第424話 獅子央孝恵、六辻剛浚の闇を暴く
424
西暦二〇X二年八月下旬。
元勇者パーティ〝
「
剛浚は、本来のトップである彼女を幽閉し、セグンダのような影武者を立てることで組織をほしいままにしていた。
「おのれ六辻詠。おのれ
しかし、本物の六辻詠は、家庭教師だった
自らの意思で最も新しい勇者と讃えられる出雲桃太と、冒険者パーティ〝
「クソガキの勝手な行動のせいで、このままでは、我々は日本政府と冒険者組合ばかりでなく、七罪家と〝
剛浚は独裁者らしい強引な対応で、情報統制をはかったものの――。
「「動画に映る〝空王鬼ジズの羽〟こそ六辻家当主の証!」」
「「嘘つきの
詠の活躍を知った、元勇者パーティ、〝
「なにも切った張っただけが、戦いじゃないんだな。まだ学生の桃太君に前線をお願いしたんだ。微力なれども、この
桃太の上司であり、冒険者育成学校の校長でもある獅子央孝恵は、六辻家が
「孝恵代表。乂兄さんが目立って人を惹きつける陽の忍者を目指すなら、ボクは闇を支配する影の忍者を目指します。そっちの方がカッコいいですからね。七罪家の次は六辻家を崩す。こういう地道な捜査は得意分野です、お任せあれ」
「「おす! まことの勇者パーティの活躍を世間に見せてやります!」」
桃太の相棒、
大混乱に陥ったクーデター軍から、機密情報をごっそりと抜き去った。
「必ず痕跡があるはずなんだな。なぜなら、冒険者パーティ〝
「反省して悪事を止める手合いでもないでしょうからね。……よし、ゲット!」
孝恵と碩志は二人三脚の活躍で、異界迷宮カクリヨ内部に隠されていた秘密拠点を見つけることに成功。クーデター軍の後ろ暗い悪業をあまさず世間に公開した。
「なんだこの資料はっ。亡くなった冒険者の遺族年金を詐欺で奪ったのか!?」
「この写真を見ろ。年端もいかない子供達をさらい、ヨーロッパで奴隷みたいに働かせているじゃないか!?」
「この動画に映っているのは、食肉工場? いや人間をバラバラにして実験しているのか!?」
――――――――――
あとがき
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