第173話 舞台登場、砂丘騎士!
173
額に十字傷を刻まれた少年、
しかし、啓介は桃太の新技が接近戦に弱いと見抜き、灰色の蒸気鎧を身につけた冒険者〝
その出鼻を
「柳さん、祖平さん、間に合ったか」
「ちいいっ、裏切り者とメガネ女かあっ!?」
異界迷宮カクリヨの〝第六階層、シャクヤクの諸島〟で、啓介と交戦したもう二人の少女だった。
「出雲ったら、オウモさんが露払いしてくれている途中なのに突っ走っちゃってさ。黒騎士さんのバイクも速すぎるよ。でも、ここからはアタシ達もいいところ見せちゃうよ!」
サイドポニーの目立つ少女、
彼女も元は〝
灰色だった装甲と戦闘服のカラーを
「心紺ちゃんの言うとおり。真打ちは遅れて登場するもの。バッチリ決めよう」
心紺の背後に腰掛けた、分厚い瓶底メガネをかけた少女、
「BUNOOO!」
そして、心紺と遠亜の二人を乗せた〝式鬼〟――。
体毛を赤色から
「
「心紺ちゃんと遠亜ちゃんもカッコいいサメー」
「柳さんと祖平さんも無事で良かったっ」
「我々も学生達に負けてはいられないっ」
心紺の名乗りは、焔学園二年一組の生徒教員と、勇者パーティ〝
しかし、
「キシシシ。先日から奇妙な集団と交戦したという報告があがっていたが、蓋を開ければ僅か四人ではないか。裏切り者め、身の程を知るがいい。鎧のデザインを変えたようだが、なにが〝
「バカボンボンが知るはずもないだろうけど、〝
心紺はブンオーに騎乗したまま、湖に近い浅瀬を駆けつつ、上半身を前のめりに倒した。すると、彼女が鎧の上にまとった
「な、なんだこれは、見たこともない兵器だ。だが、四鳴家と〝
「どっちが小細工か、その目で確かめなよ。アタシは
濃紺の砂丘は無数の砂で構成された剣に姿を変えて、
「な、なんだとおお!?」
「AAAAAAAA!?」
降り注ぐ砂剣の嵐が、〝鋼騎士〟が着込んだ蒸気機関を、そして弱点である首元や腹部を破壊し、啓介から伸びる操りの糸を断ち切った。
――――――
あとがき
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