第32話

「それでは第一回町おこしフェスティバルの成功を祝い、乾杯!!!」


「「かんぱ~い」」


 打ち上げとして「白の輪」に皆に集まった。


 今回の功労者達の労をねぎらうと同時に残しておいたコケモモを食べるのだ。


「いやぁ、それにしても盛況だったな」


「凄かったですよね」


「また来年もやるのか?」


「もちろんです!来年からはもっと気合を入れて準備しなましょう!」


 警備で参加したシゲさんは今日のイベントの盛り上がりを話題に挙げる。ロイが頷き雫は興奮して次のイベントの事を計画する。


「そういえばロイ君はこれからどうするんだい?」


「はい、コケモモ以外のキメラを考えてます。今度は海鮮系を攻めようかと思ってます。それにコケモモのバージョンアップも必要ですね。コケモモはササミの部位が少ないのでヘルシーな肉の需要が出てきました。」


「私も料理人として参加しましたが、調味料も限られているので何かスパイスに使える物が欲しいです。料理のバリエーションも少ないので"大図書館ライブラリ"から情報を貰うのもありですね」


 カウンターからマスターが疑問を投げかける。今日は料理の手伝いで参加した。ロイと二人で今後について話し合う。


「でも、ロイさんのあの巨大な牧場をイベントを行う場所にするのは良いアイディアでしたね」


 前のイベントは公園の広場で行ったが、ドームの方が雨も防げるので、積極的に使っていこう。


「今後の目標と課題が出たようだね」


「はい、頑張りましょう」


 雫がロイを褒め、市長が纏める。


「では引き続き、町おこしをしようじゃないか」


「はい!!」


 市長の差し出した右手をロイは握る。


 こうして裏で新たなプロジェクトが動き出すのであった。


 ***


 自室に戻り、一人呟く。


「しかしここに来てまだ半年しか経っていないのか……」


 この街にして、まだ半年という事を思い出す。しかし色々な人と出会った。自分のやりたいことが出来る場所。この街が好きになった。


 まだ車のローンも、護衛料金の大半も払い終えていない。これから色々考えていこう。


「やっぱり、俺、雫さんの事好きなのかな」


 あの笑顔。とても好きだ。


「取り敢えず、今日は遅いし寝るか」



 ***


 街の中心部、豪邸の執務室。この街、茨ヶ丘の市長である私は、今日のイベントについて考える。

 

 中央から雇い入れたロイ君だが、やはり天才と呼ばれる人間だろう。


 普通、地鶏40種類の良い所だけを抽出するなんて芸当は出来ない。


 前任者も天才だったが、社会性の欠片もないクソジジイだ。あんな死に方をするなんて気の毒だが……


 そのうえ彼は無駄にデカいドームを有効活用出来るのだから、素晴らしい。


 ……私の命はもう長くないだろう。それまでに、この街の発展させなければ。










◆◆お礼◆◆

一章は取り敢えず、完結です。お付き合いいただきありがとうございました。

カクヨム甲子園に出場した作品のリメイク版となっています。


イベントをこなして、少しずつ成長させる。というコンセプトのもと、書き進めています。強欲にもまだ、面白さは追求できると思っています。ネタも無限にあります。


書籍化したい。本気で大賞狙いたい、と思って未熟者ですが、受験期にも関わらず執筆している所存でございます。


後で思いついたネタ、改善点等は無限に上げられます。


ファントム(車)との出会いだったり、退職時の論破だったり、プール回だったり、アイディアも降ってきます。


私は本気ガチでございます。他の作品をぶっ〇す勢いで書いております。


SF系ラノベの新たな一歩を模索しております。


どうか、星をまだ入れていない方、一つでも良いので出来る限りの評価をお願い致します。死ぬ気で精進いたします。


今後も付き合ってやるぜ、って気のいい読者の方々、次々回に反省会を挙げるので、文句等ありましたら、心折る気で置いてってください。


それでは皆さん、よいカクヨムライフを!!!

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