第346話 七罪業夢の役名
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「なるほど焔学園二年一組。いや冒険者パーティ〝
地球の日本国に対しクーデターを起こし、異世界クマ国の乗っ取りを企む大悪党、
「業夢さんは、何をやっているんだ? 血を吸うのは、七罪家に伝わる〝勇者の
「相棒、あのクソジジイの異名は吸血鬼だ。たぶん、実際に血を吸いたくなるような、〝
「ナーッ(鬼神具は、強ければ強いほどに、癖も強いものよ)」
「ああ、甘い。
額に十字傷を刻まれた少年、
「七罪と〝
「業夢さん。地球規模の惑星を簡単に落とすとか、正気で言っているのか?」
「住むのが人でなく、獣であれば広さなど問題にもならん。しかし、愚かな地球の国々はクマ国を国家として認めるという。そうなってしまっては、わしの懐が膨らまんではないか。大量の
桃太は、業夢が語るあまりに俗っぽい野望に呆れた。
「結局、お金目当てじゃないかっ」
「相棒、もっとまずい。さっき
「ニャンニャン(まさに外道、最悪の鬼ね)」
桃太は、業夢の熱に浮かれた赤い瞳を見て、背筋がヒヤリとした。
長きに亘る冒険者生活で〝鬼の力〟に汚染されたのだろう。
眼前の老人は、取り返しが付かないほどに、野心と欲望に狂っているようだ。
「発想を変えれば、いいタイミングかも知れん。ここがクマ国であれば、カムロがすっ飛んで来て面倒なことになるだろうが、かねてからの想定通りにカクリヨが戦場となった。その上、目障りな
業夢は長い舌からよだれを垂らしながら、鈴を編んだ首飾りを掴み、高々と宣言した。
「〝
――――――――――
あとがき
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