第39話 閑話
「着いたぞ!
米国の
米国に次ぐ経済規模を誇り、最先端の技術が集まる国。食事が廃れたこの世界でも数多くの伝統料理が残されている。
幻の
思い出すのは戦時中、気さくな同盟相手の兵士がくれたおにぎりだ。あの味は忘れられない。
空港に着くと、荷物を預け、入国審査に向かう。ここでは、指紋認証と顔写真の撮影が行われる。しかし、私の場合は特殊な事情があり、機械がエラーを起こしてしまう。その為、代わりに事前に申請していた特殊な方法で入国する。
入国後、まずはホテルを探す。vuに接続しながら移動する。私はvuに接続したまま動けるよう脳に細工が施されている。
vuのサーバーを日本に変える。書いてある情報が日本語に置き買わる。二重の視界をよそに検索を始める、勿論英語で検索する。
ふむ、このあたりは良い値段のところが多いな。やはり日本の治安の良さが影響しているのだろうか?
まあ、ヒーローでもない自分が治安が悪い地域に行くつもりはないが。
ホテルは適当に決めた。予約はしていないが、金さえ払えば大抵なんとかなる。このあたりは日本も変わらないな
成田空港周辺は治安は良いが、すぐに下品なピンク色のネオンライトが群れ始める。
タクシーに乗り込むと、運転手は少し訛りのある英語で話しかけてくる。どうやら私が元アメリカ大統領とは知らないらしい。いやそれもそうか、そもそも今の時代ほとんどの人間が知らんか。
暫くして目的地につく。古びた雑居ビルの地下1階が目的の場所だ。エレベーターに乗り込み目的の場所のボタンを押す。
扉が開く。そこには看板があった。ホテルには接客用アンドロイド。人間の姿は居ない、まあ安ホテルの運営なぞ統括AIが居れれば十分だろう。
受付嬢と会話すると、どうやら部屋は一つしか空いてないらしく、しかもシングルルームだと言う。
しかし、幸いなことに私は寝なくても問題無い体になっている。彼女は部屋のキーを渡してきた。
エレベーターが重量オーバーで落ちやしないか冷や冷やしないかしたが、無事目的の階に到着した。
ドアを開けると、そこには和室があった。畳にちゃぶ台。これは日本人が求めるユートピアだ。
荷物を置く。義体になってから殆ど荷物が必要ない。強いて言えば
早速、シャワールームで長旅の汗を流す。と言っても汗なんてとっくに出ない身体なのだがね!
半シリコン素材と合金により生身の肉体に近い感触で動く肉体は傍からみれば不気味だろう。
冷蔵庫の中に缶ビールが入っていたので飲む。美味いな。しかし、ここでの生活でも上手く行きそうだ。
しばらくすると部屋がノックされ配膳型ロボットが入ってくる。
角張っていて如何にも旧世代のSF小説にでも出てきそうだ。
運ばれて来たのは
残念ながら準米だが、懐かしい。戦地に居た時に日本人のレーションと交換してもらった事を思い出す。焼魚を口に運ぶ。しっかりとした味付けと香ばしい匂いが口に広がる。ああ、やはり日本に来て良かった。
食事を終えるとvuで、ある店に訪れる。高層ビルの隙間にある古い建築方式の店。
喫茶「黒の輪」、看板にはそう書いてある。
手荒だが
中に入るとカウンターに一人の紳士がいるだけだった。
「あら、お客様?今日はもう閉店ですよ」
「ああ、知ってる」
「ではお引き取りください」
「あんたに会いに来たんだ」
そうですか、と言われ一杯のウィスキーが注がれる。
「それで大統領?こんな所に何か用です?」
「俺はもう大統領じゃない。ただの一般人さ。ジョセフとでも呼んでくれ」
「はあ、分かりました。それで、貴方は私に何の御用ですか?」
「一つ、依頼したいことがある」
◆◆お知らせ◆◆
受験前メンタル崩壊気味の作者です。
プロットをミスったのでやり直したいです。
え?既にあと20話分のストック作っちゃったんですが。
取り敢えず、作者自身も気に入ってません。
シゲさんと修行させれば良かった。
カクヨムの通知だけが救いです。
本当に……
色々お願いします……
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