからないけど。
まあ、どちらにせよ、やっぱり、
「なんだあいつら、」
こっちへ来ていたケイジが、ちょっとイラっとした様だったけれど。
「気が立ってるんだろ、」
ガイは、
そして、隣のリースは、
まあ、何も言わないよりは、
普通ならば。
そんなことを考えつつ、ミリアもみんなが先へ行く後ろを追って歩き出した。
向かう場所はきっと同じだ。
前にいる味方チームの彼らの所へ、それは部屋の中央だから、スタッフや作業をしている人たちは、ちらりとこっちを見たりで。
さっきからちょっとばかり強い話し合いをしている彼らの様子へ、手を止めて気になっているみたいだ。
そこの中央は
それらをミリアは――――――
―――――なにが言いたいんだ?」
ちょっと
「俺?ちゃんと言ってんだけどなぁ?」
とぼけている様な声と。
「まじめにちゃんと言ってほしい」
「俺だって、まじめだぜ?やー、
それらに目を戻したミリアで、
「元々そんな顔してるもんな、」
「イケメンすぎるってか?」
「それっ、そういうとこぉ、」
「んっはっは、」
「・・・」
「あれ?これもダメ?」
自分とみんな、同じようなスポーツウェアのようなものに着替えてある彼らの中で、
おどけてるような、まじめなような、つかみどころがないような、彼らの中心となって話しているのは、たしか、『デンジャラ・アズミック』と名乗っていた彼だ。
「ロアジュ、あいつらもわざとじゃないってバよ」
「・・・」
ちょっと
「大丈夫だって、俺もチームリーダー
そう『デンジャラ・アズミック』は言っていた。
「じゃあわかるだろ?チームとチームを誰かがまとめて・・・」
周りにも彼らの
「つうか
「・・・」
はっきり言う彼、『デンジャラ・アズミック』に、ロアジュは口を閉じて
「さっきからそれだけどよ、勝てねぇってーの?」
その横から言った彼は、たしか、ラッドだ。
「いや?別にバラバラでいいじゃんか、どうせ、」
「ほんとかなあ?」
「リーダーを決めろなんて言われてないだろ?」
「言われたことしかできないヤツにこんな仕事は
「おー、いいこと言うな。俺もそう思うよ。コーチから言われたん?」
「・・・時間が無いんだよ、クイズ出し合ってる場合じゃないんだ、」
「だからはっきり言ってるじゃんか、無理なものはムリって」
「お、よく見たらカワいい」
「名前なんてーの?」
「む・・・」
ロアジュの後ろでラッドたちと少し話していた女の人が、そう見られてちょっと
「おい、やめろよ、」
「えー、なんでだよ?」
「ナンパじゃないぜ?」
「え、マジ?
「な?わかるだろ?お互いの名前も知らないのにな?」
デンジャラ・アズミックは、
まあ、彼の言いたいことはなんだかわかる気はする。
そして、こちらにふと気が付いたようだ。
「お?お前らも来たんか、」
こっちは、少し
「・・『C』の、と・・・」
彼らが気が付く、こちらへ向ける目と
「『A』の・・」
少し、
「よー、ケイジ。来てたのか、」
「あぁ・・?」
「なんだよ、ひでぇな、」
って、
「で、君らは何を
オルビ・マイヤーが、そう。
「ちょうどいいや、お前らもどう思う?こいつが、リーダーを決めた方が良いってさ。」
デンジャラ・アズミックは大きな声を出して、その場にいるみんなへ。
「意見をとりまとめた方がいいだろ?全員呼んだ方がいいか?手が
「なにかするのは勝手だが、こっちに
「
「あぁ・・?」
「待てって、何しに来たんだよ?」
「別に。俺たちの
って。
「ぁあん?」
「はぁ、それだけ言いに来たのか?」
「感じわりーな~、」
「あぁ?」
ちょっとお
「ミモ。」
「ぁあん?」
「
仲良くする気は、そんなに無いみたいだ。
「・・めんどくさ・・」
その小さな声も『C』の彼らの方から聞こえたが。
「話す必要は無い。俺らに
もしかしなくても、
「待てって。」
って、デンジャラ・アズミックが、そう。
「いや言いたいことはわかんぜ?でもな、付け焼き
「俺はどっちでもいいよ、」
「俺も。」
「マジかよ、」
仲間の彼らが味方でもないことに、ちょっと
――――――ふと、ロアジュがこっちを見ていて、目が合った。
「・・・」
「・・・?」
ロアジュと、ミリアの目が合って。
彼は、少しこっちをじっと見てきていたけれど・・・。
「・・ん・・・?」
――――――「マテまて、こう言ったら誰にでも伝わるって言い方があるんだよな。
理由は4つ、くらい。
1つ目。
『
『EAU』の
マニュアルの確認なんか
自由にやってみてから考えても悪くはない。
2つ目。
こんな短い時間でチームをまとめるって?
ムリムリむり、お前ら、俺の言うこと聞く?
俺はお前らの言うこと聞けないぜ?
あ、
お前らが
だからさ、まぐれでも勝ちたいってんなら、慣れてるチームでバラバラにやった方が
それも
どう思うよ?」
デンジャラ・アズミックは、そう。
「『3つ目』は?」
「『4つ』って言ったのは言い過ぎた、」
てへっ、と笑うような彼はまあ、
「それでも全体のまとめ役がいた方が・・、」
「マジかよ、いるか?なぁ?セイガ?」
「・・・・」
「セイガは俺の味方だな、」
「なんも言ってないってよ、」
「まじめにやれってよ、」
「うそぉん、」
チームの方向性は、決まらないみたいだ。
―――――「・・勝ちたくないってわけじゃないんだな?」
「そういうこと。チームをまとめるのが、
彼らの話が、また
「もう話し合いしてんのか?」
そう、横からの声も、また。
「よおー、お前らのチームは上手くやれそうか?」
「大丈夫だ。俺がリーダーをやることになった。」
そう言ってこちらを
いま来た彼らは最後に作られたチームで、
これで、今ここにいる全員が26人のはず、同じチームの人たちだ。
ちなみに、ガーニィたちのチームは
「で、全体の話はどうなってるんだ?」
「それがさ、俺ら名前も知らんし、
「ん?
「さっき名乗ったろ」
「全員なんかすぐ覚えられるかってんだよ、」
「なんでそんな話になってる・・?」
「先ずは
―――――『
その空間に声が、行き渡る・・女性の声・・モニタか。
「―――――・・あん?」
ブリーフィングの大きめのモニタに、いつの間にか映っていた――――アイフェリアさんの
『みんな
あちらも、こちらが見えているみたいだ。
「
近くのスタッフの人が
『・・あ、映っているか』
それより、みんなちょっと
「ぁ、はい、」
気が付いたミリアが、
「ぉ、うっす・・っ、」
「はい、」
みんなもちょっと
そこには向こうのチームの、
そう、ドキっとしていたのか――――――
《SSTG》『セハザ《no1》-(3)-』 AP @AP-san
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