第347話 〝啜血鬼公《せつけつきこう》〟ナハツェーラー
347
「〝
西へと傾きつつある太陽が、紅葉を照らす異界迷宮カクリヨの第九階層〝木の子の谷〟で――。
テロリスト団体〝
「くそ、鬼化するのか?」
「「ええーっ、また〝
額に十字傷を刻まれた少年、
「サメーっ。危ないサメエ。
「わかりました。
「説教は時と場合を考えるサメエ!」
異世界クマ国代表カムロの娘である
「待て、相棒。名乗りが違うぞ」
「ニャー(若返ってるけど、異形ではないわね)」
しかしながら、桃太の相棒である金髪の長身少年、
「怪物に……ならないだって?」
そう、鬼面を被った業夢は、カメレオンめいて曲がった背がピンと立ち、しわしわだった肌も青くみずみずしい血色を取り戻したものの、あくまで人間の姿にとどまっていたのだ。
「遥花先生、ストリゴイやナハツェーラーって何かわかりますか?」
「桃太くん。ストリゴイとはルーマニアに伝わる吸血鬼で、ナハツェーラーもまた、ドイツやポーランドなど、東欧に伝わる吸血鬼のことです」
冒険者パーティ〝
親戚の
「コケっ? 〝
「ぐひゅひゅ。六辻詠よ、貴様は世の中のことを知らんようだな。勇者など所詮、愚民どもに利用される存在に過ぎん。そんなことは、親戚の
「「!?」」
桃太も詠も、若返った老人の気迫に押されて、
業夢の逆張りじみた
「じゃが、わしは違うぞ。わしこそは愚民どもを
――――――――――
あとがき
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