第164話 絶体絶命
164
「ええい、モグラ叩きじゃあるまいし」
「まずい、門が破られるぞ!?」
「サメエ。一旦、本丸に撤退して
「二年一組の研修生はわたしのリボン、〝
担任教師の
それでも砦の北側は、攻め手が
本隊である勇者パーティ〝
全長一〇メートルに達する巨大な鋼鉄の鬼、
「〝
神鳴鬼ケラウノスが拳を振りかぶり、閃光を発しながら叩きつけたことで、跡形もなく粉砕したのだ。
「ば、バケモノがああ!」
「うわあああああああ!」
雷光を伴う砲弾のような一撃を受けて、正門を守る冒険者たちの悲鳴が木霊するも、すぐに聞こえなくなった。
「キシシシ。しね、しねしねえええっ」
啓介が心臓部のコックピットで操る神鳴鬼ケラウノスは
「あんなでかいやつ、どうすりゃいいんだ!」
「なんてデタラメな力。これがケラウノスかっ」
後詰めに待機していた冒険者達が、本丸を守る内壁から出て、二の丸で食い止めるべく、矢を射かけ、あるいは剣や槍で立ち向かうも……。
雷をまとった巨大な鋼鉄の鬼は、象が蟻を踏み潰すかのように、平然と殺しながら歩を進めた。
「キシシシシ、サイッコオオ! これが無双というものかあ」
そうして本丸を守る内壁まで至ると、見せつけるように足を振り上げて一気に踏み下ろす。
耳をつんざくような
「キシシシシ。ころす、ころす、みなごろしだあああ」
啓介は笑いながら地団駄を踏み、次は両手を使って押しつぶし始めた。
まさに一方的な破壊にして虐殺。
ケラウノスが巨大な手を動かすたびに、城壁や塔、見張り台といった建造物は、人間の焦げる臭いに包まれながら、まるで積み木を崩すかのようにバラバラと散って行く。
完全に破壊された清水砦の屋敷跡には、焼けこげた遺体と
――――――
あとがき
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